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なぜ「プロと初心者」の間でインフルエンサーへの評価が真逆なのか

ぶっちゃけ、インフルエンサーのつぶやき、どう感じてますか? 正確に言えば「鬱陶しく感じる人」と「勉強になります」という人がいると思うんですよ。で、今回の話はどちらの方にも聞いてほしい。

ちなみにインフルエンサーのつぶやきからストレスを感じるのは「プロ」の方だと思います。勉強になると感じるのは「なにかの初心者」の方かなと。さて、どうしてこのギャップが生まれてしまうのでしょうか。

正直、僕も自力かつ1年で万アカ達成した実績があるので、すごく分かるのです。説明できます。考えてやってましたので。結果的に嫌になって今はもうTwitterでインフルエンサー攻法はやってないわけですが。ともかく、こうもプロと初心者の間で二分割される理由は3つほどあります。

1. すごく意見が偏ってるから

基本的に人は、声の大きい人に集まります。「かもしれない」ではなく「こうしろ」という人の方に集まるんです。何事も人に聞いた方が早いという価値観が一般的なためです。さらに、人は誰かに「これが成功する」と断言してもらって、自分の道を決めてもらいたいからです。別にいい悪いじゃなくて、人って特に迷っているときほどそういうものだと思います。

るろうに剣心で言えば、志々雄真は悪人でしたが、彼のように「世の中は弱肉強食だ」と断言する方が人はついてきます。逆に剣心のように「自分で答えを出すでござる」みたいな人に人は集まりません。

それをインフルエンサーは知っているので、とにかく断言します。私見であろうが、検証不足であろうが関係ありません。自分がこうだったからこう、これが絶対!というふうに断言する。すると、多くの人は素直に受け止めて「この人なら信頼できる!自分の行き先を決めてくれる!」とついていくことになります。

でも、現実的に考えて、何か1つの方法で全員が成功するなら、それで苦労なんかしませんよね。人には環境や状況、性格やスキル、向き不向きなんてものがあります。誰かが成功した方法を、そのまま実践して成功するのは稀です。なので多くの経験を持つプロの人たちは「そうとは限らないよね」と思うわけです。結果、ストレスが蓄積し、爆発する。それが唯一の道でも無いのに、まるで万人が成功できるかのように言うなよと。しかも、その内容、微妙に間違ってるぞと。

ただ、それもインフルエンサーは大体わかってやってます。なんなら「これが最短の方法だ!言われた通りやれ!」と扇動さえします。他の選択肢を知らない、もしくは知っていても、共有することはありません。自分の未来を決めてもらったほうが楽なので人は集まります。ところが成功者の数以上に失敗者は増えます。結果、反発も大きくなり、プロを含めたアンチが生まれ、世の中がストレスで満たされるのです。

やがてインフルエンサーは自分たちのビジョンのみに共感した人を集め、クローズドなコミュニティに潜っていきます。というか、私見や個人の成功を売るなら、最初からクローズド、限定、審査制にしたほうが良いんですよね、広範囲に影響なんか与えずに。世界共通の理論や方法、そこからの応用ならまだしも。

とにかく、意見がめちゃくちゃ偏っていて、反発を受けても断言し続けるのは、その方が信じてくれる人が増えるからです。その一方で「そうとは限らないでしょ」という反発が生まれ、プロと初心者の間で意見や見方が分断されていくのです。

言えることがあるとすれば、初心者の方は、1人の偏った意見を傾聴するのではなく、色々なプロの意見を聞いて、自分にあった道を考えて選びぬいた方がいいんですよ。自分の本当の性格や向き不向きなんて、ちょっと話した程度の相手にわかるはずないんですから。そしてプロの方は、インフルエンサーの言う道以外にも、こんな道があるんだよと教えてあげてください。

2. 何か売りたいから

はっきり言えば、インフルエンサーがインフルエンサーになる理由なんて、何か売りたい以外のなにものでもありません。しかも、発信内容のペルソナが「業界に入りたての初心者の方」であればなおさらです。最終的に大抵の人が何か売り始めるためにインフルエンサーになるんです。それ以外でインフルエンサーになるのは、とてつもなく正義感が強い人 ( マズローの5段階欲求て言えば自己超越 ) か、承認欲求がめちゃくちゃ強い人のどちらかでしょう。なので、発信のほとんどは何か売るためです。

■ マズローの5段階欲求って?
人間が抱く欲求の段階。5段階と言いながら6段階まである。
・第1段階:生理的欲求 ( 寝たい食べたいなど )
・第2段階:安全欲求 ( 毎日安心して暮らしたい )
・第3段階:社会的欲求 ( みんなに受け入れられたい )
・第4段階:承認欲求(尊重欲求)( 認められたい、尊敬されたい )
・第5段階:自己実現欲求 ( 本当に自分がなりたいものになりたい )
・+α:自己超越 ( 見返りを求めずひたすら目的を遂行する )

で、何か売りたいとすれば誰に何を売るのが良いでしょうか。インターネット上で売れるものは教育や情報が一番手がつけやすいという話になります。

さらに、特に市場が大きい顧客層はどこか考えます。5段階欲求で言えばどこでしょうか?答えは「第4段階まで」を満たす部分です。この部分は本質的に稼ぎたいとか、モテたいとか、安心したいとか、自由に生きたいとかそういう内容になりますから、必然的に発信内容はそっちに紐付けられます。最近だと「プログラミング×稼ぐ」とか。

今、そういったフレーズが溢れているのは偶然じゃありません。たくさんの人が狙ってやった結果です。しかも、景気が悪いコロナ時代の今なら当たり前も当たり前かなと。

結果、自己実現欲求まで行ってる人からしてみれば「うさんくせーな」と思っても当然でしょう。すでに成功体験をもっていて、色々なことを余裕を持って俯瞰して見れるので、誰が何言っているか明確にわかるし、誰かのために生きたいというレベル感で生きているので、自分しか見えていない第4段階までの人および、その欲求にアプローチする人たちに嫌悪感を抱いても仕方ありません。ですが、実際は承認欲求以前さえ満たされていない人が圧倒的に多いことも忘れてはならないのです。

売り方としても、欲求に直接アプローチするのが、もっとも届きます。承認欲求まで満たされた人には「社会のために」といったフレーズが響くでしょう。それ以前なら、より人間の「根源的な欲求」に近づきます。胡散臭く聞こえるやつです。少なくとも、競合はそうした手法をとってきます。

結果、よほど最初に力を持っていない限り、ちょっと胡散臭いアプローチになりがちです。ただ、お金を払ってもらった先では、価格相応のサービスやプロダクトを提供しなければならないのは間違いないのですが。

なので、すでに自己実現に達しかけているプロにとっては、人間の根源的欲求に近い場所を刺激するコピーなどは、すべて胡散臭く思えてしまうでしょう。何か売りたいからこそ、起こることです。結果、初心者とプロの間で明確に受け取り方が分断されるわけですね。

とは言え、発信内容がしっかりしていれば、プロの方も納得するでしょう。そうならずに炎上になるのは、もう1つ、理由が存在しているためです。

3. 検証不足すぎるから

これにつきますね。断言するのは良いとして、そのインフルエンサーの方々が、ほとんどマグレかもしれない、たった1度か2度の成功を、すべての摂理がこれだ、と言わんばかりに断言し、そしてお金をとって売るんです。先程も言った通り、誰かの辿ったほぼ未検証に近い成果をなぞって、誰もが成功するのであれば、この世の中はもっとマシになっているでしょうね。しかも、それを高額で売るのですから批判があって当然です。

まあ、ぶっちゃけ、僕はいくつかのスクールの裏話を知っているので、さらに深堀りして言うと、めちゃくちゃ安価で外注して作った教材を売っている話もあり、さらに言えばその作った本人さえ、値段相応で作ったのでぶっちゃけスクールで提供するほどの内容ではないという話もありましたし、めちゃくちゃです。そんなことだから、叩かれるわけです。他に何倍も良い教材が、いまや2,000円、3,000円で手に入るわけなので。優秀なメンターにもMENTA等のサービスを使うことで出会えます。ただ、初心者の段階だと、誰だってわからないですよ。そりゃ、少しでもプラスになれば、やってよかったと言うでしょう。後から振り返れば、そんなお金払わなくても他にたくさん良い教材あったなあと思ったとしても。

ビジネスは購入者の満足を満たせば価値になるわけではありません。価値とは、社会的に見て、他のプロダクトと比べて、それ以上だと認められる場合に高単価の価値が生まれるのです。そうじゃなければ、一体どこに高いお金を払う必要があるのでしょうか。きっかけをもらったから? いいえ、そんなきっかけは、本当に行動する意欲があれば他の入り口からいくらでももらえているでしょう。WEB制作なども一緒です。自分が満足しても、後から「こんな値段でこのサービス買ったの?ぼったくりだね」と言われて終わるだけです。それで納得できますか??

せめて、教材でも情報でもサービスでも、何度かテストし、検証して売れば良いのです。僕は教材を出すときは、必ず過去の経験で何度も成功して、これだったらたくさんの人を成功させられるだろうと感じたものしかアウトプットしません。何度も検証や改善を繰り返して価値が生まれたら値段をあげます。だから、自信を持てます。

SATRTOUTもまだまだ作り込む必要があるから年間7400円で販売しているのです。といっても、ここまでWEBサービスクリエイターになるために横断的に学べるプラットフォームを、僕は他に見たときがありませんけどね。一応評判では「月に1万円〜2万円でも買う」とたくさんの方から言ってもらえていました。でも値段をあげないのは、彼らが値段の見積もりを誤っている可能性、そして僕自身がまだまだその値段に到達するまでにアップデートできると考えているためです。今はOEMの開発とSTARTOUTそのもののリニューアル開発にリソースを取られていますが。

4. モラルとリスク管理不足問題

てか、これはプロもインフルエンサーもよっぼど欠如している人が多いなと感じますよ。両方ともちょっとエグいと思ったので、4番目に+αという感じで書いておきます。インフルエンサーだけの問題じゃない。

つい最近炎上してたのもひどかった。本人の許可が出ていない写真をマーケティング教えてる学校が勝手に使ってたり ( マーケティングとWEB教えててそれやります?? )、規約違反しているにも関わらず堂々と文字で残したり ( 罰金100万円らしい? )、デートと勘違いされる内容を堂々とTwitterで流したり ( 普通、その後の余波を考えたらやらない )、これ全部、スクール側のリスク管理とモラルの欠如が起こしたことなので、叩かれて当然の話だと思いました。この辺、たきさん教えてくれてありがとう。

一方で、それを叩く方もひどくて、明らかにプライベートに関わることをネタのように扱ってつっこんだり ( 表現見たら下品でひいた )、DMに凸したり、明らかに別にそれは、ただのいちゃもんじゃないか?的な叩き方をしたり、もうめちゃくちゃ。モラルの無いことに対してモラルの無い叩き方をしたら、もはや収まりつかないでしょう。。見てられないので片っ端からミュートしてすべて見るのをやめた。

もうモラルとか倫理とか色々なものが欠如しまくった人同士が争ってる感じで、なにがなにやら。いや、僕だってそこまでモラルとか倫理とか高度に持っているとは思わないですが、それにしたってあんまりじゃないかなあというレベル。Twitterでは、もっとちゃんと議論できるような環境を望むのは間違いなんでしょうかね。まあ、僕はその議論に直接参加はしないと思いますが。そんなわけでどっちもどっちに見えました。

まとめ

そんなわけで、初学者とプロの間でインフルエンサーへの評価が圧倒的に分かれる理由をご理解いただけたでしょうか。4つ目の内容はともかく、他3つの内容を読んで頂ければ、こうなるのは当然といえば当然だと言えます。

で、何が言いたいのかというと、インフルエンサーの方は利益優先じゃなく、テストと検証を重ねて価値を生み出せた上で適正な価格で売りましょうねということ。いくら口でお金じゃないと言っても、行動が伴ってなければ意味ないです。

本当にお金目的じゃないなら、未完成な段階で負担になる金額で売ったりしません。しかもβテスト的に、サービス内容にもよりますが、30人とか少数限定で売るのが一般的です。あのドロップボックスでさえ、順番待ちリスト作ってたんですよ ( 購入する側も焦らせるコピーに乗らず、冷静に考えましょう ) 。そして偏った意見を言っても良いと思うんですが、個人のマグレあたりとかじゃなく、信憑性の高い内容を発信して欲しいなということ。

僕含めたプロは、モラルをもって指摘するところはした方が良いと思います。ただ、前提として人間の根源的欲求にメッセージが流れがちという現状も理解しておくと、指摘の仕方が若干かわるのではないでしょうか。もちろん何かを売るためには、欲求にアプローチするだけじゃなく様々な方法がありますので、それを考え使いこなせるのが本物のマーケターなのかなとは思います。マーケティング学ぶなら、そういう人からが良いですね。

といったように、最近さらに混沌として居心地が悪くなりがちなWEB系Twitter界隈ですが、これ以上環境悪化しなければいいなあ。もっと平和で優しい、そして熱のある世界で生きていきたいもんです。

最後に、今イチオシの仕事載せときますね。

WEBデザイナーやエンジニアを目指す方、そして、現役の方でキャリアに悩んでいる方は、絶対読んで欲しいです。

では、また次回。

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