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母の影響。私の目標。

実家には、本が山ほどある。
弟が大学生の時に実家を出てからは、弟の部屋を丸々本部屋にしているので、その部屋は四方の壁全てに本がびっしりと並んでいる。
その部屋に並ぶ本たちは、当然、私の物だけではない。4割が私の物。5割が母親の物、残りが弟や妹の物だ。

私が本を好み、未だに手帳を携帯して持ち歩くのは母親の影響が大きい。
昔から、母は本をよく読む。夕食後には、リビングのテーブルに手帳を開いて書き込む姿をよく見ていた。

そんな母の姿を見ていた私が本好きになり、手帳を必須アイテムとして携帯しているのは、当然の流れだと言える。

そんな母と、大人になった私は本の感想を言い合うようになった。
「この本が面白かった」「これは私には合わなかった」等。
母がおすすめする本は、私もやっぱり好きだし、逆も然り。
「この本、絶対、お母さん好きだよな~」と思った本が、想像通りに母に刺さると、内心「ふふん」と鼻が高くなってしまう。

それでも、大人になるにつれ、若干、好みに違いが出てきた。
母は、どちらかというと、ファンタジーな話を好む。でも、私はどちらかというと、深い話や言葉のチョイスが良い作品、希望を持てる話が好き。

私が小説を書いている事を、母は知っている。
こんな年齢になってまでも、夢を追う私を、呆れるどころかずっと応援し続けてくれている。

今回の帰省でも、本の話から、私が書いている小説の話になった。
「翔英はすごいよ。あなたなら大丈夫」
たったそれだけの一言がすごく嬉しかった。

いつか、母が好きなファンタジーの話を書いて、尚且つ、母がそれを自慢できるような作品を書く事が、私の目標の一つになっている。


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