見出し画像

陰謀論・基本編(3)---中央銀行は誰もの?

「中央銀行」って何でしょう。
通貨発行権を持つ銀行のことですが、主な機能としては以下のように説明されています。

(1) 銀行券の独占的発行権を有する発券銀行としての機能,(2) 市中金融機関との割引,貸付けや手形交換尻決済など,「銀行の銀行」としての機能,(3) 国庫金の収納,支出,保管や公債の発行償還事務など,政府の銀行としての機能,(4) 金利政策,公開市場操作,支払準備政策などによる金融政策の執行機関としての機能,(5) 外国為替の集中決済機関としての機能。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

日本ではもちろん「日本銀行」がそれにあたりますし、アメリカだと連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board)、英国だとイングランド銀行がそれにあたります。
(以下、『偽情報退散! マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている』pp.78-102を 参照しています)

●通貨の発行と流通

発行された通貨はどのように流通するのでしょう。
簡単に説明すると以下のようになります。

① 中央銀行が紙幣を発行する(財務省の印刷局が紙幣を印刷する)。
② 中央銀行がそれに利子を付けて、政府や街中の銀行に貸し出す。
③ 街中の銀行は、それにさらに利子を付けて企業や人々に貸し出す。政府は国家事業(公共事業や役所仕事など)を行い、企業や国民に支払いをする。
④ これらのお金が企業や人々の間でやりとりされ、街中にお金が流通する。

『偽情報退散! マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている』p.80

現代のマネーシステムは基本的にどこの国でも中央銀行を中心に回っています。

●中央銀行の始まり(イングランド銀行)

世界で最初にできた中央銀行はスウェーデンだったそうなのですが、現代の中央銀行のモデルとなったのは、イングランド銀行です。

イングランド銀行は1694年、戦費をまかなうために設立されたイギリスの中央銀行である。

『偽情報退散! マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている』p.81

当時、イングランド国王で会ったウィリアム3世は他の欧州諸国と同様戦争に明け暮れていたが、国民から税金を徴収しても銀行からお金を借りても、まだ200万ポンド足りず、困っていた。
国民からも追加の税金徴収は拒否された。

そこへスコットランド人のウィリアム・パターソンという人物から、自分の金持ち仲間と共同で120万ポンド融資しますよ、と提案があった。
条件はパターソンらがこれから設立しようとしている「イングランド銀行」に、これと同額の通貨発行権を認めることでした。

用意した金貨銀貨120万ポンドを元手に倍の240万ポンドの紙幣を発行し、その半分を政府に貸し付け、もう半分はただで自分たちのものにするという話である。何としても戦争を続けたい国王はパターソンの条件に同意し、国王の承認を受けて「イングランド銀行」が誕生した。

『偽情報退散! マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている』p.82

イングランド銀行は民間人が設立した株式会社だったのです。

元々持っていた金貨・銀貨(準備金)を遥かに超える額の紙幣を印刷して流通させ、そこから利子を得るという「無」から「有」を生み出す小狡いことをしていたわけですが、これは現在の銀行でも「信用創造」といって使用されている仕組みです。

その後100年ほど経った1800年代には、当時既に大富豪になっていたユダヤ人のネイサン・ロスチャイルド(ロスチャイルド家の始祖マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドの三男)がイングランド銀行が保有する金(きん)の調達役となると共に大株主になっていたということなのですが、ロスチャイルド家をはじめとした国際金融資本家の話題はまた別の機会に譲ります。

イングランド銀行は1946年に国営化されました。
しかしその要職は創立者一族やロスチャイルド一族の末裔・親族関係者で占められているそうです。
これについては私は現時点で裏付けを取っていませんが(すみません)、イングランド銀行のウェブサイトに役員や主要委員会メンバーが掲載されていますので、ご自身でも調べてみてください。

●アメリカの中央銀行(連邦準備制度理事会)

アメリカでは1776年の建国以来、イングランド銀行の所有者達が幾度となくアメリカに中央銀行を設立しようと試みたにもかかわらず、合衆国建国の父達の激しい反対に遭っていた為、長らく中央銀行は存在していませんでした。
それで国際銀行家達はある攻勢に出ます。

イングランド銀行の株主たちは、中央銀行の存在を必要とさせるためにアメリカで金融恐慌をわざと起こしていたのである。
中でも1907年に起こされた金融恐慌は、ジェイコブ・シフと初代ロックフェラーが、株価を暴落させて企業に乗っ取りをかけるために仕組んだものだったが、議会ではこのような恐慌が今後起きたときの対策として中央銀行設立の必要性が問われるようになった

『偽情報退散! マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている』pp.88-89

その後、ロスチャイルド一族やロックフェラー一族、モルガン一族など「国際銀行家」達は、民主党のウィルソンを大統領に当選させるよう一工夫し、アメリカの通貨発行権を独占する世界最大の中央銀行設立の為の法案(一度廃案にされた法案を名前だけ変更したもの)を、クリスマス休暇で殆どの議員が帰省中だった時期にどさくさ紛れで通過させました。

連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board: FRB)とは、全米に散在する12の連邦準備銀行を統括する組織です。
連邦準備銀行のうち、最大の銀行がニューヨーク連邦準備銀行で、米国内の通貨の発行量や金利の決定といった金融政策は、実質ここが取り仕切っています。

FRB設立後の翌年(1914年)には、そのニューヨーク連邦準備銀行の株が発行されました。その主な株主は以下の通りです。
・ナショナル・シティ・バンク
・ファースト・ナショナル・バンク
・ナショナル・バンク・オブ・コマース
・チェース・ナショナル・バンク

更にこれらの民間銀行の株主を辿ると、

・ロスチャイルド銀行・ロンドン
・ロスチャイルド銀行・ベルリン
・ラザール・フレール・パリ(ロスチャイルド財閥の銀行、現ラザール)
・イスラエル・モーゼス・シフ・イタリア(ロスチャイルド財閥の銀行)
・ウォーバーグ銀行・アムステルダム(ロスチャイルド財閥の銀行・現M・M・ヴァールブルク&CO)
・リーマン・ブラザーズ・ニューヨーク(ロスチャイルド財閥の銀行、2008年に破綻)
・クーン・ローブ銀行・ニューヨーク(ロスチャイルド財閥の銀行、1977年リーマン・ブラザーズに統合後アメリカンエクスプレスに買収された)
・ゴールドマン・サックス・ニューヨーク(ロスチャイルド財閥の投資銀行)
・チェース・マンハッタン・ニューヨーク(ロックフェラー財閥の銀行、現JPモルガン・チェース)

『偽情報退散! マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている』pp.89-90

この連邦準備銀行は、現在も国営ではありません。アメリカ政府は連邦準備銀行の株式を所有しておらず、連邦準備銀行によって管轄される各金融機関が、株式を所有しています。

国家により、公正に通貨・金融政策が遂行されているとは、考えづらくはないでしょうか。

●日本の中央銀行「日本銀行」

日本銀行は「認可法人」という半官半民のよくわからない組織です。
日本政府が55%を出資し、残り45%は民間等からの出資となっています。

日本銀行は1881年、大蔵相であった松方正義により設立されました。
松方は1878年、フランス博覧会事務局副総裁としてフランスに赴いており、当時フランスの大蔵大臣であったレオン・セー(Leon Say)から、中央銀行を設立するよう助言があったといいます。

松方は帰国すると、自らの権限で国立銀行条例を改正し、当時、国立銀行が発行していた政府紙幣を全て回収して焼き払った。そして、中央銀行を設立し、銀行券以外の紙幣を発行することを禁じた。通貨発行権を独占したのである。

『偽情報退散! マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている』p.94

これらの政策を指示したレオン・セーは、大蔵大臣になる以前はロスチャイルド一族の鉄道会社の経営陣の一人であったということで、この辺りにも国際銀行家の影響があるだろうと思われます。

ちなみに日本銀行の民間出資者は非公開なので、下記のような様々な憶測が飛び交っていますが、事実は不明です。

ある説では、ロスチャイルド一族と天皇家が20%ずつ持ち、残りの5%を個人や法人が持つと言われ、また別の説によれば、ロスチャイルド一族から支援を受けた三井財閥や住友財閥が所有しているとも言われている。

『偽情報退散! マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている』p.94

あちらこちらで国際銀行家であるロスチャイルド一族の影響があるようです。
これらの国際銀行家達は、一体どのような存在なのか。

こちらを次回、『偽情報退散! マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている』の内容を元にご紹介したいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?