13枚の埋葬 13 shots inside the grave
月を仰ぐ。あなたの輪郭を認識できるかどうかの間際で、私の目は今にも地に降りそうな月光が確かに映し出している肉体を見た。
あなたの顔は匿名のもとに表情が残されることをを懇願しているらしい。
背後に映されるテクノ画像はノイズによって表情を蝕むことを懇願しているらしい。
真実は、行進するグレーのシャツ、ただそれのみである。
鋭さ。
あなたの像は、私の指がシャッターを押す前後の記憶を無理やり思い起こさせる。
あなたの像は、縦と横、垂直と水平で縁取られた私の視野を抜け出して、視神経から筋肉への伝達を促す。
股の下に現れる別の景色。
構えられた両腕と一つの眼は罠として機能する。
なぜか私の目を惹きつける黒で覆われたその機構がはたらく直前を捕まえる。
落下、そして遺影。
四角のフレームに収められた後ろ姿は過去から私の脳と眼を引き離し、触れることのできないディスプレイ内に刻まれる。
私は、あなたに注がれる複数の視線を思い起こさずにはいられない。
質量のない画像の中で身体の厚みを感じることのできるのは、彼がみせようとしている側面が何らかの光によって照らされ、われわれの目に届くからである。
新聞的配置による体験を試みる。
重心と張力。
この瞬間においてのみ、あなたの身体は彼らの内部に深く浸透し、彼らは眼球と足の指先の張力に隷属し、重心という虚構ばかりを見てしまう。
今にも触れそうである。
2023年9月19日 火曜日 20:27
露出時間:1/320
焦点距離:45mm
ISO感度:6400
2.1MB
私は彼を中心に置くことは少ない。
身体が不安定的自立をしない限り。
わずかに浮かび上がっている非常口のサインはこの状況を説明するのには十分すぎるストゥディウムである。
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