新しい王様
家に帰るとだいたいJ-WAVEか東京FMをつける。radikoエリアフリーに登録しているから、たまに地方のラジオも聴く。
ラジオは楽しい。TVと違い映像がないから言葉を聞いて想像しないといけないから、ワクワクするし、飲食店やランドマークであればそのあとパソコンで調べて自分の想像と同じなのか答え合わせをするのも楽しい。
あとはCMも醍醐味だ。言葉だけで商品をPRするのはもちろんTVに比べればはるかに難しいし、言葉ならではのCMの面白さもある。
2015年くらいに『まったく同じナレーション』ワコールのCMは面白かった。
男性
ワコールから、すべての女性の皆様に。
ブラジャーのお知らせです。
女性
右にズレたり、左にハミ出たり、していませんか?
守ってあげたい、2つのデリケートなふくらみ。
大きいか小さいかなんて、関係ない。
あなたの大切な場所を、
手でやさしく包み込むように、ホールドします。
男性
続いて、すべての男性の皆様に。
まったく同じナレーションで、
メンズパンツのお知らせです。
女性
右にズレたり、左にハミ出たり、していませんか?
守ってあげたい、2つのデリケートなふくらみ。
大きいか小さいかなんて、関係ない。
あなたの大切な場所を、
手でやさしく包み込むように、ホールドします。
男性
すべての製品に、同じだけの思いやりを。
ワコールです。
このCMがラジオから流れてきた当時は某アイドルの衣装を製作していて面白すぎてスカートのまつり縫いを失敗してみんなで大笑いしたことを覚えている。
TVをつけるときは本当に見たい番組があるとき、天気予報、朝の情報番組とゲームやYouTubeなど見ているときくらい。
そんな僕が偶然TVをつけていた先週、1話を観ただけでどハマりしてしまったドラマが『新しい王様』だ。
謎のフリーター・アキバ(藤原竜也)はある日、中華料理屋の行列に並んでいると、ミニスカのナース服を着た若い女性・エイリ(武田玲奈)がビルから飛び降り、走り去って行く場面を目撃。男2人に追われて逃走していたエイリは、上場を目指す起業家のコウシロウ(杉野遥亮)が乗ろうとしていたタクシーに逃げ込み、なんとか追っ手から逃れる。
LINEでコウシロウの会社に呼び出されたエイリは、帰る場所がないので会社に居候させてほしいとお願いするも、すでに別の居候がいると言われ断られるが、その居候こそがアキバだったのだ。コウシロウのお使いで買い物に出るエイリにアキバは付き添い、エイリは看護師になるための学校に入学するため上京したものの、教材費などが足りずに闇金から借金をしてしまい返済できず、風俗店で働かされそうになって逃げていたという顛末を聞かされた。
そしてコウシロウが人脈をつくるために参加した有名起業家たちの集うパーティーにアキバが同伴すると、なぜか参加者たちはアキバに丁寧な口調で挨拶し、あるベンチャー企業の社長はアキバとなにやらヒソヒソ話を始める――。
気になったコウシロウは、会社に戻りアキバに何を話していたのかを尋ねると、アキバは「俺が開発した“暇な人の暇な時間を売り買いするアプリ”『ヒマジョブ』。ペットの散歩をやってくれる暇な人を探す部門を、浅草さんに10億で売った」と言う。さらに、その売却益のなかから、野生のサイを守る基金に1億円を寄付したと言い、コウシロウとエイリを驚かせる。
一方、アキバと過去に因縁のある越中ファンド代表の投資家・越中(香川照之)は、キー局の中央テレビ買収を計画し、次回予告では越中とアキバが手を組み、その買収に挑んでいくことが明かされた。 Business Journalより
いつもラストに面白い展開になるけれど、放送中ということもあってネタバレになるのでここでは書き込まない。
このドラマでのアキバの言葉はこれから、例えば起業する人や、フリーランスを目指している人にはどストレートに突き刺さる発言ばかりだ。
大きな枠組みの中にいる自分たちに問いかけてくる。
以前『キャロルクリスチャンポエルという変態が創る洋服のかっこよさ』の中で簡単に説明したカラーがまず決まり、トレンド、テキスタイル、メーカーに降り流行は創られると書いたけれど、そんな一部の権力をもつ人間によって世界は創られている。
『新しい王様』はそんな彼らの枠組みの中で付加価値を付け、彼らのルールで戦って行くのか、それともそうでない何かで戦うのか。
平日がすごく楽しみになってきた。
放送時間
8日から17日まで毎日(土日を除く)23時56分からTBS系列
Season2 毎週水曜日 24時「Paravi(パラビ)」
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