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憧れのフルーチェ



日本がすっかり豊かになった70年代は、いろんな楽しい新製品が出た時代だった。私はフルーチェ登場もリアルタイムで体験した。しかし、当時私の母は○○ミックス的なものをバカにしていたようで、うちはついぞフルーチェを買ってもらえることはなかった。

自分が人の親になって、私は娘にたまにお菓子をつくってやったり、一緒につくったりする生活に憧れていたが、サラリーウーマン時代は心の余裕がなく、ほとんどつくることはなかった。そして、あっという間に子どもは大きくなって、小さい子どもと一緒にお菓子を作る経験は数えるほどしかしないうちに終わってしまった。
しかし、気軽にフルーチェをつくる生活には依然憧れていて、いつしか、家にフルーチェが何袋もストックされていた。目新しい味が売っていたり、試食販売の人がいるとその人の労に応えてあげたくなって買ってしまうのだ。どうせフルーチェ買いたかったし…と。

いつの間にか娘は勝手に在庫の中から自分でフルーチェをつくってみたことがあったらしい。しかし、期待の味ではなかったとか…。というわけで、娘がつくるわけでもなく、私の腰も重く、長い間家でフルーチェは死蔵品だったわけだが、ある日、「禁断のフルーチェ」の広告を見て、心が動いた。クリームとフルーチェ、これはつくってみよう!

結局、買ってきたのは生クリームではなく、植物性だったけれど、ホイップクリームを買ってきて、初めて泡立てた。ホイップクリームはそこまで厳密に冷やして泡立てないといけないとは知らず、テレビを見ながら手で泡立てたので、角が立つところまではいかなかったけれど、そこそこ固くなったので、フルーチェと合わせてみたら、あっという間に固まった。

今回のフルーチェは、ブドウとブルーベリーのミックス味。ホテルのプリンを食べたあとの空き容器に入れ、冷凍ブルーベリーを飾り、冷やしてみたら、ちょっと高級感あるスイーツになり、母と娘にも好評だった。多分生クリームよりさっぱりヘルシーで禁断感はないので、大人のフルーチェって感じかな。娘から、少し牛乳を入れて欲しいと言われたので、次は少し牛乳を加えるつもり。

調べたら、クリームはミキサーで簡単に泡立つらしい。次のクリームも買ってきたので、またフルーチェをつくろうと思う。

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