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中高生の英語レポート作成時に便利なもの&教員コメント

英語でエッセイや小論文を作成する時に便利なものを紹介し、最後にこういうものを中高の英語教育の場で利用することの効果について、考えを述べる。

中学生・高校生・英語を学ぶ方々へ

自分の考えをまとめて、英語のエッセイやレポートを書くことになった場合、最初はやはり難しいです。

こういう表現はどうしたらよいのか、その部分に悩むことだらけだと思います。そういう場合は、無料の翻訳やパラフレーズのサイトを利用して、英語のヒントを得て、英語を学びながら作成していきましょう。

ただし、必ずこれは守ってください。

①詰まったからヒントを得る気持ちで利用すること。
②その英文は、必ず自分が理解できる英語であること。

サイトを利用した後の採用する英語の取捨選択が大事です。

そして、AIは完璧ではない。時には間違った英語を伝えてくることもあります。何か変「?」と感じなるなら、それはそのままにしておきましょう。

大事なのは、

【こういうサイトを上手く使う方法を知っておくこと】と【AI判断の英語を上手く取捨選択する力】です。

AI判断の英語は完璧ではありません。それを判断する力も普段の文法授業などで養ってください。そして、書く時は、とにかく自分のレベルにあった英語で書きましょう。

背伸びしてもダメです。自分の分かる英語で書いていきましょう。

では、以下で具体的な紹介。
DeepL, Ginger, Grammarly, Immersive Reader.

日⇒英の翻訳サイト

最初に紹介するのは、翻訳サイトDeepL
これはどう英語で表現したら良いのだろう?そんな時はDeepLでチェック。
こういう風に言うのだなと、教えてくれます。

ただし、最初は簡単な短い日本語を入力しましょう。
長い日本語だと、理解できない英語がでてくる可能性があります。

パラフレーズ(言い換え)

次に紹介するのは、Ginger。

日本語でも英語でも同じ言い回しばかりでは、洗練された文章にはなりません。同じような文の形や表現ばかり使っているなと思ったら、Gingerでパラフレーズしてみてください。パラフレーズのヒントが得られます。

英語全体の文法チェック

英文チェック

書き上げた後に、文法的な正しさやスペルのチェックをするならGrammarly.

最後の確認

完成したらイマーシブリーダー(音声読み上げ)でチェック
WordやTeamsにはイマーシブリーダーの機能があります。
目で文字を確認しながら、同時に音声で英文のチェック。

読みながらかつ聞きながらで、さっと理解できない部分があるなら、その箇所を再チェック。

最後に


私は中高の英語を担当する英語教員です。人によっては、こういうサイトを利用すること自体に反対する方もいるでしょう。

しかし私自身は、こういうものを使っていき、生徒たちがアウトプットを考えていくことに賛成です。

よく主体的な学びが大事と言われますが、「伝えたい内容」をこういうサイトを利用して、その英語を吟味して、時には表現を学びながら自分の意見を表明していく。

自分で吟味して選んだ英文や構造は、忘れにくい。
知識として残っていく。

もちろん英語を吟味する力がない状態で、最初からこういうサイトを利用するのはお勧めしませんが、ある程度の力があり、英文を取捨選択できるのであれば、またその力を徐々につけていくor授業でも取捨選択について取り上げるのであれば、非常に有効であると考えています。

逆に言えば、こういうものがなければ、どのようにレポートを書くように伝えれば良いのでしょうか?

分からなければ、短い分で区切ってひねり出しておいで、と教員から言うことは簡単ですが、言われた生徒たちは、それでは取り組みにくい。

ハードな課題である分、少しでも取り組みやすい方法は大事。

そんな時にヒントとなるものがあれば、生徒たちにとっても取り組みやすくなり、自分で考えて取り組めるようになる。

これまでは、ただ闇雲に添削しては返却、また添削して返却。
そんな流れの指導では、どれだけ時間がかかることか。。。

短い文を書かせて添削などは、さっと終わり、目に見えて効果があるのは事実だが、分量が多くなればなるほど、やはり教員側の添削は、時間確保という意味で、難しい。

しかし、こういうサイトを使うと、ある程度、読める英語でレポートが仕上がってくる。レポートが仕上がってくれば、教員の添削も業務時間内で可能になり、また大学生が行うピアチェックなどの活動も可能となる。

英語の教員は、英語を教えるだけが仕事ではない。英語という教科を通して、いかに人格形成を促すか。サイトを生徒が使うことで、授業時間が浮くなら、さらなる学びの機会(ピアチェックでコメントの言い合いなど)を設けることができる。

そうであるならば、やはり、私は使っていきたい。

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