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ご飯は燃える!って実感した大腸内視鏡検査前

今日は、食べ物って本当に身体の中で燃えているんだ、って実感した出来事について書いてみたいと思います。

40歳過ぎて、身体のあちらこちらに老いを感じ始めた私は、数年前から毎年人間ドックを受けることにしています。市からの補助を受けて約2万円の自己負担です。

あまり周りに迷惑をかけるほど長生きする必要はないかと思いますが、まだ子どもも社会に出ていません。

40歳過ぎると、心疾患による突然死なんて話もちらほら聞き始めますが、家族のこともあり、もう少し自分が健康でいたほうがいいだろう、という思いもあります。

人間ドックには便潜血を調べる大腸検査があります。人間ドックを受ける日の2、3日前の2日間、病院から送られてきた専用キットで大便の表面をなぞって、大腸に出血がないか調べるものです。

私は2年ほど前の人間ドックで便潜血が出てしまいました。すなわち、大腸がんの可能性があるということです。

慌てて近所の胃腸科クリニックに人間ドックの結果を持参して、大腸内視鏡検査の予約を入れました。しかし、検査が立て込んでいて予約できるのは2ヶ月毎のこと。

まだ40代、もしもがんだったら進行しちゃうんじゃないか、そんな忸怩たる思いを抱えながらヒヤヒヤしながら2ヶ月間過ごしていました。

大腸内視鏡検査には、数日前からの事前準備が必要です。準備のために、検査の予約日の前の週に一度クリニックで説明を受けます。

大腸の内視鏡検査を行うためには、検査当日に大腸内を完全に空っぽにしなければいけません。そのために、2日前からの食事が制限されます。

検査2日前は、かなり細かく食べていいものと、食べてはいけないものが指定されました。玄米やライ麦、ごぼう、玉ねぎなどの繊維質が多いものや、脂っぽいものは食べることができません。

しかし、禁止食材を避ければ比較的自由に食べることができます。

検査前日は病院で指定された検査用の食事キットのみです。朝昼晩、3食分、朝は鶏雑炊、昼は肉じゃがとおかゆ、夜はハンバーグと雑炊だったと思います。

飲み物はアルコールが入っていなければ特に制限はありませんが、色が濃くて食物繊維が入っている可能性のある野菜ジュースは禁止です。コーヒーが制限されないのが幸いでした。

しかし、検査用の食事キットは合計で600kcalしかなく、毎日2000kcal食べている私はお腹が空いて仕方がありません。

そこで、砂糖はたくさんとっても大丈夫とのことだったので、普段はブラックで飲んでいるコーヒーに砂糖を大量に投入してみました。しかし、1杯は飲めましたが、普段から甘いコーヒーを飲んでいないからか、舌が受け付けずにそれ以上飲めませんでした。

色々と調べたら、色が透明で繊維質のないゼリー飲料なら大丈夫だとのことだったので、少し買い込んで食べてみました。しかし、こちらも1個なら食べられるのですが、食事の代わりに大量に食べるものではありません。お腹は空いていても、身体が受け付けませんでした。

結局、その日に摂れたカロリーは食事キットの600kcalとコーヒーに投入した砂糖、ゼリー飲料1個の200kcalのみ。夜、お腹が空きすぎて寝付けなくなることもよくあった私は、それで寝付けるのか不安でしたが、その日は特に問題もなく眠ることができました。

検査当日は、朝から絶食です。飲み物は水だけ可能。白湯でもOK。コーヒーやお茶、麦茶など、カフェインと色がついているものは厳禁です。

そして、朝起きてから、下剤を大量に飲みます。病院でもらった点滴パックのような大きなビニール袋の中に白い粉が入っていて、自分で袋に水を注いで下剤のジュースを作ります。

入れる水の量は1.8L。昼の12時からの検査予定で、朝6時から10分おきに100ccか200ccずつ飲んでいき、2時間くらいで飲み切ります。

飲みはじめて1時間たった頃からトイレが近くなります。最初はいつもどおりに出ましたが、3回目くらいから水っぽくなってきて、段々と色が薄くなっていきます。

10時過ぎくらいまでに15回近くトイレに行き、最後は完全な透明な水みたいなものしか出てきません。お腹の中が完全に空っぽになったのです。

このときに、ご飯っていうのは本当に身体の中で燃えている、ってことを実感しました。

検査のために何度もトイレにいってお腹の中のものを出していたら、ある瞬間に手と足の指先がスーッと冷たくなるのを感じました。身体の抹消から体温が奪われていくのです。

季節は真冬です。家は建付けが古くて、室温と外気温にそれほど差がない寒い家で、小さなストーブとこたつだけの室温は10度あるかどうかという部屋です。

そんな部屋の中で、冷たい水で溶かした大量の下剤を飲んで身体の中も冷やしてしまったら、一気に体温が低下するのを感じました。

おそらく、毎日朝食で投下されている燃料を補給しないどころか、前日までの蓄えも下剤で流してしまったことで、体の中のエネルギーがなくなってしまい、生命を維持するために抹消から体温を重要な内臓のある身体の中心部へ引き上げたのでしょう。

慌てて白湯を飲んでこたつに潜り込みましたが、その程度で体温が上がるわけはありません。

検査時間がやってくるまでただただ寒さに打ち震えていました。

幸い、これまでにたっぷりと蓄えこんだ皮下脂肪があるので、動けなくなるわけでもなく、検査の時間になったら病院に行って無事に検査を受けることができましたが、食べ物っていかに身体の中で燃えているのか、ってことを実感した出来事でした。

もちろん、食べ過ぎはよくありませんが、適度なカロリー摂取は毎日の活力になるので、今日も美味しいものを適度に楽しみたいと思います!

ちなみに、大腸検査の結果は問題なしでした。万が一のことが頭の中をぐるぐるしていましたが、検査でなにもないとわかってホッとしました。




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