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くらしかる真鶴おためし移住レポート

移住先を本格的に探し始めて数ヶ月経ちました。
沖縄・三重・静岡・長野ときて、今回が最終候補地(予定)の神奈川は真鶴町です。

真鶴町は温泉の街湯河原の隣にある人口約7000人の町。
駅から徒歩15分で海。さらに進む半島には「お林」という自然公園もある自然豊かな海の見える町といった場所です。

この記事では

・海の見える町に移住したい人
・移住を検討している人
・真鶴町に行ってみたい人

向けに真鶴町と真鶴お試し移住体験事業についてご紹介していきます。訪れた場所の詳細情報などは最下部に載せましたので情報だけ欲しい方は目次リンクからご覧くださいね。


くらしかる真鶴のお試し移住体験とは

参照:くらしかる真鶴お試し移住体験ページ

今回の移住体験は、真鶴町が運営する「くらしかる真鶴お試し移住体験」というサービスを利用しました。

  • 真鶴の住宅を1週間賃貸できる

  • 町の方による町案内がある

  • 宿での滞在ではなくよりリアルな暮らしてみる体験ができる

などの特徴があり、個人で訪れるよりもより暮らしている方の話が聞けるように配慮されています。

これまで訪れてきた移住候補地は、移住者が営む宿に泊まって話を聞いたりするくらいでなかなか現地の方のリアルな話を聞いたりするのが大変だったので、とてもありがたかったです。

真鶴おためし移住中の過ごし方

お試し移住中は

  • 町案内に参加すること

  • 町職員の方の面談に対応すること

  • 不動産を探してみること

以外は自由行動です。

私自身はフリーランスで在宅仕事のため、お試し移住中も仕事をするつもりで訪れました。そこでお試し移住中は仕事時間を調整し、

  • 午前中は真鶴周辺を散策

  • 13−16時:仕事

  • 夕方〜20時:買い出しや団欒

  • 21−24時:仕事

こんな感じで過ごしました。その間息子は保育園をお休みしていたので、2日間だけキッズラインで在宅保育をお願いしました。
チェックイン日や時間をずらしてもらったりができるので、お仕事や過ごし方を担当者さんに相談してみてもいいと思います。

真鶴出版さんによる町歩きツアー

日曜日にチェックインし、月曜日の午前中は真鶴出版を運営される来住さんに真鶴内を案内していただきました。来住さん自身も7年前に移住されてきた方で、お子さん2人を育てているので家族目線の話を聞かせていただきました。

真鶴半島をドライブ

家から車で5分でこの景色

夕方は海の方へドライブ。真鶴半島公園線という道路で半島を回れます。
漁港と、その奥には岩場があり車を降りて海水浴ができます。夏に訪れたので平日でも朝から海水浴客で賑わっていました。
さらに車を走らせると「お林」と呼ばれる魚つき保安林の中をドライブできます。ここがなんとも神聖な空気感ある場所で、移住中何度もドライブしにいきました。

飲食店でランチ

(写真が残念でごめんなさい)めっちゃ美味かったです

真鶴町にはチェーン店などのお店はほとんどありません。町民の方が個人で経営するお店が多く、肉屋・魚屋・八百屋・お菓子屋・お茶屋さん以外にも、出版社・書店・飲食店も小規模ながらコンセプトをもって営んでらっしゃるお店ばかりです。

駅前にあるピザ屋「ケニー」さんはテイクアウトもできるピザ屋さんで、4−5年前に移住してきた方だそう。テイクアウトしても美味しいピザ生地の開発に挑戦されているそうで、具だけでなくミミまで美味しいピザが人気です。

訪れるときは営業時間や定休日をよくチェックしていきましょう。

他にもスーパーやドラックストアなど足腰が丈夫な方なら車で行かなくても徒歩15分圏内で生活に必要なものは大体揃います。普段から車生活の方は車があった方が楽かもしれません。

真鶴おためし移住をしてみて感じたこと

ここからは主観を交えて、お試し移住をしてみて感じたことをつらつらと書いてきます。まずは推しポイントから。

独特の地形が土台にある穏やかな空気

家の裏の階段を登ると見える景色

真鶴町はとにかく坂と階段の多い町。車は2台通れないほど細い道路も多く、傾斜も平気で10度くらいあります。
だからかどの道も、どの家からも開けた景色が見える瞬間があります。
見下ろした町からは漁港の元気な声が届き、生活が感じられる景色です。

道が狭いから、車はスピードを出さない。譲り合わないと暮らしづらいから当たり前に譲り合う。そんなシーンをこの町では常に見かけます。

子育て中のお母さんたちとお話しできるタイミングがあったのですが、町のお母さんが多く参加されている大きなLINEグループがあるそう。そこで子育てを助け合ったり、情報のやり取りをしているそう。

坂・狭い・階段の多い地形だからこそそこから見える景色を大事にしたり、譲り合い、助け合いを基盤としたコミュニティが醸成されていると感じました。

そして、それらも「強制ではなく入るのも抜けるのも自由だから〜」という空気感が心地よかったです。


美の基準をベースとした緩やかな町づくり

参照:真鶴の暮らしの風景に表れる 『美の基準』とは?|コロカル

真鶴町に興味を持った1つの理由がこの美の基準でした。
真鶴美の基準とは、熱海・湯河原・箱根の温泉地開発の最盛期、真鶴町にもリゾートマンション開発のプロジェクトが立ち上がった際に、町の景観を守るために作った町のデザインコードだそう。

8つの項目の中で「こうして建てたら景観を損なわない」「庭と家、道路はこうつくるとゆるやかに繋がれる」写真とスケッチを使い具体的に記されています。

特に駅よりも海側の町は古くからの家が残っていて、住む人もあらたしく立てるだけでなく今ある家を少しだけ使いやすくして住んでいる、という印象を持ちました。

心地よいコミュニケーションが根付く場所

参照:真鶴出版さん

真鶴町は観光地や別荘地の周辺地域ということもあり、コロナ前から移住者や観光客が一定数いる場所だそう。四国などのお遍路文化に共通する外から来た人を心地よく受け入れる土壌がある印象でした。

「どこから来たの?」
「どうやって真鶴を知ったの?」
「あそこの〇〇が美味しいからおすすめだよ」
「〇〇さんも移住者だから話聞いてみてもいいかも」
「〇〇さんはちょうど同じくらいのお子さんいるから聞いてみたら」

と世間話からも真鶴愛、隣人愛感じる話をあちこちで効くことができました。地域のインナーブランディングができているってこういうことかなと思ったり。

町全体がオフィスというビジョン

参照:イトナミオフィスYouTube

真鶴町は「イトナミオフィス」というプロジェクトが進められています。
人口約7000人という規模の町に4つもコワーキング可能な施設があるのも珍しいですよね。それぞれのコワーキングスペースを中心に特徴の違う人々がコミュニティをつくっているそうです。

役場の方も認知していて、「気になるところで話を聞いてみて」とマップを私てくれたり、官民が協力して町づくりをしている印象でした。

「ちいさな町で、仕事をつくる」

というメッセージにもあるように、仕事はもらうものではなくつくるものと捉える発信をしているのも特徴的です。
真鶴で小さくビジネスを初めてテストマーケティングするのもあり。

飯の美味い町

honohonoさんのアヒージョは絶品

おもいっきり主観ですが、町の方におすすめしてもらったお店はどこもとても美味しかったです。

私が訪れたのは

  • 駅前のピザ屋「ケニー」さん

  • くらしかる真鶴となりの魚屋「魚かず」さん

  • 海のそばの地中海料理店「honohono」さん

  • 海前のシェアキッチンで経営されているカフェ「ペペコーヒー」さん

でしたがどこも美味しくて「魚の美味い町に住みたい」と思っていた私たちにはユートピアでしたね。ケニーさんのアジサンドはリピートしちゃいました。

真鶴で気をつけたいこと

お試しで住んでみて「これは慣れないと大変かも…!」と思ったことも正直ありました。

移住のネックは何を置いても物件との出会い

私たちのように、

  • 程よく田舎

  • 都心からのアクセスはある程度良好

といった場所に移住を考えている人は、移住の最も高いハードルは「物件」だといっても過言ではありません。ここ真鶴町もコロナ禍で移住者が増え、2022年現在は物件難に直面しています。

  • 良い条件の物件はあっという間に成約済みになる

  • ファミリー向けの賃貸物件がない

  • 売買物件も地元の不動産屋さんで商談が終わりネットには出ない

  • 移住者の増加で物件の価格も上昇

と物件探しは超向かい風の戦いだなと感じています。できる限り不動産からの情報をキャッチアップしていきたいと思います。

お店の営業時間は電話やSNSでチェック

水曜・木曜は定休日が多く湯河原観光しました

真鶴に限らず個人店の多いエリアはお店の営業と生活がドッキングしているのでプライベートで何かあったらお店は閉まることが多いです。

あと閉まる時間も早かったり。

私たちが滞在した1週間は夏休み最終週ということもあってか、臨時休業や開店時間になってもオープンしてなかったりということが頻発しました。(美味しいとおすすめいただいていた福寿司さん、3回も凸したんですがタイミング合わずいただけませんでした…)

訪問する際はSNSをチェックしたり電話して確認するのが確実かもしれません。

とにかく道が狭い、坂が多い

車の運転に慣れていない方は「ここ本当に通っていいの?!」と思うような道が多いのが真鶴。Googleマップで表示されている道幅の1/3くらいしか道幅がないこともあります。

持てる最小の車で訪れることをお勧めします。

1週間運転したらだいぶ慣れまして、最後はどんな道でも攻めましたけどね。


不満というか困ったことといえばこれくらいでしょうか。
真鶴だけでなく、他の地域でも当てはまることは多いかもしれません。

ファミリー移住ならではの疑問

ファミリーで移住する方なら気になるかな、と思ったこともお話聞いてきた分だけご紹介します。詳しくは町の人に聞いてみてね。

学校は?

小学校は真鶴駅から徒歩10分ほどのところに町立まなづる小学校があります。生徒は現在1−2クラスほどで全校生徒は180人程度だそうです。(たぶん)
駅北には中学校があり、小学校生徒がそのままストレートに上がっていくそうです。

教育や勉強はどうしてる?

コワーキングスペースを運営する月光堂さんではECCジュニアが入っていたり所々で習い事の看板は見かけました。

私が訪問した時は夏休み期間ということで町のコミュニティスペースでマイクラプログラミングの体験学習が開催されていました。

他にもレゴブロックのアート体験や、英会話教室の体験をコミュニティスペースで開催しているそうで、ないものはつくっていく土壌をここでも感じます。

子育てはどうしてる?

子育て世帯数はそこまで多くないものの、海釣りをしている家族や海水浴、コミュニティスペースで宿題をやる家族をよく見かけました。

真鶴出版の来住さんのお話では、お母さん同士つながっているLINEグループがあるそうで、子育てシェアなどの活動もされているそうです。
強制ではないので安心してね。

お買い物はどうしてる?

車で10分ほどの湯河原まで行くとホームセンターなどもあるのでまとまった買い物は湯河原でする方が多いとのこと。
町の中にはスーパーとドラックストアは1件ずつあるので、普段の買い物はここでOK。

最後に:スペシャルサンクス

たった1週間の滞在で、ここまで町のことを知ることができたのは町の方が気さくに話しかけてくれ、そして私たちに時間を割いてくださったおかげです。

コロナ禍で人との会話が困難になった今、このように関わっていただけることに感謝しかありません。

ここでは、そんな素敵な真鶴人の方々をご紹介して締めたいと思います。


泊まれる出版社、真鶴出版さん

今回の滞在で最初から最後まで(滞在後にも忘れ物して大変お世話になりました…)お世話になった真鶴出版さん。
ショップも運営されていて、書店ではなかなか見かけないローカル感、オルタナティブな書籍に出会えます。
スタッフさんも移住者の方で町の歩き方を教えてくれる気さくな方ばかりでした。

コミュニティ真鶴

真鶴美の基準を細部まで再現したコミュニティスペース。1階には貸し会議室と畳スペースがあり、2回の多目的スペースも借りることができる。Wifi完備でここも子連れでコワーキング可能。
幼稚園ママさんが多いそう。

働くママを応援するシェアオフィス:月光堂さん

子連れで訪れることができるシェアオフィス。地下には美容室もあり、家族でカットしていく方も多いそうです。
となりのコインランドリーまでWifi完備なので乾燥待ち時間に一仕事できたり、カフェまでついて、いったい1棟何役なんだという贅沢な場所。
名前も好き。

子ども図書館という隠れ家を持つ、道草書店さん

小上がりの畳のまでお茶しながら本を読める書店。奥には絵本が詰まった子ども図書館が。書籍のチョイスも独特で楽しいお店でした。

他にも、訪れる場所場所で移住に関するお話や情報を紹介いただきました。本当にありがとうございます。

各種ページ・SNS情報

・くらしかる真鶴お試し移住事業

・真鶴町のウェブマガジン「真鶴暮らし」

・耳まで美味い真鶴のピザ屋、ケニーさん

・地中海料理が食べられるお店、honohonoさん

・行列がすごいラーメン屋、伊藤商店さん

・海の見える高級レストラン、海to里さん

・海の見える図書館、真鶴図書館


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