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中国にきたぞ③ 南京料理

新幹線機に乗って1時間弱で、南京に到着しました。

こちらが新幹線というか、特急列車というか、事前に予約をして乗り込む列車です。一応座席指定はできるのですが、誰も座ってないから座るか、というスタンスで生きている人が多いので、指定された座席に既に人が座っていることがあります。日本人の価値観からしたらわりと衝撃で、どうしたらいいかと迷ってしまいそうですが、大丈夫です。言えばどいてくれます。ここ自分の席なんだけど、と言えば、普通の顔をしてどいてくれます。変に空いたから座っただけだと怒ることもなく、かといって申し訳なさそうにするわけでもなく、ただどいてくれます。これがこの国の平常運転なんですね。
同様に、座りたい席の交渉も頻繁に行われているようです。

南京の駅に到着した後は、新街口という場所に移動するために、地下鉄に乗りました。その時にチケットを買ったのですが、出てきたのがこの丸いチップ。
一瞬別のものを買ったかと冷や汗をかきましたが、何やらこれがれっきとした切符のようです。
一瞬こんなもので電車なんぞ乗れるかと憤慨しましたが、問題なく電車に乗れてしまいました。
行きはICカードと同じようにチップをタッチすれば通れますし、帰りはチップ専用の穴に入れれば万事OKです。
僕はかなり衝撃を受けて、馬鹿みたいにインスタのストーリーにも大発見のごとくあげてしまいましたが、聞くところによるとマレーシアも同じシステムのところがあるみたいで、意外と主流のシステムなのかもわかりません。

彼女が連れてきてくれたのがここ、ミルクティーのお店、茶顔悦色、です。
かなり全国的、世界的に人気らしく、彼女曰く、「中国で1番のミルクティー店」。そんな素晴らしいところに連れてきてもらって、ミルクティーの魅力に取り憑かれている僕は早くも喜びの絶頂を迎えました。

こちらです。上にクリーム、下にミルクティーと、非常にシンプルな構成となっております。変な工夫など邪道と言わんばかりの王道です。
最初にクリームを食べてからティーを飲むのが美味しいらしく、僕もそれで頂きました。
強い甘みと弱い甘味が合わさって、唯一無二の味です。

南京も本当に寒くて、足の指の感覚がなくなり、顔の皮膚も剥がれそうだった時に、救ってくれた料理がこちら。
梅花糕
南京などの江南地方で昔から食べられているお菓子で、たこ焼きのような佇まいの器具の中で作られています。それこそたこ焼きと似たような生地に、豆や白玉が入っていて、アツアツネバネバな食感が口を喜ばせました。このお店での種類は三つで、バナナ、小豆、芋。
バナナと芋を食べました。芋の方が生地との相性がいいと思います。さつまいもでした。

カップケーキ

日が落ちるとさらに寒くなりました。もうやってられません、もう一グルメです。
右のは焖面。回鍋肉に麺を入れたようなもので、ガツガツといけるタイプの美味しい麺です。近くに座っていた若者も、この麺を巨大な口で食べようとして、熱すぎて吐き出していました。左下が馄饨。ワンタンです。この上ない美味しさです。生姜ベースのスープと滑らかなワンタンが瞬く間に口の中に滑り込んできます。そして左上が鸭血粉丝汤。その名の通り、鴨の血液が凝固したものが入っています。かなり元気が出るゼリーを食べている感覚でした。春雨も中に入っています。彼女の好物の一つでもあります。
全部が全部美味しいです。過度に辛いものもなく、日本人の口に合っているものが多い気がします。とっても美味しいです、南京料理

しかし......これは、美味し......くなかった...です。名は糖芋苗。甘い汁に、芋の団子が入ったデザートなんですが、甘ったるいことこの上なく、黒蜜をお湯で溶かすことに失敗したような感じで、芋の方も絶妙にかみごたえが悪く、そして後味の嫌な甘みで体が震えます。ふたりとも食べれば食べるほど気分が下がっていきました。

人それぞれ口に合うもの合わないものがありますよね。残念ながら僕の舌は喜びませんでしたが、ひょっとすると皆さんの頬は歓喜するかもしれません。
南京料理。
何事も挑戦です。
食わず嫌いな僕も、彼女との旅行を経験するうちに、少しずつ成長していっているかもしれません。


続く

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