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私が子どもの頃は、回転寿司なんて便利なものはなかったので、お寿司は出前で取るか普通のお寿司屋さんへ食べにいくかしかありませんでしたね。
とはいえ、最初の回転寿司は、1958年(昭和33年)、東大阪の元禄寿司が出した「廻る元禄寿司 1号店」だそうですので、実際私が生まれたときにはもう存在してたわけですが、そんな最先端のお店が近所にあるはずもなく、握りのお寿司は、たまにしか口にできない贅沢品だった記憶があります。

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まぁ、もちろん今でも銀座あたりのいわゆる高級寿司店のお寿司は「超贅沢品」ですし、普通の回らないお寿司でも、食べにいく機会はそんなに頻繁ではないかもしれません。
銀座などで高級なお寿司を食べちぎり、ときには寿司店を経営したりもしながら、結局はスシローにたどりついたという方の話が面白かったので、ちょっとご紹介したいと思います。

初めて食べたスシローのマグロで衝撃

私も初めてスシローで食べたときは「こんなお値段なのに、こんなにおいしいんだ!」とびっくりしましたが、この方も初めてスシローでマグロを食べた時は衝撃を受けたそうです。「なんでこの値段で、こんなもの出せるんだ?」と…。
で、いまは、結局、普段使いならスシローで充分以上に満足なさってるとのことでした。「むしろ多くの街場の寿司屋より安定していると思うし、回転寿司の中では値段と質のバランスがピカイチだと思う」ということでしたね。高級寿司店は、「これでこんな値段するなら回ってるほう行くわ」と思ってしまうところも多かったそうです。

高級店と回転寿司店はそもそも比べる対象ではない

立地、人、内装、器、そして、もちろん魚やその他の食材などのすべてに贅を尽くすのが高級店。それを目的に訪れるお客様だけに限定してサービスしているわけです。たとえば、何らかの記念日、大事なデートや接待など、特別な時に使うお店。銀座あたりで寿司店をおやりになってると、ほぼ毎日のように訪れるお客様もいらっしゃるそうですが(さすが銀座)、とにかくそれがためにお値段は高くなります。
特定の商品・サービスが、一度にそれなりの量消費されなければ、価格は下がりませんし、高級店では下げる必要もないかもしれません。

回転寿司は、「とにかくお寿司が食べたい」とか「出来ればより安く、より美味しく食べたい」というニーズに広く門戸を開いています。大量生産、大量消費で、どんどん回転を上げていく規模感のビジネスです。回転寿司で使っている魚を街場の寿司屋が使って出したら、相当価格が上がってしまうそうです。

回転寿司における「100%の味」とは…

回転寿司の本部でメニューを決めるときには、それぞれオペレーションを決めます。

・魚の切り方
・ネタを管理する方法(温度等)
・調理や盛り付けの手順
・完成形の姿

これがマニュアル通りに完璧になされて100%です。
この理想から何かが欠けていく、たとえば、スタッフが忙しくて段取りを間違っちゃうとか、手順を端折っちゃう、なんてことが起こると100からのマイナスが生じます。しかし、マニュアルを完璧に守った「商品」は、お客様の好き嫌いはあったとしても、すべからく完成度は高くなるわけです。
それを味わうにはチェーン店の本部のお膝元にあるお店に行くといいそうですよ。社員がちょくちょく利用している店舗は間違いなくマニュアルへの忠実度が高いらしいです。

お寿司屋はいろいろな選択肢があって楽しい

記念日とか特別な日には高級店に行くのも良いとは思いますが、回転寿司もおいしくてリーズナブルでかなり良いものです。

最後に、スシローやくら寿司に比べれば多少お値段は張りますが、東京都内にもお店があって、北海道や金沢の地元のネタが味わえる「回転寿司店」をご紹介しておきます。とってもおいしいですよ。

気分や目的に合わせたお寿司ライフ、楽しんでくださいね。



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