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世界遺産「醍醐寺」が宇宙寺院を建立することになったワケ
今年2月、豊臣秀吉が開催したお花見「醍醐の桜」でも有名なユネスコ世界文化遺産、真言宗大本山である醍醐寺が、人工衛星を飛ばし「2023年に宇宙寺院を建立する」と発表しました。
えー、またまた、ほんまに😲⁉
と思いましたが、少しづつ詳細がわかってきました。
そこには、日本の文化を新しいカタチで護ろうという素晴らしい思想があったのです。
墓守の減少
日本では旧来、特に長男が家(家業)を継ぎ、先祖のお墓を守り、いずれはそのお墓に入る予定で代々親族を代表して墓守(お墓の管理や維持をする人)をしてきましたが、少子高齢化や地元を離れての就職やライフスタイルの多様化、お墓の承継者もいなくなり墓守が困難になってます。
結局は後継者問題なんですね。
親族が少なく、また遠方に住んでいると維持していくのも大変で、お金もかかります。菩提寺の移転も容易でない、そこで「墓じまい」が増えてきた。
すなわち、「檀家制度」が崩壊してきているというのがお寺の悩みなんです。
ここでも日本の文化がサステナブルで無くなってきているんです。
真言宗が説くもの
真言宗は、醍醐寺にある五重塔は「宇宙」を象徴するものであり、「宇宙と人間の一体」を説いています。
真言宗總本山醍醐寺 仲田執行・統括本部長は言います。
「日本人の宗教観はお天道様やご先祖様、仏様、氏神様と目に見えない存在に対して感謝の気持ちを表すことで、それぞれの宗教の枠を超えたグローバル化が昔から既に進んでいます。」
すなわち、
日本人は無宗教と言われることもありますが、
実際には多くの日本人が心の奥深くに八百万の神(この世のすべてのものに神様が宿っている)を無意識ながらも信じてます。
常にお天道様やご先祖様、仏様、氏神様から天災等自然現象を含めて、ありとあらゆることに対して守られて生きていることに畏敬の念を込めて感謝しています。
これは、宗教の枠を超えたグローバル化のみならず宇宙的な発想でもないでしょうか?
発想の転換
現在のコンビニの数より多いお寺や神社は、昔から信仰の場であるだけでなく、集会所であり学問を学んだり、防災拠点であったり、文化や技術、芸術を発信する場所。
現代はオンラインにより世界が結ばれるようになりました。
そこで、そもそも神社仏閣が宗教の枠を超えた宇宙的な発想であれば、「みんながお寺に行くのではなく、宇宙からお寺が来てくれる」方が良いのではないかと。
それこそお天道様が見ていることになりそうですね🤭
人工衛星の活用(文化財の保護)
醍醐寺には国宝、重要文化財、仏像や絵画など寺宝、伝承文化財、が数多くあります。
それだけでなく、約200万坪の敷地を管理するのは並大抵ではできません。
広大な敷地にあり、落雷等天災による被害、盗難、文化財の修理修復等、維持管理には多額の費用が掛かります。
そこで、せめて敷地管理は人工衛星から広大な敷地を監視することができるのでは、と考えたようです。
宇宙寺院の名称と参拝は?
具体的に、名前も決まっているようです。
浄天院劫蘊寺(じょうてんいんごううんじ)
なんと、お寺が来てくれる時間はスマホアプリなどでいつでも確認可能。
衛星の現在位置や、次に私たちが見える範囲に寺院が来る時間帯などは、京都はもちろん、ニューヨークやロンドンなど世界のどこからでも寺院を参拝できるようになるといいます。
最後に
人工衛星の企画開発会社は、「人工衛星をお寺にすることで、どこにいてもお寺を身近に意識でき、願いをのせて地球の周りをまわっているだけでも、救われる部分はあると思う、心の支えになれたら」とコメントしています。
この試みは、足が弱く参拝できなくなった方、海外で暮らす日本人、世界中のあらゆる人種の方、などがどこにいてもお祈りすることが出来ます。
また、日本の人口が減少する中、IoTによる文化財警備のメリットも大きいと思います。
日本の宗教らしく人類みな平等で差別のない世界。
「宇宙寺院」2023年が待ち遠しいです。
秀吉も驚きの日本の文化を護るための斬新な試み、応援します。
※この記事には個人的な意見が多々含まれていますことご理解願います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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