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※作者の実体験を基にしたフィクションです。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 「おはよう…
『先輩!帰りましょ!』 「うん」 校門の前で待ってくれていた彼は、 私の彼氏。 手を繋い…
恋の魔法。 もしも、そんなものがあったとして、 私が使えたとしたら、 きっと、彼のことを…
小さい頃に、この本を読んだ時は まだ意味がわからなかったけど 今なら、理解できる。 人魚…
「(1分)27秒315」 "もう少し削れるとは思うけど、ちょっとアンダー気味かなー" "あと、トラ…
『いただきまーす!』 2人で学食のランチを食べる。 凪紗は日替わりランチのAセット、オムラ…
春。 それは、出会いと別れの季節。 その季節に、必ずと言っていいほど存在するのが <旅立ち>。 そして僕らにも、その季節がやってきた。 卒業式まで、あと数日。 このバス停から、2人で帰るのも あと何回あるか。 最終のバスを、 小さな待合室のベンチに並んで座り やってくるのを待つ。 暖かくなってきたとはいえ、 まだ夜風は冷たいはず。 でも、僕らの中には、 その寒さは、感じられなかった。 『ありがと』 玲が突然、口を開いた。 「え?」 『東京に
"パーフェクトスター" 文化祭の舞台の上で、左手でマイクを持ち 右手の小指を立て、大きく上…
「やっほー」 「どう?そっちは?」 『相変わらず寒い。しかも昨日は雪もちらついたし』 「…
2月14日。 今までは、通過儀礼的に捉えていた この日も今年は違う。 彼女がいる、というだけ…
それは、この街にしては、 珍しく雪の降った、夜だった。 こういう日に限って残業帰りの俺は…
「ごめん、別れよう」 言葉の暴力とは良く言ったもので、 頭を鈍器で殴られたような痛みを …
新しい年を迎えたばかりの青空は、 見上げると吸い込まれそうなほど高くて。 彼と迎える年越…
スマホのアラームが、少しずつ大きくなる。 眠気が覚めきらぬまま、私はアラームを止める。 「おはよう。茜。」 『おはよ。友香。』 朝は必ず、この挨拶から始まる。 『うーん、かわいい』 そう言って、茜は頭を撫でてくれる。 これも、朝のルーティンの一つだ。 嫌な気分こそしないが、茜のナデナデタイムは結構長い。 『ねぇ、友香って、撫でられる時の顔がトムにそっくりだよね』 トム。私の実家にいる、 垂れ耳がチャームポイントの、愛猫だ。 「えー、それって褒めてる?」 『