バレンタインデーの新聞事件 in スイス
バレンタインデーどころかひな祭りさえも逃しましたが、今更ながらバレンタインネタをひとつ書きます。笑
stand.fmで同じテーマについて話していますので、聞き流しにはこちらからどうぞ。
日本とヨーロッパのバレンタイン事情
日本では、バレンタインデーというのは、チョコレートをたくさん食べても許される日、もとい女性が男性にチョコレートを送って愛を伝える日、という位置づけだと思う。
フランスでは”fête des amoureux”(恋人たちのお祭り)と呼ばれるように、どちらかというとカップルがお祝いをする日として認識されている。たぶん他の欧米諸国もそんな感じ。
一般的には、女性から男性ではなく、男性が女性にお花やプレゼントを用意する。
この日は、よく街中で花束を抱えた男性がウロウロしているので、自分には関係なくても、なんとなくウキウキしてしまう。お花もらうと嬉しいよね。
今回はそんな、きゃっきゃうふふと浮かれたバレンタイン話ではなく、スイスの職場でのお話。登場人物は私ひとり。(覚えるのカンタン!)
スイスでのバレンタイン
それは、私がスイスで勤務していた、あるバレンタインの日のこと。
スイスでもバレンタインデーというのは、恋人たちのための日として位置づけられている。よって、日本の職場でありがちな上司や同僚にチョコを配る習慣はない。
一応日本の組織なので、日本人の同僚も数多くいるのだが、ここは都合よく、郷に入れば郷に従えである。だってここスイスだし?
そういうわけで、特にチョコレートを準備する訳でもなく、いつも通り職場に向かい、いつもどおり業務をこなしていた。
職場では毎日、スイスの地元紙が部署ごとに複数紙配布される。コーヒーをちびちび飲みながら、ペラペラめくっていたら、ある写真が目に留まった。
アジア人女性がデパート売り場に殺到している写真である。
見出しのJAPONという文字が目に入る。我らがジャポンの話題じゃないですか。
海外で日本の話題を目にすると少し嬉しくなるのは、私だけではないはず。
なになに、と新聞に目を落とすと、どうやら各国のバレンタイン事情に関する記事のようだった。
日本では、女性が好きな男性にチョコレートを贈る習慣がある、とか、バレンタイン近くなると、チョコレート商戦が始まって、女子が高級チョコレートを求めてデパートに群がる、などなど、バレンタイン文化の違いが述べられている。
まあ、欧米から見たら変な文化に見えるかもね~、なんて思いながら、読み進めていて、最後の一文でぎょっとした。
「また、日本人は通常、職場でお世話になっている同僚に日頃の感謝の意を込めて、チョコレートをプレゼントする。」
ですと?
いや、職場の皆さまには確かにお世話になっている。感謝してます。日本にいた頃はまあ、一応チョコレート準備しておりました。
でも、よりによって今日、私何も用意してきてませんけど!?
なんでこのタイミングで日本のこと記事にしちゃったんだろう…。
もし他の日本人以外の同僚がこの記事を読んだら、「え、私日本人から何ももらってないんだけど!?私にはお世話になってないって言いたいわけ?こんなに働かせて?はあ??」とかなるかもしれない。
ひいては対日感情が高まり、日本のプレゼンスは日々低下、日本製品へのボイコット活動…!ひいいい(考えすぎ)
日本の世界的な評判を死守するために、私がした行動。
手にした新聞をそっと隠した。知らぬが仏!
そういうわけで、あの日の新聞だけバックナンバー抜けているのは、私のせいです。すみません。
(そのあと、昼休みにスーパーで大容量チョコレートパックを購入して配りました。)
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