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青梅鉄道公園に思いをはせて ~0系の中で物思いにふける~

蒸気機関車が現役であった頃に写真を撮影しに行っていた親父の影響もあるのか(故に、イベント列車としての蒸気機関車にはそこまで関心がないらしい…/笑)あるいは単に幼少期に鉄道模型等に触れてきていて思い入れが強いのか分からないが…自分は鉄道というものに関心が強い。イギリスに留学していた時も「ヨーク鉄道博物館」に足を運び、日本でも各地に点在する鉄道博物館を訪ねることが多い。

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中でも、この青梅鉄道公園…個人的に非常にお気に入りの施設で、主にトップ画像のような蒸気機関車が多いんだけど…↑の0系が外にそのまま展示されていて、ドアも開放されているので出入りも自由(※現在は新型コロナウイルスの感染防止のため閉鎖中、再開時期は未定とのこと…)時間制限もなく、下手すれば1日中で過ごしていても何も言われないと思う(もちろん、飲食は控えて節度とマナーをしっかり守った楽しみ方の上で…)。

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こんな感じで、外に晒されてしまってるが故に保存状態は確かに芳しくなく、むしろ廃車になりそうな位ボロボロなのかもしれないけど…なんだろう、これが俺にはすごく心地がいいんだよね。不思議だけど、侵入者のいない落ち着く廃墟という印象でさ…あるいは、自分が老後に解体されちゃいそうなおんぼろの新幹線を持ってきて、その中でぼーっとする感じというか…。何より、運転台をこれだけ近くで眺めることができるって、物凄く貴重な機会だし夢心地…子供の頃に知っていれば何時間でも遊んでいそうだ。

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窓も汚れ等が基本的にそのままで、多分年に何回か掃除するくらいなのかわからないけど…日差しが入ると何とも言えない、居心地のいい空間に感じられるから不思議(あくまで自分にとって…/笑)何より、木々に囲まれた空間にポツンと置かれている感じが、絵本の「ばすくん」の世界観そのまんまで、なんか独特の共依存的心地よさというか…。

「ばすくん」は前職で初めて知った絵本のシリーズなんだけど、どちらかといえば文字量も多くテーマも「不法投棄」を扱っていて、とっても愛らしい絵柄とは裏腹に、結構シュールでシリアスな作品なんだよね…。4作品あるんだけど、ばすくんが希望を見出して人間に「裏切られる」シーンは非常に切ない…。なので、この0系に「ばすくん」を重ねながら時を過ごしていたというかね…。話を戻して…

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客室内はこんな感じ。時折落ち葉や木の枝などが見られるし、この時は雨上がりだったので若干湿っぽい匂いもあったけど、保存状態は「外に放置されている状態」にしては悪くないと思う。日々職員の方も確認されているのかなと思うし…けど、個人的にはこれがちょうどいい。綺麗な状態のものを見たいのなら鉄道博物館やリニア・新幹線博物館(名古屋)に行けばいいし(※ここの空間に「汚い」だのクレームを入れて職員の方を困らせないで頂きたい、というだけです/笑)、俺は何も手を加えず、最低限清掃やら手入れしかされていないであろうこの空間が心地いい。昔こだま号で初めて祖母の家にお袋と行ったときに0系に乗ったけど、その時の「懐かしい」記憶がよみがえるってわけでもなくって(意外に、子供の頃は当時最新型だった「300系」に乗りたかったから意外に意識しないでいたのかも…)単に今は見られない「昔ながらの新幹線のシート」に座れることが心地いいのかなって思う。

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画像が荒くて大変申し訳ないのだけれど、これは確か…車掌室?個室?どちらかだったと思うけど覚えていない(汗)ただ、普通の展示車両なら立ち入りができない空間でさえも、このほうに開放されていて自由に楽しむことができるので、本当にありがたいよね…。この空間もとても心地が良かった。

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再び客室に戻って…もちろん、先ほども少し触れたように、朽ち果てた空間ではあるが貴重な資料であり文化財だと思うので、飲食(蓋つきのペットボトルや水筒は一部例外としても…)や禁煙は控えてほしいし、不法投棄や窃盗(近年鉄道隙を自称する泥棒野郎による事件が後を絶たないが、本当に極めて恥ずべきことだと思う…)落書きは当然ご法度。朽ち果ててしまっているからこそ、中のものは大変貴重なのだから大事に接してほしいとも思う。

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0系は大人になってから好きになった。子供の頃も嫌いではなかったと思うけど、300系やTGV(フランスの新幹線)のような、速くて最新型で、割とスタイリッシュな顔立ちのほうが好きだった。けど、大人になると価値観が変わったのか分からないが…こういう顔も、いやこういう顔こそ愛おしくなるんだよなぁ…。デザイナーの方、本当に凄いって思う…。なんだろう、この0系を主人公に何か物語でも書いてみたくなるような…かわいいね、ホント。

あ、先ほども書いたけど…残念ながら現在は感染防止のため、0系展示車両の中に立ち入ることはできないとのことです。密室になってしまうし、貴重な展示物故に万が一感染の原因になってしまったら…と思うと仕方がないし、今はとにかく静かに再開の時を待とうと思う。

営業時間や入場制限等の情報については、↓のホームページをご覧いたただければと思います。

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青梅鉄道公園は↑の写真のように、貴重な機関車や昔の客車の展示も多く、お子さんも遊べる小さなアトラクション(別料金)もあったりするのに入場料がとってもお得なので、ぜひ訪れて頂ければと思う。こういう状況下なので運営も大変だと思うので、社会復帰し金銭面で余裕ができれば幾分かカンパしに行きたい気持ちも強い(施設内に確か、カンパ箱が設置されているので…)

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現在設置され散るか分からないけど、おまけでこちらの写真も…。さすがに自分が入る勇気はなかったけど(笑)こういう手作り感のある記念撮影ブースも、なんか気持ちがほっこりするよね…。

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