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就活では、先輩から受けた恩は後輩に送ればいい

先日、非常勤講師を担当する大学の学生と話す機会がありました。その学生は3年生だったのですが、就職活動の真っ最中でした。

今年の就職活動は、昨年に引き続きオンラインが中心になっているそうです。

今日は、その会話の中で、ふと思い出した言葉があったので、その話を書こうと思います。

OB・OG訪問で出会った先輩たち


私自身の就職活動はかなり昔の話ですが、一番思い出に残っているのは「OB・OG訪問」です。

元々、特定のモノに興味がなかった私は、「モノを扱わない会社に入ろう」という漠然とした思いしかありませんでした。

しかし、モノを扱わない会社といっても、何千社もあります。

そこで、大学の卒業生名簿を頼りに、商社、銀行、コンサル、広告会社など、いわゆるメーカーではない企業の先輩に連絡を取り、会いに行くことにしました。

出身大学(ICU)が小規模でアットホームな雰囲気ということもあり、ほとんどのOB・OGが快く私のために時間を割いてくれました。

銀座の本社で待ち合わせて、そのまま沖縄料理屋に行き、気がつけばエイサーを一緒に踊っていた先輩。

「毎日残業でカップラーメンばっかり食べてるよ。もうすぐやめようと思うんだよね」と素直に教えてくれた先輩。

会社の公式WEBサイトや説明会ではわからない、リアルな話をたくさん聞くことができました。

また、ある先輩から、こんなことを教えてもらいました。

「気になる会社があったら、社員三人ぐらいに会ってみるといいよ。一人だけだとその人が特殊な人かもしれないけど、三人会えば会社全体の雰囲気がわかるから」

なるほど〜と思った記憶があります。

最終的には20人〜30人の先輩たちに会ってもらったでしょうか。

一緒の会社になって、たまにエレベーターで会うと「元気?」と声をかけてくれる先輩もいます。また、結果的にその会社には入らなかったけれども、今でも繋がっている先輩もいます。

いずれの先輩との出会いも、私にとってはとても貴重な時間でした。

(ちなみに、当時は対面で会っていたので、なるべくランチ時間を狙って時間をもらい、お昼をご馳走してもらっていました笑)

忙しい先輩が会ってくれた理由


就活も終わり、その報告をお世話になった先輩した時に、こんなことを聞きました。

「すごくお世話になったので、何か私にできることがあったら、なんでも言ってください」

すると、その先輩は、笑ってこう答えました。

「実はさ、私も、学生の時にOB訪問しまくって、先輩たちにとってもお世話になったんだよね。だから、岡田君も、私じゃなくて、後輩に返してあげて」

ああ、そうか。

忙しい先輩たちが、自分に時間を割いてくれたのは、さらに上の先輩たちのおかげなんだな。

そう分かった瞬間でした。

その後、会社に入った後、たくさんの後輩たちに会ってきました。本音で話してくれて、時にはランチをご馳走様してくれた先輩のことを思い出しながら。

同窓会の副会長として、現役学生の支援をしたのも、そんな先輩の一言があったからかもしれません。

今でも思い出す、私にとって大事な言葉です。

相談を申し訳なく思わない


私自身もそうでしたが、ゼミの先輩や、卒業して働いている先輩に連絡を取り、就職の相談をすることは、とても緊張することだと思います。

「忙しいのに自分のために時間を取らせてしまって、申し訳ないな・・」と思う人も多いでしょう。

でも、必要以上に申し訳なく思う必要はありません。

あなたが受けた恩は、後輩に返してあげれば良いのです。それが、先輩への何よりの恩返しです。
(あと、本当に忙しい人や受けたくない人は、上手く断ってくれるので大丈夫です)

以前、noteにも書きましたが、あなたは、学校に入学した瞬間に、先輩たちに相談できる透明なチケットを手に入れています。


受験を頑張って、高い授業料を払って入った学校です。相談できるチケットは、どんどん使いましょう。(もちろん、事前に調べてから行くなど、失礼のない対応が必要です)

ちなみに、社会人になっても、「相談できる権利」を使った方が良いのは、基本的には同じです。

新人として入社した皆さんは、先輩や部長、クライアント、協力機関の方々に、たくさん相談することになるでしょう。

でも、役に立たない新人を見捨てずに教えてくれるのは、彼らも昔は新人だったからです。周りの人たちに育てられた経験があるからこそ、見守り、教えてくれるのです。

逆に言えば、周りから「教えがいのある新人だ」と思われる、素直で頑張る新人は、きっと成長も早いでしょう。その練習だと思って、就職活動でも先輩たちに、素直に話を聞いてみてください。

そして、その恩は将来、後輩たちに返していってください。

あなたの社会人生活は、すでに始まっているのです。


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