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不満と不安:キャリアの考え方

日々会社で働いていると色々な不満を抱く。大きな会社であればあるほど、個人と企業との間に摩擦が生じることは多々ある。しかし、個人は企業から多大な恩恵を受けていることは事実だ。企業に所属し、働くことによって得られる豊かさは確かにある。そうは言うものの、人はどうしても狭い視野で物事を捉え、自己の利益を優先的に考えてしまう。働くことの最大の理由が、労働の対価としてお金を得ることである以上は、それは仕方のないことだろう。

このような不満は、ある意味では大きな組織に守られているからこそ生じる感情であるように思う。前回の記事でも紹介したが、読書を通じたマッチングサービスを提供する森本萌乃さんが、キャリアを選択する上での不満と不安のバランスについて以下のように述べている。

不満が溜まることか、不安が募ることしか色んな人生の事象はないと思うんですよ。例えば起業とかフリーランスとか、楽しそうなことをやっている人達は常に不安がある。でも自己実現できているから不満は少ない。一方で大きな会社で守られながら仕事をして、ある程度できるようになったから、ちょっと力を持て余している方達は、逆に不満がいっぱいあると思うんですよ。(中略) キャリアの選び方は、このバランスだと思っていて。自分がどっちにプレッシャーを置くかっていうことを考えると生きやすくなるのかなって少し思います。

これは企業で働く経験と、個人事業主として活動する経験の両方がなければ、なかなか実感することはない。しかし、これら2つの視点を持ち合わせておくと、自身が置かれた状況に対して、ある程度前向きで客観的な見方を取ることができる。第一に不満と不安のバランスを把握することが、人生の方針転換や新しい挑戦へのきっかけになり得るだろう。

2023年8月31日

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