日経新聞とYouTubeを掛け合わせた、意外な情報収集法
「普段、どんな情報収集をしていますか?」
ある大手企業の役員の方と話していた時のことです。
私の何気ない一言に、その方の目がキラッと光りました。
ちなみにその方は、誰もが知っている有名企業の取締役でありながら、新規事業プロジェクトを自ら牽引し、デザイン思考やプロトタイピングなど新しい手法を次々と取り入れるような人です。
おそらく、15分刻みに「決める」会議が入っているような、超絶忙しい人なはずなのに、どこから新しい情報を仕入れているんだろう。
そう感じてふと聞いたのが、私の冒頭の一言でした。
それに対する答えがとてもユニークだったので、ご紹介したいと思います。
「実はね、最近こうやっているんですよ」と語るその表情が明るかったので、その役員も誰かに話したかったのかもしれません。
リモートワークが強く推奨されているので、いつも以上に情報に触れる機会が多いと思います。
面白そうだなと思ったら、試してみてください。
新聞でキーワードを見つけ、動画で知識を深める
結論から言うと、その役員の方の情報収集は、この4ステップです。
1.日経新聞&日経MJをざっとみる
2.気になったキーワードをYouTubeで検索
3.5本程度のYouTubeを倍速でみる
4.感想をスマホのメモに書き留める
大手企業の取締役の情報源が、Youtube!
面白いなあと思いました。
そういえば、先月の日経電子版の特集も動画。
今、動画の進化は凄まじいことになっています。
連載4回目の記事から抜粋します。
最近はビジネス系のYouTuberも急増しています。
いずれは、そういった動画が、従来は書籍や講演会にかけていた時間やお金を奪う存在になるのかもしれません。
しかし、その役員のステップによれば、いきなりYouTubeを見始めるのではありません。
スタートは、日経新聞&日経MJ。
しかも、「紙面ビューアー」形式のアプリで見るのがコツだそうです。
私も、日経電子版のアプリを、リスト形式と紙面形式の2つを併用していますが、確かに、短時間でキーワードを発見するには、紙面形式の方が向いている気がします。
そこで気になったキーワードをYouTube検索するそうです。
客観と主観の掛け算
では、日経新聞とYouTubeの違いは何なのか?
日経新聞の記事をじっくり読むのでは、何が足りないのか。
その役員曰く、YouTubeには強い「主観」があるそうです。
YouTubeには、その人なりに大事だと思う点が、短時間でわかりやすくまとまっています。
もちろん、その主観は、もしかしたらその人だけの偏った意見かもしれません。
しかし、一気に5本程度見ることで、共通して重要な点が見えてくるそうです。
この話を聞いてすぐに、私も試しに「リモートワーク」というキーワードで、YouTube倍速一気見をやってみました。
すると、リモートワークを続けていると人寂しくなることや、コワーキングスペースに行き、知らない人との出会いが広がることなどが共通して語られており、「リアルに誰かと話す時間も結構大事なんだな」と言うことがわかりました。
このように、自分なりの意見を加えたメモをスマホにためておくことで、仕事で活かせる武器になるそうです。
つまり、「客観」メディアである日経新聞の紙面ビューアーで、自分の意識にはないけれども重要なキーワードを発見して、YouTubeという「主観」メディアで、具体的な課題やポイントを把握する。
この役員は、自分なりに、既存メディアを組み合わせて自分好みのアイデア発送ツールを「編集」していたのです。
知恵を出すにも知恵がいる
ちなみに、私は思わず、「そのスマホに残しているメモをください!」と言ってしまいました。(もちろんもらえませんでしたが笑)
それは冗談としても、おそらく、この役員の真似をして、日経新聞とYouTubeを見ても、同じように賢くなれる訳ではありません。
むしろ、重要なのは「客観」と「主観」の掛け算かな、と思います。
例えば、YouTubeの代わりは、同僚との雑談かもしれません。noteかもしれません。
自分に合った情報源を見つけることが大事です。
「知恵を出すにも知恵がいる」と言った人がいましたが、自分なりの情報収集手法を持っておくことは、情報が多すぎる現代人にとっては必須のスキルだなと感じた、役員との雑談でした。
みなさん、「普段、どんな情報収集をしていますか?」
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