山岳信仰の名残。長崎の雲仙に集った修験者たちに学ぶ。
波佐見町で夜に出会った人に泊めて頂き、次の日「どこでも連れてくよ」と言われ、雲仙まで送ってもらいました。雲仙は天草島原の乱の島原側の土地、いまなお火山活動が起こっています。
こちらの地域に滞在しているうちに、修験者と温泉、鉱物についての気付きが深まりました。
火山活動と温泉と信仰
明治以降は西洋人の方々避暑地として滞在する流れが整えられていった場所ですが、古くは宗教的な衝突が起こった場所でした。701年に行基さんが満明寺を開山以降、修験の流れが増し、大きな勢力に。一方でキリスト教が入ってきて、キリシタン大名さんたちにより、1600年代には寺社の破壊が進みました。
今回特に面白かったのは、山自体を御神体とし、信仰の対象にする山岳信仰の名残りを感じることができたことでした。
例えば妙見岳にある妙見神社には「土神之霊」という表記に並列して「土仏之霊」と書いてありました。
さらには神社を象徴する鳥居を潜った先に、ただお地蔵さんが置いてあるという場所が複数ありました。破壊とともに首が無くなってしまった首無し地蔵と言われるものも多数ありました。
空海(弘法大師)さんの表記のお地蔵さんも多数見て取れました。
修験者が身を寄せてきた所には温泉と鉱脈があることが多いなと思います(山はもちろんのこと)ある意味、地球の造山活動や火山活動などの影響が色濃い場所への嗅覚を持っていたのではないかと思います。
自分たちの暮らしがどのような地球の活動との関わりで生まれてきたのか?これを知ることが、今後の私たちの暮らしのあり方を考える上で重要だと感じています。
修験者の人たちが見い出そうとしていたことを、見い出そうとしてみる。その営みをもうしばし続けていきます。
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