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野球選手がみんな年下になっても

テレビでインタビューに答える甲子園球児たちがいよいよ全員年下であることを認識したあの瞬間、結構な衝撃じゃありませんでした?
私今でも驚きますもん、え〜全員一回り以上年下なの〜?って。(いい加減慣れろ)

当たり前ではありますが、年々スポーツ選手がみんな年下になっていきます。
私は野球が好きでよく観ているのですが(大の阪神タイガースファン)、プロ野球に関しても結構な割合で自分よりも年下の選手によってチームが構成されるようになってきました。

未だ何者でもない自分のことを思うと、活躍を続けるスポーツ選手たちを見て、この人たちが何かを成している間に自分は一体何をしてきたんだろう、なんて考えます。

今年33歳、まあそんなもんです。

少し前にお仕事でお会いした目上の方が、「この歳になると、結局自分は何がしたかったんだっけな、と考えることがあるんですよ」とおっしゃっていました。

もちろん日々やることはたくさんあるし、今の仕事にやりがいもあるけど、組織に属しているからやりたいことがなんでもできる環境ではなかったし、きっとこのまま歳をとっていくんだろうなと考えてしまう、と。

私からすれば、その方は責任ある立場でたくさんの部下を抱えて、素晴らしい仕事を成し遂げてこられたように思えました。やりたいことができる環境じゃなかったと言うけれど、それなら尚更、制限の中で成し遂げてきたことにはものすごい価値があるんじゃないかと私は思ったのです。

すると、その方が私に言いました。
「やりたいことはなんでもやってくださいね。いつかできなかったことを嘆くことになってしまわないように、やりたいと思うことはなんでもやった方がいいです」と。

なるほど、歳を重ねたときに人の心に残るのは「何を成し遂げたか」よりも、「やりたいことができなかった後悔」の方なんだなと私は思いました。
私は心を込めて「はい、ありがとうございます」と答えました。

その方の心の中にも、今も残るたくさんの「できなかった後悔」があるのだろうと思います。

きっと私たちも目に見えないだけで、輝かしい記録を残してきたスポーツ選手たちと同じ密度の年数を過ごしてきたはずなんですよね。なんの記録も残らなくても、日本代表にはなれなくても、たくさんの人から応援されることはなくても、それぞれが目の前の目標と必死に戦って、人生を前に進めてきたはず。

でも、やりたいことができなかった、というのはどうしても心に残ってしまう。

何かを成し遂げなくてはならないという気持ちになって焦ってしまうこともあるけれど、それよりも自分のやりたいと思えることがある以上は、それをただただ突き詰めてやる、ということが大事なのだと、私はその方に教えていただきました。

偉大な記録を残してきたスポーツ選手たちも、それを続けることによって結果が後からついてきたのだろうと思います。

挑戦することを諦めないように、結果だけを追い求めてしまわないように、私も自分の足でしか歩めないこの人生を、後悔しないようにしっかりと歩んでいきたいものです。
そしてたまには、胸を張って自分の成し遂げてきたことにも目を向けてみようと思います。

どう転んだって、私は私の人生においていつだって一軍なんだから。

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