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お塩について、考えよう(2)

お塩について、考えよう(1)に続き、記事を書いてみましたので読んでみてください。

これまで人々は、生活に欠かせない大切なお塩を手に入れるため、精一杯知恵を絞り労力を費やしてきました。また、過去にはお塩の奪い合いによる争いもあり、大半の諸外国は概ね全て自国で生産するようにしています。

国家として守る、それだけお塩は貴重で大切なものなのです。

因みに、日本では、1905年から1997年まで専売制、1997年4月よりお塩は『国民生活に必要不可欠な代替性のない物資』として塩事業法のもとで運営されています。

1.お塩の種類・分類・製法について

お塩は、地球上で45億年ともいう長い年月をかけて広範囲に塩湖や地下かん水や岩塩などさまざまな姿や形で存在しつづけています。

この貴重なお塩の存在は、地球の表面の70%が海で覆われており、その海水には約3%の濃度で塩が溶けていることにあります。

ここでは、その貴重なお塩の現在の種類・分類・製法を記します。

2.お塩は、海塩、岩塩、湖塩、の3つに大別されます。

・海塩とは、海水から採取する塩。
・岩塩とは、大昔に地殻変動により海が陸地に閉じ込められ水分が蒸発して塩が結晶化した上に土砂が堆積してできた塩の層から採取される塩。
・湖塩とは、大昔に地殻変動により海が陸地に閉じ込められ、水分が蒸発して水の中の塩分濃度が高くなった湖が「塩湖」であり、その濃い塩水をさらに蒸発させて塩分を結晶化させたもの。


2①.大別された海塩は、次の3つに分類されます。

〇自然海塩
〇食塩
〇再生加工塩


・自然海塩:完全天日塩と平釜塩がある。
 ・完全天日塩…海水を太陽光と光だけで数ヶ月かけて結晶化(加熱しない)。
 ・平釜塩…海水を平釜で煮詰めて結晶化。

・食塩(精製塩):一般的な食用塩。
イオン交換膜透析法により、ナトリウムイオンと カリウムイオン抽出、濃縮、真空蒸発缶で煮詰めて作る。ミネラル等の添加無し。

・再生加工塩:自然海塩加工とイオン交換塩加工がある。
 ・自然海塩加工…輸入した原塩ににがり等のミネラル添加、成分調整。
 ・イオン交換塩加工…イオン交換塩ににがり等のミネラル添加、成分調整。

2②.大別された岩塩は、次の2つに分類されます。

〇溶解法岩塩
 …岩塩層に水を注入して濃い飽和塩水を作り、真空蒸発缶で結晶化(ミネラル添加・不添加に分けられる)。

〇採掘法岩塩
 …岩塩層に直接ボーリング・露天掘りをして採掘。


3.お塩の種類別割合

世界の塩生産量の割合をみると、お塩の原料が、海塩は3割、岩塩は6割、湖塩が1割。
日本では岩塩がとれないので、殆どが海水を原料としたお塩です。

4.自然海塩と食塩(精製塩)の主たる違い

〇自然海塩とは

(成分)
・塩化ナトリウムが約80%
・その他ミネラルが約20%

☞血液のミネラルバランスと同じであり、適度な摂取は不可欠です。
ミネラルは、骨や歯を丈夫にしたり、基礎代謝をあげたり、免疫力を高めたり、ホルモンの働きを助ける、デトックス、等の効果があります。
また、カロリーは100gあたり0Kcalです。
〔塩に関心の高い方が使用しています〕

〇食塩(精製塩)とは

(成分)
・塩化ナトリウムが約99%以上

☞本来の塩とは異なり塩分濃度が高く、取り過ぎは高血圧や動脈硬化の一因となります。
〔外食、市販の惣菜、スナック菓子、等に多く使われています〕

5.まとめ

食塩(精製塩)については、決して悪いわけではなく、塩分を知らず知らずのうちに取り過ぎてしまう傾向があるため、気をつける必要があるということですね。また、お塩は健康に重要ですので、極端な減塩も危険です。

食塩(精製塩)と自然海塩は同じ量であれば、食塩(精製塩)のほうが塩分を多くとってしまいます。
伝統的製法の良質な自然海塩は、ミネラルが豊富に含まれており、少量で素材の味を引き立ててお料理を美味しくします。

そのため、毎日料理に使っているお塩のこと、健康も考え家庭の食卓ではミネラル豊富な自然海塩を使ってみてはいかがでしょうか?

また、お塩だけでなく、多量のお塩を使うお味噌やお醤油等の調味料についても、伝統的製法で作られたものは長い時間と手間暇(かなりの労力)により少々お高いです。

しかし、お料理を美味しくすること、自身の健康、大切な人のため、昔ながらの知恵と製法を守る生産者に感謝を込めて、積極的に伝統的製法の調味料を使いたいと思います。

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