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動かして学ぶ4コマ漫画 ~創造力と論理力を伸ばす授業~

学校でプレゼンや小論文作成を指導していると、テンプレートを用意する場面が多々あります。テンプレートを使えば、生徒たちはスライドや文章を形にすることができるのですが、型に当てはめるだけでは、その中にある論理関係や流れを意識しないことも。。。
 
完成した作品を見ても、「結局、これってどうつながっているの?」という疑問が浮かび、前後の論理関係を理解しないまま終わってしまうことがあります。

それではいかん!

そこで、国語の先生と一緒に考えたのが、「4コマ漫画を使ったストーリー作成」の活動。内容はとてもシンプル。4つの絵を自由に並べ替えたり動かしたりしながら、物語を作るというもの。対象は中学1年生。彼女らの想像力を刺激しつつ、論理的思考力も伸ばせる活動を実施しました。

例えば、こういう絵があったとして、どんな内容になるでしょうか?

①さぁ授業をはじめましょか。
②先生、おはよーございまーす!
③おはよーござーまーす!
④今日は、電車が遅刻してたのよ。

きっと、上のような感じでしょうか。では、さらに並べかえるとどうなるでしょうか?この絵の並べ方は、生徒たちの自由!

②遅れました、すみません。③おはようござまーす!①あのね、みなさん、遅れないように来てください。④そうだよ、みんな!おくれないように頑張ろう!という教訓的な流れもできる。

絵を動かすだけでストーリーの意味がガラリと変わる!

活動の流れ

  1. 絵を配布
    あらかじめ用意した4コマ漫画の絵を各グループに配ります。今回はPPTに動かせる写真4枚と、簡単に話をかける部分を作成して配布。

  2. ストーリー作り(10分)
    生徒たちは絵の順番を考えたり、背景設定を工夫して物語を作ります。

  3. 発表(5分)
    各グループが作ったストーリーを発表。面白かった点や新しい発想をペアやクラス全体で共有します。

  4. 繰り返しで成長
    これを5~6回繰り返すと、生徒たちの発想力や構成力が目に見えて成長していきます。

教育的効果

この活動を通じて得られる教育的な効果を考えると、次の3点。

  • 論理的思考力の向上
    絵の順番や因果関係を考えることで、物語のつながりを意識する力が養われます。

  • 創造性の発揮
    型にとらわれない自由な発想が引き出され、個性豊かなストーリーが生まれます。

  • コミュニケーション力の向上
    発表を通じて、自分の考えを他者に伝えるスキルが向上します。

生徒たちの変化と教師の感想

この活動を通して驚くのは、子どもたちの想像力の豊かさです。最初はお決まりのパターンが多いものの、回を重ねるごとに驚くようなストーリーが飛び出してきます。普段は大人しい生徒がクラスを爆笑させるような発表をすることもあり、見ているだけでワクワクです。

4コマ漫画をもっと活用するには?

ちなみに、4コマ漫画はAIツール(例えばCopilotなど)を使えば簡単に作成できます。自作の4コマを用意することで、オリジナリティのある活動が可能になります。さらに、絵の内容を日常生活や時事ネタに寄せると、より親近感を持って取り組めると思います。今回は中1で日本語で行いましたが、英語の授業で行っても楽しそう。

今後の課題と展望

この4コマ漫画を使ったストーリーテリングの活動は、生徒たちが論理的思考や創造性を楽しみながら伸ばせる点で大きな効果があります。しかし、これで終わりではありません。次なる課題は、この活動で学んだことを プレゼンテーションやディスカッション、小論文作成など、さまざまなアウトプットの場面にリンクさせていくこと です。

例えば、4コマで鍛えた「ストーリーの流れを意識する力」や「因果関係を明確にする力」が、スライド作成や文章構成に自然と応用されることを目指していきたいと思います。この活動をきっかけに、生徒たちの中にある「創造力」と「論理力」が自然につながっていけばいいな~と思うばかりです。

最後に質問です!

みなさんなら、次の順番だとどんなお話を作りますか?自由に想像してみてください!設定次第で、ストーリーは無限大!ぜひ、自分だけのアイデアを考えてみてください。

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