【Q.バンドに憧れます。バンドの良いところと、大変なところを教えてください】1ランク上の歌手になる!冴沢鐘己のワンポイントレッスン#10
【Q.バンドに憧れます。バンドの良いところと、大変なところを教えてください】
1ランク上の歌手になる!冴沢鐘己のワンポイントレッスン#10
A.バンドは楽しいし、憧れるよね。もちろんいいことも苦労することもあるんだけど、ここはあくまでもボーカリスト視点で考えてみよう。
何より素敵なのは、仲間がいるという安心感と、仲間と一緒に何かを作り上げるという安心感、充実感、達成感。
一方、何より苦労するのは、人間関係ですな。
まあ、そりゃそうよね、どんな場面、環境でも同じことなのさ。
では、ボーカリストはいったいどんな思想、哲学、ポリシー、そしてどんな覚悟でバンドと向き合うのか。
「音楽をつくる」場面においては、誰がリーダーかによって役割は変わります。自分以外にリーダーがいるのなら、しっかりリーダーに従い支えましょう。特にスタジオ練習の段階では、出ている音を一番客観的に聞けるのボーカルなので、「ただ楽しく歌う」だけではなく、きちんとフィードバックを伝えなければなりません。
もちろんリーダーなら、「どういう曲を作ろうとしているのか」しっかりとイメージを伝え、メンバー全員が「同じ絵」を描けるよう引っ張っていく必要があります。
一方ステージでは。
あなたはとにかくバンドの「精神的支柱」にならなければなりません。
時々「バンドの調子が悪くて楽しく歌えなかった」みたいなことを言う人がいるけど、それは大きな間違い。ボーカリスト失格。
音響やら何やらで調子が悪い時、あるいは何らかのトラブルが発生した場合、楽器を演奏するメンバーはその対応で必死になってます。
しかしそれを観客に悟られるわけにはいかない。
そんな停滞した空気を変えるのは、ボーカルの仕事なのです。
どんな状況でも、曲やバンドの世界観を壊さずポジティブな空気を発散する、そういう覚悟を持たなきゃいけない。
いったんバラバラになりそうな空気をボーカルが立て直して再びグルーヴを取り戻すことができたら、一気に信頼感を獲得することができます。
「あいつのバックなら、安心して演奏ができる」という信用と信頼を勝ち取ったら、もうバンドは安泰。
自分の調子が悪い時もしっかり支えてもらえるよ。
スポーツチームに例えるなら、バンドリーダーやプロデューサーは監督。ボーカルはチームキャプテン。
しっかり人間力を磨くと、いいメンバーに恵まれて楽しいバンドライフが送れるよ、きっと。
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