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3月の振り返り

気づいたらもう3月が終わっていました。
一応春休みということもあって実家に長い間帰省していたのですが、もう4月突入したのが信じられません。
本当に1日1日無駄にできないですね、、、

では3月の振り返りをしていこうと思います。

読んだ本


タイトルをみて気になっていた1冊。自分自身もYouTube等で早送りしてみてしまうことがよくあるので、倍速機能や10秒飛ばし機能が浸透してしまった理由を考えさせられる本でした。この本でも紹介されていますが、その背景は大きく3つあります。1つ目は「作品が多すぎること」。2つ目は「コストパフォーマンスを求める人の増加」。3つ目は「セリフですべてを説明する映像作品が増えたこと」。全部説明すると長くなってしまうので、ここでは2つ目のものに焦点をあてて書いていこうと思います。

「コストパフォーマンス」。略して「コスパ」とも言われますが、ここ最近はコスパ至上主義の世界になっているのかなって思います。とにかく効率よく。無駄は悪みたいな。教育においても社会で役立つ実用的なものが正義で無駄なものは悪みたいな扱いがあるように感じます。(なにがとは言いませんが)学問にまでコスパ、いやタイパ(タイムパフォーマンス)とも言ってもいいかもしれません、が求められていているような社会になっているような気がします。少し話が脱線してしまいましたが、情報量が多い中で話題のものをつかむために倍速機能や10秒飛ばし機能を使えば短い時間で得ることができる。またSNSでの四六時中つながってしまう今日の世界では、特に若者は話題についていくことの価値はものすごく高いのでしょう。そういったこともあって倍速機能等が浸透してきたと考えられます。

倍速機能や10秒飛ばし機能から今日の社会と若者たちについて学ぶことができる内容でした。また映像を鑑賞するというより消費するという感覚に近くなっていることも関連してきます。早送りをしてはいけないということではありませんが、早送りするのが当たり前になってしまうことへの違和感はもっていけなければならないと思いました。

タイトルには「大人のための」と書かれていますが、高校生にも取り組んでほしい1冊。個人的に1章が非常に良かったです。ここで筆者が言う「国語力」について1章の内容を引用します。

ここで私が強調しているのは、なんらかの言語能力や技術ではなく、「相手のことを考える」という、ただその一点である。
 でも、それは「国語力」とは違うだろう、と言いたくなる人もいるかもしれない。それはその通り。だが、相手のことを考え、分かってもらえるような言葉に言い換えたり説明を補ったりする力は、国語力である。
それゆえ、相手のことを考えてわかってもらおうとすることが、国語力を鍛えることになる。

野矢茂樹 『大人のための国語ゼミ』山川出版社、2017年、29頁

国語力と聞くと、語彙力があることや論理的に話すことができるなどが思い浮かぶかもしれませんが、筆者の野矢はそのようには定義していません。第1に相手のことを考え、相手に分かってもらうためにどのような言い方をすればよいのか、どのような説明をすれば理解してもらえるのか等の力が「国語力」だと言っています。この考えは今日の社会において非常に重要なのではないでしょうか。もうブームはすぎてしまったかもしれませんが、一時期「論破する」ということが流行ったり、YouTube等でもディベート形式でそれぞれの意見に対して論破できるような対決する企画があったりと、相手の説を受け入れず、自分の考えが正しい方がかっこいい風潮が少しはあった気がします。(あくまでも個人的意見です。)決して論破が悪いではありません。私が言いたいのは、論破を目指すのではなく、野矢のいう「相手のこと」を考えてすべてを分かり合うことが難しくてもお互いに分かり合う姿勢はこれからに必要ではないかということです。
ここでは主に1章のことを取り上げましたが、接続詞の章や要約の章など現代文にも活きてくる部分があったので、ぜひとも高校生に読んでほしい1冊だと思いました。

さきほどあげた「映画を早送りで観る人たち」を読んで若者とくにZ世代と呼ばれる人たちについてもっと知りたくこの本を手にしました。
Z世代の力はものすごく、Z世代に認知してもらうことが非常に重要になっています。今の言葉でいうと「バズる」。1つここでZ世代の影響力についての例をあげたいと思います。ある商品を売るとなったときに、これまではターゲット層に直接認知してもらう手法でした。しかし今日は若者向けの商品でなくてもZ世代の拡散力を使うことで本来のターゲット層にも認知され商品が売れていくというシステムになっているそうです。このようにマーケティングの部分からZ世代について学ぶことができる本です。
また、Z世代におけるSNSとのつながりについても書かれています。例えばSNSでの「いいね機能」がほぼ強制的にマナーになりつつなっているのはなぜか。これまでとは異なり、直接対面だけでの人間関係のみならず、SNS上での人間関係も私たちの生活に大きな影響を与えています。Z世代といわれる人たちはどんなことを考えているのか、どのように接していくとよいのかえを学ぶことができる本でした。

小池陽慈さんの3月にでた新書。10代にむけて様々な職からおすすめの本を紹介する形式で作られています。ちくまプリマーということもあり非常に読みやすいです。すべて読まなくて自分の気になるところだけ読んで、紹介されている本を図書館とかで手に取って読んでみるといいと思います。また、紹介された本をみて普段読まないようなジャンルの本にも出会える可能性もあるので、読書の幅を広げてくれる1冊ではないでしょうか。

なんとなく段落の役割を知っているようでも、段落の役割をきちんと理解することで、「わかりやすい」文章がかけるようになります。段落についてここまで解説してくれる本はあまりないような気がします。(あったらすいません)書くための段落だけでなく、読むための段落についてもこの本で述べられているので現代文にも活かせるのではないかと思いました。

タイトルをみて、客観的なデータとか数値の見方の注意点や正しい見方を教えてくれる本かなと思いましたが、そうではありませんでした。数値だけで評価される社会に違和感を感じる筆者が、個々の声にも目を向けることの大切さを伝える1冊。意外と重い話でした。個人的には福祉を学んでいる、興味がある人に特に読んでほしい本です。

この本の良かったところは、子どもたちの視点だけでなく、教師がスクールカーストをどのように捉えているかが書かれていことです。生徒と教師のスクールカーストの捉え方が相違が非常に良かった。最後の章にスクールカーストとどう向き合えばいいのかも書かれているため、内容が充実しています。

タイトルの通り新書100冊を紹介してくれる「本の本」。はじめににも書かれていますが、この100冊をどのような基準で選んだのかを書いてくれているため、はじめにを読んで目次にうつり自分が気になる本の紹介を読むとよいと思います。また、筆者も言っていたことではありますが、あえて自分の気になるページの次のページも読んでみることで今まで興味のなかった本に出会うこともこの本の魅力かなと思います。
すごく紹介がうまく読みたくなりますが、部分部分その本の結論まで書いてあることがあるので、それだけでその本を読んだ気になってしまいそうなのが注意点な気がします。

さいごに

なぜかわかりませんが、今回の記事をみてお分かりのように光文社の新書ばかり読んでいました。別に意識したわけでなく、本のタイトルをみて気になって手を取ったのが光文社新書でした。光文社以外にもまだまだ読みたい本ばかりなので、ほかの本にも手を出せるようにしたいなと思います。

もう4月に入っていますが、また心機一転して1年間頑張りたいと思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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