【ファシリテーショングラフィックを問い直す】グラフィックを場づくりにおいてどういう立ち位置として扱うのか?
こんにちは。今日は学びの技法寄りの話です。
ファシリテーショングラフィックやグラフィックレコーディングという言葉を聞いたことがありますか?まちづくりのミーティングや教育寄りの人がやっているかもしれません。私も真似ごととして、この前、8月8日に開催したイベントで実施してみました。
ちなみに、Wikiによると、
ファシリテーション・グラフィック(ファシグラと略すこともある)とは、ファシリテーションを行う時、「何について(議論の対象)、どのように(議論の構造)話しているか」参加者の認識を一致させるために、発言を記録・図式化したもののこと。色々な手法がある。ただしこれは日本でのみ使われている造語で、英語で正しくはグラフィック・ファシリテーション(英語: graphic facilitation)という。
また類似概念と技法としてグラフィックレコーディングがあります。こちらは、ほぼ日の記事があったので、参考にしてみてください。
会議などで飛び交う、いろんな人の「議論」を
絵や図などのグラフィックに「可視化」して記録するという
ちょっと不思議なコミュニケーション手段があります。
その名も「グラフィックレコーディング」。
自分の考えを言葉でうまく伝えたいときや、
上司に囲まれて発言しにくい会議などに、有効なのだとか。
「考え」を「書く」ことで「整理」できるということで、
ほぼ日手帳との共通点もありそうです。
いったいどんなものなのか、
興味を持ったほぼ日手帳チーム数名が
「グラフィックレコーダー」の清水淳子さんをお迎えし、
話をくわしく聞いてみることにしました。
模造紙を使って、手帳チームのミーティングを
描いてもらったところ、なかなかおもしろい発見も‥‥。
インタビューと実践のようすを、全2回でお届けします。
上記二つを見てもらうと、いろいろやり方はあるけど、認識や理解を揃えるために実施したり、リアルタイムに色や質感を伴った記録を行うために実施されています。
三浦は上記二つはあまり得意ではありません。グラフィックに色も全然使わないし、あんまりね。でもこれまでグラフィックを続けてきて、自分なりのグラフィックの使い方がしっくりきていました。
概念や構造を問うためのグラフィック・ファシリテーション
私がこれまで取り組んできたのはどのように固定観念を解体することができるのかという点につきます。自分が思っている思い込みを掘りかえすことにより、新しい発見、特に自分の暗黙の世界の見方を意識させるようなものです。
これはこの前のイベントの一幕。
話しているのは共同企画者の鈴井くん。参加者の人たちがビジュアルと鈴井くんの方をみることができるように、ビジュアルの位置は中央左にしました。
最終的に出来上がったのはこういうもの。他のビジュアルを書く人たちと比べると、簡素にしか書けません。そこらへんの色使いはあんまりこだわれてないから、結構実践している人に聞きたいなぁ。
これ話してるんですけど、がりがり場に入ります。グラフィックで話を可視化しながら、質問を入れ、議論の前提に深く入っていきます。ゲストの人とはあえて違う視点を話に入れてみます。また、ゲストの方の考えの相違をグラフィック上で、”こことここの部分って結構違いますよね”という風に話をふっていきます。
グラフィックを使うことだけでは場づくりが完成しません。一方で、質問を入れるだけでも完成しません。これまで場づくりの中ですごく違和感を持っていた点の一つはここでした。
グラフィックレコーダーの人たちのレコーディングが、なんかもっとうまい形で活用されていいと思うんですよね。単なる記録になっている現場が多いと、すごくもったいないというか、もっとグラフィックのことを活かせる形ってあるのになぁと思います。
グラフィック・ファシリテーション / ファシリテーション・グラフィック
自分はこれをグラフィックという手段を用いて、促すことと定義しています。何を促すというと、思考の前提に気づくことを促します。また聞いている話をあえて対立させることで、"理解させないように"します。
簡単に理解することができると、考えなくなってしまうと思います。あえてわかるようなわからないような、、、という気持ち悪い状況に持っていくことによって、参加者の人たちの中で発見が起こりやすくなると思っています。
こういうグラフィックの使い方が好きなだけです。ただ、現在のグラフィックファシリテーション界・ファシリテーショングラフィック界には少ないかもしれないと思っています。
グラフィックを書こうが、表現を行おうが、どうしても思想や哲学が出てしまうため、ある意味自分のやり方はグラフィックをどう習得するかという点ではなく、どのように思想・哲学とグラフィック・質問を連動させていくかという点に出てくるかと思います。
つれづれなる雑記でした✨
2021年1月時の追記
こんにちは。
お寺でイベントをやってから、ずいぶんと時間が経ちました。ここ最近はドローイング、ファシリテーショングラフィック、グラフィックレコーディングからは離れています。
最近はむしろ視覚的なものを扱うというよりも、声や対話、耳を傾けることなどの感覚に開かれていっています。
場に耳を傾けること。
そういうものがいつか、このような視覚的実践ともぶつかる日がくるのかなぁ、なんて思いながら、懐かしくこの投稿を見ていました。
みなさんのグラフィックづくり、ドローイングの実践はいかがでしょうか?可能性が一段と開かれていきますように。
こちらの投稿にたどり着いた方々はむしろファシリテーショングラフィックなどの可視化の技法に興味がある方々かもしれませんが、ほんの小さな出会いになるかも、と思い、今の活動のことを紹介させてください。
現在は、文化に関わる方々の人生の変遷における声を蓄積し、公開する活動を行っています。文化に関心がある方々は、ぜひ見てみてくださいね✨
では、いつか、どこかで、会いましょう😎
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