「受け止め」と「問いの探索」から始めよう!/対話の中で学びを生みだすファシリテーション講座Day1
flier book camp、今月は3講座が開講。
今回は荒木博行さんの「対話の中で学びを生みだすファシリテーション講座」のDay1の様子を紹介します!
荒木さんは私をflier book laboに導いてくれた恩人。荒木さんのbook campに同席するのは、自分が受講生として参加したbook campも含めるともう5講座目くらいになります。
対話とは何か
荒木さんのbook campの講座はいつも受講される方への問いかけから始まります。今回も、この講座に参加するにあたっての問題意識はなにか?を受講生の皆さんに聞いていかれました。
その中で出てきた「チームのメンバーとの話し合いが対話にならない」という問題意識。
荒木さんがそこで話されたのは「対話とは何か」という問い。
荒木さん曰く、対話には4階層が存在するということです。
上位階層から順に、
「言語交換」
「観察」
「好奇心」
「自己懐疑」
誰でもやっている「言語交換」、「相手の観察」、「相手への好奇心」、そして「自己懐疑」。この4層の関係性がとても興味深いなと思いました。根底にあるのは、自分は間違っているかもしれないという「自己懐疑」なんですね。相手のことをちゃんと理解していない、という前提に立った上で、「好奇心」をもって、相手をよく「観察」しながら、「言語交換」をするというのが対話なのです、う〜ん、深い。そして頭では理解できてもこの4層を常に意識して対話するには訓練がそうだなと。。特によく知った(つもり)の家族や友人などとの対話では特に難しそうですね。
これ以外にも受講生の問題意識に次々と答えていく荒木さん。
この後Day1のレクチャー部分に入っていくわけですが、この最初のやり取りの中でもレクチャーの内容と繋がってくる部分がいくつもあり、あとから振り返ると伏線回収してる〜みたいな感動を覚えました。
ここまででもすでに学びが満載なのですが、次からようやく本題のファシリテーションのテクニックの話へ。
相手の意見をいったん受け止める!
ファシリテーションに関わらず、コミュニケーションの分野でよく言われるのが「傾聴」の重要性。
まず、相手の話を受け止めるところから始まるのは、ファシリテーションも同じです。以下、3つのサインを話している相手に積極的に伝えることが重要だと荒木さんはおっしゃっていました。
受け止めてもらったと感じる3つのサイン
①「聞いてます」サイン
②「先が聞きたいです」サイン
③「理解してます」サイン
この3つ、そんなに特別なことを言っているわけではないのですが、実際対話の中で実践できているかと言われると、、、難しいですよね。
特に、「先が聞きたいです」サインの中で、発言を促すための沈黙・間を取るといったあたりが私は苦手で、間を埋める発言をよくしてしまいます。
講座の中でもペアワークを実施した後、皆さんの感想を聞いたところ、頭で理解していても実践してみると難しい!とおっしゃっている方が多くいらっしゃいました。
一方で、ペアワークの相手の方からは、「しっかり受け止めてもらえている感覚がありました」「気持ちよく話させてもらいました!」というチャットもあり、自分が思っているほど出来ていないわけではないのかもしれないな、という気づきもあって、受講生どおしの学びというのがしっかり実感できている素敵なDay1の一場面でした。
その問いは適切か?
講座では、ファシリテーションには、ちゃんと聴くということの先に、「問いを捉える」というフェーズがあるという話に移りました。
意見の裏には必ず「問い」がある。その問いをしっかり捉え、意見に左右されず、まずその問いが対話の場面において適切かを判断する必要があるということ、なるほど。
この後に行ったのが、flierの書籍要約の要点だけを読んで、それを題材に対話をするというペアワーク。この対話の中で、相手の話の中から、意見と問いを分けてみよう、というもの。これ私はやってないんですが、いきなりワーク①からハードルあがった感じがしました、頭混乱しそう、、、
実際、ワーク後のシェアでは、相手の話に耳を傾けながら(傾聴)、同時並行で意見と問いを抽出するのが難しかった!正解を見つけにいってしまって、受け止めのサインを出せなかった!という感想がありました。
ここでは紹介しきれませんでしたが、問いが適切でなかった場合、適切だった場合それぞれの働きかけ方(問いの修正、問いの深掘りなど)や、問いには範囲の広さがある、といった話など、意見ではなく「問い」に着目する癖をつけようという内容がここでは展開されました。
まとめ
ここまでであっという間の2時間。Day1のまとめとして以下3つが挙げられていました。シンプルですが、習得にはトレーニングが必要ですね。
・「受け止めのサイン」を意識的に出そう
・意見が出た際は、「問い」と「意見」を分けてみる
・まずは「問い」そのものに着目してみよう
Day2の講義日程までに、勉強会グループごとにassignment(課題)に取り組みます。講義の中でも何度か「筋トレ」というキーワードがありましたが、一人で課題に取り組むよりも仲間と一緒に筋トレ、継続してがんばれそうですね。
初回から充実の内容でしたが、対話の中から学びを生み出すために、Day2以降もたくさんの学びポイントがありそうです。
・Day2:議論を深める「言い換え力」
・Day3:学びを抽出する「問の設定力」
・Day4:読書会ファシリテーションミニ実践
最後は読書会のファシリテーション実践ということで、ここまでくるとファシリテーターとしてのデビューの準備完了というところでしょうか?
3か月後に皆さんの対話力がどこまで伸びているか、事務局として陰ながらサポートしていきたいと思います!
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