「如月の精進料理」 2023年2月
節分は、立春だけでなく、立冬、立秋、立夏と各季節の前日のことをいったのですが、新年(春)を迎える、季節の大晦日である2月の節分だけが残りました。
豆まきは、なかなか都会ではやりにくいでしょうが、年の数だけ食べたりはしますよね。今月は、大豆の甘さが際立つ「豆ごはん」、節分に年越し蕎麦のようにいただく「穂長汁」、寒さでおいしくなった人参で作る「人参豆腐」、今年のカリキュラムで力を入れている乾物を使った料理の一つ「芋がらのお揚げ煮」、サラダ代わりの「金柑と春菊、マッシュルーム和え」をやりました。
豆ごはんは、節分豆を再利用でもOKですよ。穂長汁は、切り干し大根を戻した汁も使いますが、大体うっかり捨ててしまうことが多いので、出汁で戻し、そのまま火にかけるレシピにしました。少し食べにくいかもしれませんが、長いことが大事なので、短く切らないで作ってください。
日頃の献立にお役立ていただければ嬉しい限りです。
1.豆ごはん、2.穂長汁、3.人参豆腐、4.芋がらのお揚げ煮、5. 金柑と春菊、マッシュルーム和え
1.豆ごはん
材料:米600CC、大豆70CC(50g)※節分豆でもOK、昆布出汁690CC、酒大2,塩小1/2
1)米は洗ってざるにあげ、15分以上おいてから浸水して調味しておく。
2)大豆はさっと洗って水分をふきとったら、皮がはじけるくらいまで鍋で乾煎りする。※節分豆を利用する場合は、この作業はなし。
3)1に2が熱いうちに入れて炊いていく。10分たったら天地返しをし、盛り付ける。
2.穂長汁
材料:昆布出汁1000CC、赤味噌65g、切り干し大根30g、油揚げ1枚、粉山椒適宜
1)油揚げは長さ3cmの細めの千切りにする。
2)切り干し大根は洗って、20分程度出汁につけておき1)とともに煮ていく。
3)切り干し大根が柔らかくなったら味噌を加え、椀に盛り、好みで粉山椒をふる。
3.人参豆腐
材料:人参ペースト・葛粉各100CC、昆布出汁500CC、みりん大1、塩少々、追い水適宜
かけ地:出汁100CC、みりん・醤油各10CC
飾り用人参適宜
1)飾り用に、人参を2㎜程度にスライスし、梅型に抜き、塩少々を加えた水で沸騰まで茹で、そのまま使用まで置く。
2)人参ペースト、葛粉、出汁をよく混ぜ合わせ、強火にかける。
3)下からとろみがついてきたらいったん火を止めてよくかき混ぜてから再度火にかけ、中火で力いっぱい最低10分は練る。固いようなら追い水を適宜加える。
4)火を止めるや否や濡らした流し缶に入れて固める。急ぐときは冷水につけ、冷やす。
5)9等分にカットし、器にもりつけ1)を載せ、出汁醤油をかけて食す。好みでおろし生姜を薬味にしてもおいしい。
※人参ペーストを使わない場合は、人参を皮ごと適当に切り、昆布出汁で煮てからブレンダーにかけてペースト状にしてください。
4.芋がらのお揚げ煮
材料:芋がら35g、酢適宜、油揚げ1・1/2枚、ごま油適宜、昆布出汁300CC、酒大2、砂糖大2,醤油大3
1)芋がらを水で戻してから、4㎝程度にカットし、水から酢を入れ沸騰してから5分ゆで、再度酢を入れずゆでて、アクがぬけているか確認して、水でさらして軽く絞る。
2)油あげは長さ3cm、幅1cmに切っておく。
3)1)をごま油でさっと炒め、出汁と酒を加え、沸騰してきたら砂糖を入れ、3分置いて2)と醤油を足し、中火でに含める。
5.金柑と春菊、マッシュルーム和え
材料:金柑12個、春菊1/2袋、マッシュルーム4個
和え衣:オリーブオイル大3,酢大1,はちみつ小2,塩少々
1)金柑は1/4に切り、種はとっておく。
2)春菊はよく洗い、葉のみむしり、器に合わせて長さを切っておく。
3)マッシュルームはスライスし、酢を少々かけておく。
4)和え衣を作り、1)~3)までを和える。
2月のデザート
レシピ&原稿:温石会 入江亮子
(北鎌倉たからの庭<旬を楽しむ精進料理> 2月の献立より)
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