MiXERから学んだ、グロースハックの極意とは?
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MiXERから学んだ、グロースハックの極意とは?

こんにちは。Web広告の会社でグロースハッカーをしている岡部翔太です。

2019年11月20日-21日に開催されたb→dashのフロムスクラッチ主催のイベント、MiXER -THE MARKETING CONFERENCE-に参加してきました。

今回こちらのイベントに参加した背景は、昨今自分のポジションでもある「グロースハック」について取り扱う内容が多かったので、自分なりのグロースハックについて吸収できたら良いなと思って参加しました。

今回はセッション内容のまとめというよりは、セッションで学んだ「グロースハック」について、自分なりに落とし込んだnoteを書きたいと思います。

世界はデータの時代になる

100年後、人間の平均寿命は700歳くらいになっています。100年後、100万人が火星に移住しています。100年後、半導体チップを人間に埋め込むことで人類のIQは10000くらいになっています。

そんな世界になっていたらいいですよね。でもそんなのは夢物語。そう思っていませんか?

100年前もこのような予測に対して同じように夢物語だと言った人はたくさんいました。では100年前の人々はどのようなことに対して、夢物語だと言っていたのでしょうか。

100年後、どこにいても世界中の誰とでも会話ができるようになっています。100年後、自分の周りの気温を自在に操ることができます。100年後、7日間で地球を1周することができます。

実際に世の中のあたりまえになっているものばかりです。
携帯電話・エアコン・飛行機、このような電気を動力とした生産物の進化「石油」によって支えられてきました。現に20世紀の企業の時価総額ランキングを参照するとTOP10企業のうち6社が石油に関わっている企業でした。

いまから100年後の世界の進化は何が支えるのでしょうか。AIやロボティクス、ブロックチェーンやナノテックがそれを支えることになると思いますが、それの今回にあるものは「データ」です。近代のイノベーションは古い技術と新しい技術とがMiXして生まれてきました。現在の時価総額ランキングTOP10中8社がビッグデータを活用している企業です。イノベーションを起こす鍵となっているのがデータなのです。

今、データにフォーカスを充てた事例を学んでおくことで、100年後のあたりまえを作ることができるかもしれない、MiXERはその共有の場としてのカンファレンスとして開催されたという背景があります。

データを活用できる人材が不足している中で、壁を乗り越えてグロースハックすることが企業の事例を踏まえて、データを活用するグロースハッカーとして今と未来を考えていきたいと思います。

ホッケースティックグロース曲線を目指して

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ホッケースティックの先端部分のように、指数関数的に成長していくことが、グロースハックの指標であり醍醐味です。
最初は小さいコミュニティ内で定着し広がっていく(Land and Expand)、その後そのコミュニティ内から有機的に拡大していき(Viral Growth)、それを動力として大きな成果を出す(Flywheel)。「コストを抑えつつ最大の成果を残すこと」グロースハックという言葉を創ったと言っても過言ではないDropboxは、これをグロースハックの定義としています。

最終的なFlywheelまで考えて、初期ユーザ(イノベータ)獲得設計やアーリーアダプターからマジョリティフェーズに入っていくことを考えて、プロダクトだけでなくプロダクトの展開戦略やリテンションを考えることがグロースハッカーに求められる資質であると感じました。

Dropboxの例だと以下のような感じです。

アクイジション

・登録等の使い始めるまでの作業を限り無くシンプルに
・紹介するとストレージ容量アップ等、タッチポイントを増やす
・ゲーミフィケーション(プロダクト中に宝探しがある)
⇒この段階で既にホッケースティックグロース曲線を意識して設計している

アクティベーション

・クレジットカード登録不要のトライアル
(クレジットカードを先に登録する必要が無い形でユーザにトライアルを提供。転換率は下がったが、トライアルするユーザの母数が増えたので全体的に有料ユーザが増えた。)
・ユーザの利用に基づいてオファーの出し分けをして、ファイルの種類等を解析した無償ユーザから有償ユーザへの訴求
⇒バイラル的に拡散されていくことの足がかりを増やす

リテンション

・ヘルプレスクやサポセンに問い合わせずに解決できることもKPIに置いた(NPS&CES)
・解約プロセスを分かりやすく
⇒世の中のあたりまえになることが出来ると、戻ってくるユーザもいるので、そこもないがしろにしない

グロースハックするためのスキルセットや組織体制について

グロースハックのためのスキルセットや組織体制については、「ボトムアップで経営指標を反映する」「マーケティングとプロダクト開発チームとの密な連携」「失敗を恐れない」ようなことが挙げられることが多いです。

ただこれよりも奥に重要なマインドセットがあると考えます。
それは「コンサマトリー」です。
コンサマトリーについては、以前のnoteでも取り上げましたが、簡単に言うと目的を達成するための行為として価値を見出すのではなく、行為そのものを楽しむといった感じです。子供が夢中になって絵を書いていたり、積み木で遊んでいるのには、特に大きな目的は無く、その行為自体を楽しんでいるということの表れとなっています。

サービスや組織をグロースハックするためには、対象を変えようとすること・何かを作り出そうとすること、それらに関連することに対してコンサマトリーに取り組むということが最も大切なスキルセットであり、メンバーがコンサマトリーに働ける環境を作ってEX(Employee Experience)を最大化してコンサマトリーを波及させていくことが、グロースハックのためのチームビルディングで最も大切なことだと思いました。

データを取得し形にする、それを繰り返す

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プロダクトをつくる際、多くの場合は何かしらの情報収集から始まると思います。何かしらのユーザ接点からログを収集(Log Collection)し、DataBaseで蓄積して現状の可視化(Business Intelligence)、未来の予測(Business Analytics)をして、形にしていきます。

形になった後、それのユーザ接点からログが収集できます。そこから改善したり、新たなものを生み出すヒントになったりします。

これらのデータドリブンのライフサイクルをグロースハッカー自身が実行することはもちろんですが、そもそも多くの組織・チームにおいて、このライフサイクル自体が整っていない場合が多いのではないでしょうか。このデータドリブンのライフサイクルが出来るような環境の構築をすることもグロースハッカーの任務であると思いました。

『バカ』に見つかるようにする

前田裕二氏は「コア」と「市場」という抽象概念があると考えています。
「コア」はその人の中にあるもの。「市場」はその名の通り、自分の外の環境ことです。

「おもしろい」というのは最初コアから始まります。例えば本の出版。「この本おもしろい」という著者や編集者のコアの面白いを、市場に拡散させていって世の中の人が面白いと思うコンテンツになります。コアだけの面白い、だと単なる内輪ネタにしかならないので、コアを市場に当ててみて、ハマらない部分のコアを削っていく。コアと市場を行ったり来たりすることで売れるが生み出されるのです。

内輪ネタの面白いは、その人同士のコアが近いので、ハイコンテクストな面白さと言えます。しかし、市場にその面白さを受け入れてもらうためにはそれをローコンテクストにしていく必要があります。コアを削って市場に受け入れてもらうようにするということは、言葉を選ばずに言うと、バカでも面白さが分かるようにしていくということです。

マーケットアウトからグロースハックしていく

コアスタートでプロダクトを創っていくと、その人の持つ個性やいびつ性=クサみが出てきます。プロダクトアウトの観点だと、そのクサみをそのままにし、マーケットインの観点だとそのクサみを消そうとします。しかし、グロースハッカーの役割はクサみをクサみのまま届け、その上でそのクサみを良いものだと思わせること(=マーケットアウト)です。

コアを削ぎ落として市場にウケるプロダクトにする仮定で、コアを削ぎ落としすぎてしまうと、市場の最大公約数を取ったありきたりなものになってしまいます。コアの中でも削ぎ落としてはいけない部分は、マーケットアウト志向で作り上げていく必要があります。

グロースハッカーとデータ

グロースハッカーとデータは切っても切り離せないものであることは、間違いないと思います。しかし、データから未来は生まれません。データはあくまでも現状を表すもので、未来を生むためのきっかけに過ぎません。

例えば前田裕二氏の著書、メモの魔力が大ヒットしました。それがきっかけでノートテイキングのハウツー本も売れています。つまり、メモやノートを取る系の本が売れているということは、データから分かります。

しかし、本を読んだ方は分かると思いますが、著者の前田裕二氏や編集者の箕輪厚介氏が言うには、メモの魔力はメモのとり方のハウツー本ではなく、自己分析の本なのです。前田氏や箕輪氏が最近良くもらう質問に、「自分が何をしたいのかわからない」といった類もものが多かったため、それらをテーマにしたいということでメモの魔力を出版するに至りました。そして、自己分析の本ではなく、「メモ」というテーマにした方が市場によりウケそうだということがデータから分かったため、タイトルを「メモの魔力」としたということです。

メモの魔力の根底は自己分析、これは表層のデータからは分かりません。メモの魔力という本を抽象化すると自己分析というテーマに行き着きます。データが示す表層を真似ただけでは、ただのパクリとなってしまいますが、それを抽象化したことを真似ると、それは大きなテーマにアプローチできることになります。



以上です!今回は各セッションのまとめというよりも、そのセッションから学んだことを咀嚼して考えてみる、といった感じでnoteにまとめてみました。noteに書いていないことでも、素晴らしい内容は沢山ありましたが、グロースハッカーとして学べたこと、今後自分の業務に活かせそうなことを中心に書いたため、内容の取捨選択が大変でしたが、MiXERを機に少しでも100年後の未来に貢献できるような、データ時代を作る一員になれるようこれからもグロースハックしていきたいと思いました。

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