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この身をおヌシに捧げようぞ!

持ってけ!持ってけ!好きなだけ私の血肉を持っていけ!

ってさ、庭の片付けをしていたら、しまった!って思ったんだよね。虫除けスプレーするのを忘れていたって。

クーラーが欠かせないような暑い日が続くとはいえ、お盆を過ぎて8月下旬に入ったら、さすがに朝から30℃超えという日はほとんどなくなってきた。

7月下旬から、あまりの暑さに朝夕でも庭仕事ができなかったけれども、そろそろ時間帯を選べばなんとか短時間ならできるような気温になりつつある。

でも、ニンゲン様が外で活動しやすくなる気温というのは、ヤツらにとっても動きやすい環境になるということだ。ヤツらというのは、そう、ニンゲン様やおそらく他の多くの哺乳類の永遠の敵とも言える蚊たちだ。

不思議なもので、気温が25℃を超えると蚊に刺される量が一気に増える。ところが、30℃を超えるとほとんど刺されなくなる。いくら夏の風物詩だとはいえ、ヤツらもあまりの暑さには弱いらしい。

ということで、7月下旬からお盆くらいまでの連日の猛暑日では、ほとんどお目にかかることがなかったから、少し油断していた。

しかし、そろそろヤツらが活動しやすい気温になる時間帯が増えてきた。油断は禁物だ。

それなのに、庭仕事をするのに、蚊取り線香を焚くことも、自分の手足の露出している部分に虫除けスプレーをかけることも忘れてしまった。でも、作業も終わりそうだ。今さら、軍手を脱いで虫除けスプレーのある場所まで行くのも面倒くさい。

もう、いいや!好きに私の血を吸ってくれ!この50年間の不摂生をたっぷりと溜め込んだ、高コレステロール、高中性脂肪で健康診断では黄色信号がいつも灯る、脂ギタギタの血液をガンガン吸ったらいいさ!!。

厳しい自然環境の中で生きる蚊たちにとっては絶好の高カロリー食となるだろう。じゃんじゃん好きなだけ吸って、君たちの生きる糧にしてくれ!

と思ったのに、何故かその時に限って吸いに来ない。庭仕事が終わって家に入っても、体のどこも痒くなってこない。

なんだよ、せっかく君たちにこの血肉を捧げる覚悟を決めたのに、と思いつつ、やっぱりヤツらとの共存はしたくないという自分の気持に大いなる矛盾も感じている。

毎日せっせと、家中に蚊が入ってこないように虫除けスプレーをまき、玄関や縁側には虫よけ効果のある消臭剤を設置して、蚊が血を吸っているのを発見したら速やかに潰し、外では蚊取り線香を毎日のように焚いている。

それでもなぜか、毎年、何十箇所と刺されてしまい、かゆみ止めが夏には欠かせない。人には蚊に刺されやすいタイプと刺されにくいタイプがいるそうだが、私はどちらかというと刺されやすいタイプのようだ。

どうやら、子供の頃からの甘い物好きなので、血が甘いのか、運動嫌いの食べるの大好き生活から生じたドロドロ血液が美味しいのか知らないけれども、他の人が全く蚊に刺されていないのに、自分だけ刺されるってことがよくある。

こんなドロドロで不健康な血を吸ったところで、彼らの栄養になるのかどうかわからないけれども、できることなら刺されたくない、吸われたくないと、まだまだ続きそうな夏日に蚊との戦いは続きそうだ。


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