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松本紹圭の方丈庵

このnoteマガジンは、僧侶 松本紹圭が開くお寺のような場所。私たちはいかにしてよりよき祖先になれるか。ここ方丈庵をベースキャンプに、ひじり仲間と対話と巡礼の旅に出ませんか? … もっと読む
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2020年3月の記事一覧

Withコロナ、With死の世界

せっかく定期購読者限定のクローズドnoteを書いているんだから、こんな時こそ思い切り。 NewsPicksで落合陽一さんが「Afterコロナじゃなくて、Withコロナで考えよう」と言っていました。僕も完全同意です。 長期戦になります。いえ、終わりのない戦いの中にずっと前から私たちは放り込まれていたのだということが、露わになっただけかもしれません。これもまた大きな自然の摂理の中にあるのだから、「戦」という言葉遣いは正しくないという人もいます。いずれにせよ、いつか元に戻ること

非常事態の仏教

落ち着かない日々が続きますね。世界を見れば死者数も日に日に増えていて、それに対して祈ることしかできない自分があり。予定がことごとくキャンセルとなりますが、キャンセルするにも労力はかかるので、自由時間が増えるわけでもなく。焦りが募るばかりで、まがりなりにも宗教者としてこのままでいいのだろうかと、自問自答する日々が続きます。みなさんいかがおすごしでしょうか。 こんな時、仏教ではどう考えればいいのか。法然院の梶田住職からお話しの機会をいただいたので、「非常事態の仏教」と題して自分

平常心是道

新型コロナウイルスに関して、ビル・ゲイツ氏から「ビューティフルなオープンレター」が届いた。 「多くの人々が 新型コロナウイルス (Covid-19)を大災害だと捉えていますが、私は *大修正* の良い機会だと思っています」 素晴らしいメッセージだ。 こんな時こそ、平常心を大切に。 ところで、「平常心(へいじょうしん)」は禅語では「平常心(びょうじょうしん)」と読み、深い意味があるという。 ふつう、平常心(へいじょうしん)というと、「何が起こっても落ち着いてブレない心

父方のこと

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「遅いインターネット」もやっぱり掃除で

以前からその発言に注目してきた宇野常寛さんの新刊『遅いインターネット』を読み始めたら、あまりにも自分の問題意識と重なるところが多過ぎて、一気読みした上で、二度目読み。僕がこれまでこのnote方丈庵で書いてきたことがすべて宇野さんの受け売りだったんじゃないかと思われそうなくらい、重なるところが多い。同じ時代の空気を吸っているわけだから、不思議ではないのかもしれないけれど。とにかく、このnoteを読んでくださっているあなたには、必読の本として心からオススメしたいです。 宇野常寛

ポスト宗教時代は、非常事態が慢性化する

Dot1: 精神科医の友人との会話精神科医の友人に久しぶりに再会。一昨年に講演させていただいたのを聞いてくださって、それ以来、親しくさせていただいている。大病院の副院長として病院改革にも力を入れている、とてもリーダーシップのある人だ。近況を聞くと、最近はDPATの任務に参加されていたらしい。省庁や自衛隊とチームを組んで最前線で危機的状況に対処してきた彼の生々しい報告を聞かせてもらった。 医師でありながらスピリチュアリティにも理解の深い彼の視点は、本当に示唆に富んでいた。彼が

インハウス・テンプル

最初のMonk-manager、セイガクが渡米コロナウィルスの蔓延により、ニューヨークで非常事態宣言が出されたみたい。そんな中、古くからの友人である禅僧、星覚(セイガク)がベルリンからアメリカ東海岸へと向かってる。Monk-managerの実験のために。 ちょうど一ヶ月くらい前のnote記事「僧侶派遣、始めます。」にも書いたけど、アメリカの弁護士の友人Yawからの「うちの事務所に、お坊さんに滞在してほしい」というリクエストに応じて、海外経験も豊富で禅僧としても尊敬する、ベル

方丈記2020(March)

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方丈庵 今月のコラム (Mar 2020)

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