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レシピの世界のトランスフォーマー

分かりやすいレシピを書けと言われて困る

料理好きだけどレシピを書くのが面倒。
世の中にはそういう人もけっこういるのではないかと思います。

自分用にメモとして記録する分には、自由に書きたいように書けばよいし、全部もれなく書く必要もありません。
しかし人に見せるものを書くとなると、話は変わります。
分かりやすく、きちんと伝わる書き方が求められます。
言い換えると「再現性」が必要です。

「再現性」とは
「科学の実験の論文の場合、あとで別の人が検証しようとしても、論文に書かれているとおりに間違いなく行えば、必ず同じ結果が得られる」
というもの。
レシピの場合、
「書かれているとおりにやれば、誰でもブレなく同じ料理ができあがる」
ことを表します。

世の中で目にするレシピには、読んで分かりやすいものと分かりにくいものがあります。
分かりやすさ(分かりにくさ)は「再現性」を左右する大きな要素です。

レシピの書き方に絶対的な正解はありませんが、分かりやすく伝わるレシピを書くなら、たとえばこんなことに配慮する必要があります。

  • 材料を書き並べる順序

  • 火加減や分量の表現

  • 表記の統一(※)

とはいえ、これは「書き方の能力」であって、「料理の能力」ではありませんね。
料理は大好きだけど、「再現性のあるレシピを書けと言われても困る」という人だっています。
せっかく料理が上手なのに、レシピの書き方が得意じゃないせいで、レシピを伝えられない…。
そんな人も多いのかもしれません。

(※)表記の統一について

分かりやすいレシピを書くのはAIにお任せ

これからのテクノロジーが、近い将来、そういうあなたを助けてくれるかもしれません。

テクノロジーは日進月歩。
すでに、

  • AIがオリジナルの絵を描く

  • AIがオリジナルの俳句を作る

  • AIがオリジナルの小説を書く

ことは可能になっています。
それどころか、AIが書いた小説が文学賞に入選する事態も起きています。

また、「オリジナルの料理を作るAI」を、何年も前にIBMが開発しています。

したがって、

自分が料理している様子を撮影する

その動画をAI(人口知能)が解析する

AIがあなたの代わりにレシピを書く

そのレシピをあなたが見て、修正したければ修正する

この程度のことは、とっくに可能と考えられます。
入選するような小説を書くことや、オリジナルの料理を作ることに比べれば、あなたが考えた料理をレシピに書き落とすなんて、AIにとっては簡単でしょう。

現在のところ「レシピ専用のAI」は商品としてはまだ見たことがありませんが、そういう商品が誕生してもおかしくはありません。

もう1つの可能性として、
「家庭で使える料理ロボット」
の開発も進んでいるようです。

イギリスにある
「モーレイロボティックス」
という会社が有名です。

料理ロボットを使えば、
あなたが料理している動画をAIが解析し、ロボットが同じように料理する
ということも可能になるはず。
そうなれば、「書きものになったレシピ」が介在する必要がなくなります。

ま、もっとも、
「ターミネーターみたいなロボットが、あなたの料理を学んで同じような料理を作ってくれたとして、それを美味しいと思えるかどうか」
は、人によるかもしれません。

たとえば
「このおにぎり、田舎のおばあちゃんが丁寧に握ってくれたんだよ」
と説明されたら急においしく感じることがあります。
同じおにぎりを
「AIの指示で工場で機械が大量に製造した」
と聞かされたら、おいしさもそこそこで終わるでしょう。

科学的にいうと、田舎のおばあちゃんが丁寧に握ってくれたおにぎりは、AIの指示で工場で機械が大量に製造したおにぎりに比べると、衛生的ではありません(食中毒の確率は600倍です)。
けれども人は「田舎のおばあちゃんが丁寧に握ってくれたおにぎり」を多くの場合、選好します。

参考

「家庭で使える料理ロボット」
参考になる記事をみつけました。





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