台南、麻豆への旅(バス編)

麻豆代天府編に関連します。台南から麻豆へのアクセスの仕方について。
ググるとたくさん出てきますが、ベーシックなアクセス方法としては、台湾鉄道の台南駅前(北門站)から橘12(オレンジ12)番のバスに乗って、麻豆市街地まで向かう方法。ちなみに北門站は駅前のロータリーのバス停で、たくさんバスが発着しているのですぐわかります。係の人もおり、私が尋ねた人は簡単な英語もできる様子でした。
ちなみに、もはや台湾旅行の基本ではありますが、台湾でバスに載るときは、プリペイドカードの悠遊卡や一卡通を用意しておくとやはり便利。台湾鉄道や、台北、高雄のMRT、コンビニ等でも使えます。特にバスは小銭の扱いで焦りがちですし、カードがあると割引も効きますので、必須!あと、スマホアプリ。台南では「大台南公車」というアプリを使いましたが、路線検索はもちろん、何分後にバスが来るかなど、基本的なことが検索できますので、見知らぬ街での行動がぐっとアクティブになります。Google mapもあれば完璧ですね。

さて、台南駅前から橘12番のバスで1時間〜1時間半、終点すぐ手前の「一商前」あるいは「電姫戯院」あたりが、商店がたくさん並ぶ市街地です。麻豆老街と呼ばれる活気のあるエリアもあり、市場を冷やかしたり美味しいものを食べたりするのにおすすめ。台南市内よりも、さらにローカルな雰囲気が楽しめます。
今回は、「碗粿」「意麵」「粉粿氷」を食べましたよ。

と、これは良いのですが、実は橘12番のバス、マイクロバスタイプで、座席が狭かったのもあって、私たちはすっかり車酔いしてしまいました。

美味しいものを食べながらブラブラしているうちに、気分は良くなってきましたが、帰り道、またあのバスに乗るのはしんどい…

近くの鐡道駅までバスかタクシーで出て、列車で帰るか、どうしようか…とGoogle先生に相談してみたところ、行きの検索では出てこなかったバスが。
麻豆轉運站というバスターミナル(橘12番の終点でもあります)から、とあるバスに乗ると、台南駅まで30分、と出ています。
おお。これはどういうこと!?

とりあえず麻豆轉運站まで歩いてみると、立派な建物があり、大きな高速バスが出入りしている様子。中に入ると、高速バスのカウンターが2つあります。恐らく、検索して出てきたのはこの高速バスのことだな、と理解したので、手前のカウンターで「台南に戻りたいのですが…」と訊ねてみました。
すると、カウンターのおじさん、ものすごい早口で何かまくしたてます。…全然わからない…。片言ながらも、旅行程度の中国語なら、ゆっくりしゃべってもらえればなんとかコミュニケーションを取れるようになってきた私ですが、これは完全にお手上げです。中国語があまり上手くなくて、と伝えてみても、スピード落ちず。かろうじて「對不起(ごめんなさい)」だけが聞き取れたので、バスの座席がないのかしら?とこの時は一旦諦めました。


最悪、来た時と同じ橘12番に乗れば戻れるのですが、30分程度は待たなくてはいけないようなので、ベンチに座って休憩することに。すると、最初に尋ねたのとは別の会社のバスが、台南行きの表示を出して出発するのに気づきました。なんだ、こちらの会社でも帰れるのかもしれない、と、カウンターのお姉さんに、台南に…と声をかけてみたところ、今度は「不一定!(決まってない!)」…????
何が来まってないのでしょう。このお姉さんも、やはり早口でまくしたてるので、またわかりません。かろうじて、ここには2つのバス会社があって、どのバスに乗るか見てから…みたいなことを言ってるのはわかるのですが、「不一定」とバス会社2つの説明が、私の頭のなかで通じない。
しばらく頑張ってみたものの埒が明かず、あきらめてベンチに戻りかけた時に「バス来たら言ってあげるから!」と言われた気がしたのですが、意味がわからずに、退散。

それから5分ほど経ったでしょうか。お姉さんのほうの台南行きバスが入ってきました。やっぱり台南行きあるのになぁ、なんで乗れないのかなぁ…とボケっとしてると、お姉さんが「バス来たよ!乗るんでしょう!!」と叫ぶ。ええ??
慌てて荷物を持ってバスに向かいかけると、先にこっちで切符を買って!とまた叫ばれる。
何が何だかわけがわかりませんが、カウンターに戻ってお金を払い、とりあえずバスに飛び乗り…

高速バス、さすがに快適です。ソファーみたいなシートでゆったり、行きは90分かかったところを、わずか30分で到着。なんだこれ。快適すぎる。なんでこの方法がヒットしないんだろう。

帰国後、ゆっくり調べてみました。
まず、麻豆のバスターミナルが完成したのが2015年。
これをきっかけに、台南市内の公共交通の充実を図る市の方針もあり、長距離高速バスの短距離利用を、麻豆−台南間で開始した、という記事が複数見つかりました。
そして、カウンターのおじさん、お姉さんの説明の謎ですが、麻豆轉運站というのは、各地から台南に向かう長距離バスの、ほぼ終点直前のターミナル。バスの到着時間が読めないので、バスが到着次第切符を買って乗る、そのために「時間が決まってない」し「バスの切符を先に売ることができない、ごめんなさい」ということだったようです。多分。
もうちょっとゆっくり説明してくれたらわかったかもしれないのになぁ…

ともかく、台南から麻豆にアクセスしたい旅行客(といっても、それほどメジャーな観光地ではないのですが)にとっても、長距離バスを使うこの方法は、かなり助かるかと思いました。
ただ、麻豆から台南へ戻るバスは、このように利用できたのですが、逆方向が同じように利用できるのかは、少し謎が残ります。

こちらの記事では、「統聯、和欣兩家國道客運去年三月起,陸續提供麻豆、台南間的短程國道客運服務」(統聯、和欣両バス会社は、昨年3月より麻豆台南間の短距離路線サービスを提供している)という説明なのですが、
こちら
では、「麻豆往返至台南市區的短程售票服務」(麻豆から台南市内へ戻る短距離切符販売サービス」という説明がされています。
もしかしたら、麻豆→台南路線のみのサービスという可能性もあるので、利用の際は先に確認してくださいね。(私も知りたい。)

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