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Teal組織についての雑感②アンバー組織

順応型 (アンバー) パラダイムは、他者の視点を獲得している。

子どもで例えると (定型発達の) 6歳~7歳くらい。

いわゆる「心の理論」で正答を導き出せる年齢である。

他者の視点を獲得して、他者が存在することを理解する。

そして、「集団」を理解する。


アンバー組織として例示されているのは、「学校」「軍隊」。

あああなるほどという感覚。

アンバー組織の根底にあるのは均一化と固定だ。

構成員の階層固定と能力 (思想) の均一化。

階層〇〇の人間は「これだけやれば十分(出来なければ落ちこぼれ)」、階層□□の人間は「これだけやれば十分(出来なければ落ちこぼれ)」といったような。

そして、このアンバーが強いのは「中長期的な計画」と「組織拡大」。

そりゃそうである。

階層を固定し、思想、能力を均一にしているので、上からの指示が簡単に通る。

また、レッドのような「取って食われる」危機感はないので、安定し、拡大しやすい。


ただ、思うのは。


このアンバー組織で一番苦しいのは「その層の能力を得られなかった人間」だろう(そして、下層にいけばいくほど苦しい)。

最下層、前線で動く人間で必要なのは「手先の器用さ」「身体の丈夫さ」などで、「組織を動かせるほどの視野の広さ」「新しいアイディアを出す頭」は要らない。

しかし、階層が固定されているので、最下層に「組織を動かせるほどの視野の広さがあるが手先が不器用な人」「新しいアイディアを出す頭があるが、貧弱な人」がいても意味がない。


なるほど黎明期の組織だ。

このアンバー型の組織はあまりに悲しい。

上にも下にも行けない。

前に進もうとすれば上に止められる。

能力も階層によって最低限しか求められない。

そして、「最低限」ということは、それにたどり着かなければ逃げ道がない。

読めば読むほど僕は、成熟した世界に生まれてよかったと思うのである。



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