見出し画像

【必見】6社もの会社を渡り歩いたCFOのキャリアとは⁉


このインタビューは、社員の皆さんに今まで知らなかったショーケース役員陣の価値観やエピソードを、インターン生が学生ならではの切り口でお届けする企画です!社員の皆さんのキャリアの判断材料となるような情報を提供することを目的に、インターン生が役員陣のキャリアや価値観を深ぼります。

今回は、株式会社ショーケース 取締役CFOの平野井 順一さんにインタビューを実施しました。前編と後編に分けて、様々な会社で経理・財務を中心に管理部門のマネジメントを担当されてきた平野井さんのこれまでのキャリア・価値観を紐解きます!
前編では、平野井さんのキャリアと仕事観についてお聞きしました。

■ 後編はこちら

平野井 順一
ひらのい・じゅんいち/建設、アパレル、バイオ、IT業界で経理・財務責任者・CFOを務め、20種類以上の資金調達を経験。上場会社で債務超過解消を代表取締役として任されたプロフェッショナルCFO。YouTubeチャンネルで「CFO大学」を主宰。2019年、当社入社。2020年 コーポレート本部執行役員兼CFO就任。2021年、当社 取締役CFOに就任。2022年、株式会社Showcase Capital 代表取締役、日本テレホン株式会社 取締役CFOに就任。

株式会社ショーケースHP

これまでのキャリア

━ まずは平野井さんのファーストキャリアについて教えてください。
私は大学卒業後、まず東証一部上場の建設会社に入社しました。私の親は建設会社をやっていて、自分も建設業界の仕事に関わろうと思っていたので、建設業界に絞って就活をしていました。

ー その建設会社では何年ほど勤務されていましたか?
8年9か月勤務した後、退職しました。年功序列で転職の少ない会社だったので、私のように退職する人間は珍しかったです。私は1998年入社だったのですが、当時は採用拡大中で、毎年100人ほどを採用していたため、私より少し上の世代がたくさんいました。そのような採用状況に加えて、年功序列の会社であったため、キャリアアップには長い時間がかかる状況でした。そのため、会社の外に出てマネジメントに関わる仕事をした方が自分のキャリアにとって良いと考え、転職することにしました。

ー 転職先はショーケースだったのでしょうか?
いえ、違います。ショーケースは私にとって6社目の会社になります。2社目はANAPというアパレルの会社でした。

ー そうだったんですね!では、なぜANAPに入社しようと思ったのですか?
1社目の経験から、平均年齢が若い会社であればマネジメントに挑戦できると考えました。また、前職では経理・財務関係を担当していたこともあり、平均年齢が若い会社の経理・財務関係に絞って、転職先を探しました。その結果、上場準備中で経理課長を募集していたANAPに入社することになりました。そして、自分の狙い通り、ANAPではいきなりマネジメントの仕事に携わることができました。また、当時の上司がいろいろ私に任せてくれる人だったため、マネジメントの経験を積むことができて良かったです。

ANAPで3年半くらい上場準備をした後、当時オファーがあったバイオベンチャーに転職することになりました。その会社では会長室長として、医薬品の臨床試験の立ち上げに関わることがありました。

少し脱線した話にはなりますが、臨床試験の立ち上げはすごく大変なんです。なぜかというと、医薬品は人間に投与する関係で、何か問題があったら銀行・病院がその責任を問われます。だから、特に医師や銀行の方々との調整が大変でした。必要な資料を多く用意して説明し、医師の皆さんに納得してもらう必要がありました。私のキャリアは経理・財務ベースですけれども、「人の調整役」、これが自分のその後のキャリアにおいて、とても重要な要素になりました。そして、現在のポジションでは、経理・財務の知識を活用した交渉役をやっていると、自分では思っています。

バイオベンチャーではそのような調整・交渉をしていましたが、会社が事業譲渡をすることになり、次のキャリアについて考えるタイミングが来たと思い、転職を決意しました。

ーなるほど、これまでのお話を聞いていると、様々な会社への転職をキャリアアップ・成長の機会にされていて、大変興味深いです!そんな平野井さんは、どのような経緯で最終的に ショーケースを選ぶことになったのでしょうか?
5社目として、私はソフトフロントというIT系の上場会社に管理部長として入社しました。その後、執行役員CFO、そして取締役CFOに就任しました。しかし、経営状況が悪化し、累積損失が膨らみ倒産の危機に直面してしまい、社長が辞任してしまいました。当時は上場廃止を絶対にクリアしなければならならず、経理・財務をよく理解した人が社長になるべきということになったので、私が社長を務めました。大変なこともたくさんありましたが、自身の役割を全うし倒産の危機も免れたため、社長を退任して、ショーケースに来たという流れになります。

実はショーケースに入社する際に、もう一社、どちらにしようかと迷っていた会社がありました。それは、当時上場直前の会社でした。私はその会社とショーケースを比べたわけですね。建設会社の時の考え方からすると、若くてある程度自分のやりたいことができる会社を選んだ方が、自分がより成長できると考え、6社目としてショーケースを選びました。

自分の仕事は「通訳」

ー 平野井さんご自身の経験や成長のために、今までショーケースでどのように過ごしてきましたか?また、どのようなことを意識してきましたか?
ショーケースを選んだ際には、「ハイリスクハイリターン・ローリスクローリターン」という考え方を大切にしました。何か自分が成長するためには、やはりいろいろな経験ができた方が良く、よりたくさんのことを経験するためには、恐れずにとにかく挑戦することが重要だと思っています。自分の時間そして知識や経験を注ぎ込み必死に挑戦することが、自身の成長に直結すると考えています。その点において、挑戦できる環境が多く、挑戦を後押しする風土のあるショーケースを選びました。

ー 「挑戦することが大事」ということでしたが、実際に平野井さんがショーケースにおいてCFOとして挑戦された事例やエピソードはありますか?
上場会社の経営陣として参画している立場上、やはりまず結果を残さないといけないと考えています。前職では累積損失が膨らんでいた時期だったので、社長として上場廃止を絶対にクリアしなければいけませんでした。それを経験してわかったことがあって、極論にはなるんですけど、会社がつぶれてしまう原因は、「赤字になること」よりも「お金が無くなること」だと感じました。そのため、上場会社ではお金を持ってくることさえできれば、会社が潰れてしまう可能性をできる限り抑えることが可能ということです。自分はCFOとして資金を調達することはできる。それならば、その結果にコミットして挑戦するべきだと考えました。挑戦した結果、たとえ一度赤字になったとしても、また調達さえできれば、もう一回挑戦できるという考え方をしていました。

ショーケースで自分として挑戦したことは、資本業務提携とM&Aです。話を持ってくるところからクロージングするまでの全過程を責任者として担当しました。話を持ってきても実現させないと意味がないのですが、これができる人は市場にも少なくて、CFOであってもできない人は少なくありません。資本業務提携やM&Aを実施するには、ベースの基礎知識だけではどうにもならないことが多いです。これまでの経験で培った交渉力やコミュニケーション力が大事だという話とつながりますが、周りとうまくやっていく・周りをうまく動かせる・周りにうまく信じてもらえる、そういうことができるかどうかが根底にあると思っています。自分はそういうことができるだろうと自信をもっていますし、今も仕事はそういうものだと思っています。

ー 「交渉」という言葉がキーワードとして出てきましたが、これまで平野井さんが様々な会社で働いてきた中で、仕事をするうえで自分の一番の強みは何であると自覚していますか?
今お伝えしたとおり、私の強みは交渉力・調整力などのコミュニケーション能力だと思っています。コミュニケーション能力は、話すよりどちらかと言うと聞く方が大事で、「よく聞いて、相手に自分の考えていることを、簡単に・わかりやすく伝える」力、これがコミュニケーション能力だと思っています。

私はよく自分の仕事は「通訳」であるという話をします。例えば銀行の方々と話すとき、銀行の方々は、私たちの会社の状況や会社で使われている専門用語について、当然社員である我々よりも詳しくないことがほとんどです。それを相手の分かりやすい言葉で伝えることが私の仕事なんです。これは社外の人と話すときも一緒です。相手に理解してもらえるように言葉を選ぶんです。逆に、外の人が言ったこともうちの社内では一般的でない言葉なので、それを聞いて社内の人に分かりやすく伝える。これも私の仕事ということで、やはり私の仕事は「通訳」なんです。

ー これまでのキャリアの経験から、平野井さんはどのような人が優れたビジネスパーソンであると思いますか?
二点大きなポイントがあると思っています。一点目は、たくさん打席に立つことですね。頭でいろいろ考えることには限界があるので、まずは打席にたくさん立ってみることが大事です。それとともに、優れたビジネスパーソンは自分のことを客観的に見れていると思います。これが二点目ですね。自分中心では良くなくて、自分の思ったことを単に言うだけでは、やはりダメなんですよ。むしろ相手に合わせないといけません。相手が自分のことをどう見ているかによって、言葉を選ばないといけないので、その点においてとにかく自分のことを客観的に見る、そして打席に立ち続けることが大事だと思います。

ー 平野井さんのキャリアにおいて、人生の価値観や考え方が変わるきっかけとなったような出来事・エピソードがあれば、教えてください。
一つは、「法律が変わるのは当たり前、法律は変わるもの」ということです。法律と言われると、皆さんは本当の法律のことを想像するかもしれないんですけど、ここでの法律は世の中の常識という意味です。「常識って変わっていくよ」ということを言われたとき、「あ、そうなんだ」と感じたことがあります。

私が建設会社にいたとき、法律や常識から考えてこれが会社として妥当な答えだと思ったことを、上司の部長の方にぶつけたことがありました。しかし、そのとき「一年後、二年後、三年後に必ずそれが正しいとは限らないよ」と言われました。当時は「え?」と思いました。当時私はまだ若かったので、「答えは絶対に一つだ」という感覚がありました。ただそれは時間軸をずらすと、答えは一つにならないんですよね。これは仕事をしていく上で結構大事だと思っていて、柔軟さが必要ですし、スタンスにも柔軟さが必要ということに気付かされました。多分私の新卒時代を知っている人間からすると、私はすごい頑固な人間だったはずです(笑)ですが、その部長の方の話を聞いてから、ある程度自分の中で柔軟さを出していったというか、考え方の柔軟さを出していけたと思うので、大きな影響があったと感じています。


今回は以上になります。
平野井さんの転職歴、とても興味深いですね!
後編では、若手社員に向けたキャリア思考とショーケースの未来について語っていただきます。若手の皆さん、必見です!
後編もお楽しみに!

■ 後編はこちら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?