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”本当にやり抜きたいことがある”ことが人生を熱狂させる

いつも毎月noteは書こうと思っていますが、2ヶ月書けませんでした。

先日33歳(8/3)になったのですが、もう30代が3年(30~32歳=19年8月~22年7月)終わったと思うと早すぎる。そして人生で一番辛かった。

でも、この3年は、起業当初の3年(正確には2.6年)より濃く、自分の人生の中でも、特に濃い3年だった。

"3"という数字は、振り返るにもよい数字かなと思い、振り返りと、30代残りの7年、どのように自分の時間を過ごしていきたいのかを書いてみようと思います。

振り返ると、ただただ遠回りした期間でもありますが、梨泰院クラスのパク・セロイもタンバム(居酒屋)を出すのに、3年刑務所、7年漁船かかっているので、まだ自分も挽回できると信じてます(冷静)

1,起業時からの約2.6年

この3年を振り返る前に、起業時からの約2年半を振り返ります。

今でも思うのが、特に具体的に
「〇〇をしたい」
「〇〇の世界をつくりたい」というのはなかったのですが
「〇〇の業界の△△を変えたい」
という想いは、実はありました。

とにかくあったのは
自分が存在する世界と、存在しなかった差分(新しい事業や価値)をつくるという想いだけで、当時は起業しました。

しかし、当時の自分の力、知見、ノウハウ、スキル‥あらゆるものが不足していて、しかも物凄くお金も時間もかかり、当時の市況感でいうと、かなり難易度が高い領域でした。
(それでいて1人で起業。今思えば、その領域は当時の状況やマーケットの観点でも、チャンレンジしなくてよかった)

起業したはいいが、自分の力不足もあり、30歳になり、何もチャンレンジできていないことを痛感し、再度創業時の想いを振り返り、再度チャレンジを誓った19年8月、創業2.6年経過、当時30歳の誕生日。

2,2.6年~4.8年(~21年8月)

30代、3年間のうちの約2年間です。

意志を固めてからは早かったです。

①お金を稼ぎながら
②事業の種を探し

事業作りに必要なスキル(プロダクト開発、ファイナンスetc)を武装

2つの同時に行うということをしながら、また自分がこれまで持っていなかったスキルや知見をキャッチアップする(③)、ということを繰り返して10ヶ月、初めて自社プロダクトにチャンレンジすることを決意したのが、確か20年5月末。

ここでもやはり初めてのこともあり、分からないことばかり、多くの人に助けてもらって、何とかやりくりしていましたが、結果として21年5月で、一度撤退。

失敗するにしても、もっと早く、上手く撤退の意思決定をするべきだったと後悔。
(起業して初めての大きなチャレンジでしたが、これが次に結果として繋がっていて、今があると思ってます)

その後、3ヶ月(21年6月~8月)でピポットを模索するも、可能性を見出すことができる事業の種を見つけられず、一度事業開発を諦めました。

※この記事を書いていた、まさにその時(1日16時27分)に、娘は生まれました。

諦めた、というと少し語弊があるので補足しますと、一度20年6月からスタートした事業は、一度完全に辞めて、もう一度振り返り、反省し、気持ちも体制も整えよう、と考えるに至りました。

初めて自分の意志とお金(自己資金)でbetした時間だったのですが、本当に利益を生むのに時間かかる事業に、毎月お金が垂れ流す瞬間が、物凄く痛く、本当に自分の中の血がなくなっているような感覚でした。

この出血の痛みが、スタートアップ起業家の苦しみか、というのを痛感した瞬間でした。

結果、会社に大きな傷をつけてしまったので、去年の9月から一度立て直しながら、新しい事業を模索、というようなフェーズに移行したのですが、これは、とても大きな時間でした。

これが血肉化した時間で、No Pain No Gain、の本当に意味なのかと感じています。
(正確には、Gainはまだ)

3,4.8年~5.6年(~22年7月)

事業開発やプロダクト開発について、再度学び直した、この11ヶ月ですが、大きな収穫もありました。

立て直しと種蒔きができて、もう一度チャンレジする体制ができたのが、今です。
(この大きな遠回りを、将来必要だった時間、に変えられるようにしたい)

もっとスマートに賢く進めることができたかもしれないですし、もっとリスクを背負って、ショートカットしてできたこともあります。

早く仲間を作るべき、というのは早い段階から理解していましたが、どうしても自分が不得手なことは後回しで対策できず、今も十分にできていません。

歳を重ねるごとに時間の有限さや、重要性を身に染みて感じることが多くなり、振り返ると”ああしておけばよかった、こうしておけばよかった”と思うことも多々あります。

結果的にではありますが、これまで自分と向き合ってこなかったことで見えていなかった自分の想いも垣間見れた期間でした。

特に
・なぜ事業をつくりたいか
・なぜコマースなのか

は、自分の中で言語化しこなかったのですが、失敗したことで見えたことでもありました。

結果として、やり抜きたいこと、と、目的、なぜ今やるべきなのか、が見えた期間で、ここまで辿り着くのに、失敗しながら、約5年もかかってしまいましたが、やっとスタート地点に辿り着いたような気がします。

4,辿り着いたスタート地点

スタートアップ業界で5年程いる中で、成功する条件、というのは何点かあると思っており、自分の所感も含めて以下記載。

①ファウンダーの強みを活かせる領域
②チーム(補完関係)
③マーケットの将来性/可能性と課題の大きさ/深さ/緊急性の発見
④強いプロダクト

起業時は①~③、どれも持ち合わせてはいませんでした。

ただ確実にこの5年で、自分も力をつけられ、少なくとも①と③は、ある程度、自信を持てるレベルまでは至ったと思っています。
(もちろん、まだまだレベルアップは必要)

***

①については、一言でいうと、良き日本ブランド、良き製品を、もっと盛り上げたい、世界に発信するための支援をしたい、ということ。

コマースのマーケットにおいて、モノをECで購入する、というのはごぐ一般的になってきて、今後もなくならない、更にいうともっと便利になるような社会になります。

僕たちの事業活動の結果、もし1mmでもコマースのマーケットを前進させることができたならば、少なくとも日本の産業においても、この30年よりもよくなり、明るい未来がつくれる産業なのでは、とも思えています。

日本にはまだまだ良い製品やブランドが沢山あり、同時に同じくらい大小の課題は散在し、その解決に寄与する意味が社会的にも大きく、これが
自分がやらない理由がない”
と思ってしまっている背景でもあり、使命と化している理由かもしれません。

***

③については、なぜコマース事業に張るのかにも記載していますが、その補足を少しばかり記載します。

①5~10年後での日本でのマーケットの規模の縮小との反比例の可能性
②グローバルに展開できる可能性

と、記事で書いてある内容が、ビジネス的にはチャレンジする大きな理由なのですが、以下で自分の”想い的な部分”を補足します。

自分たちでもEC事業を行いながら、将来的にEC事業者として、モール販売に依存することで、日本のマーケットの競争率が上がり、格差が起きて、非常に事業として戦いにくくなってくる時代がくるのでは、と思っている点があります。

特に日本社会では、小さくても良いプロダクトや素敵な商品がたくさんあって、そんな商品に限ってモール(Amazon、楽天等)では戦いにくかったりするブランドが沢山あります。

やはりブランドにとっては
1,自社のブランド価値を上げて
2,顧客獲得コストを下げ
3,LTVを上げる

という、正の循環をつくらないと、中長期的に生き残っていることは難しいのでは?と感じています。

この正の循環は、モールで販売し続けても実現できません。

僕は販売予算や人材不足の課題を解決しながら、中長期的にEC事業者の事業を伸ばす裾野を広げていく仕組みを、事業者支援側から作っていき、それが結果的に、日本の広義のものづくりの市場を世界に拡張できる方法を見つけていきたく思っています。

またエンドユーザー観点でも、モノが溢れても、モノを買うプロセスでの体験までは十分に満たされていないと思っています。

将来は、もっとモノを購入する体験が、滑らかになっていて、楽しくなる機会が増えているのでは?とも想像できます。

5,人を中心とした事業とプロダクトの創出

まともに組織を作ったり、採用をしたことがない中、こんなことをいうと、大変恥ずかしい気持ちにもなりますが‥

これは創業時からの想い、でもあるのですが

いい人を増やす

https://defactory.co.jp/vision/

という理念を掲げています。

上記のような理念ならば、本当はチームを作ってから、事業をつくる、ことがあるべきなのかもしれません。

ただ思想だけはあり、採用もうまくいかずの状態で、ここまで来てしまいました。

***

梨泰院クラスで、パク・セロイが最終話、チャンガを買収した時に言っているこの言葉が、僕は大好きで、スタートアップが大企業に勝つ上で、最も重要な要素の1つだと考えています。

商売において最も大事なことは、人と信頼です。
お金よりも人を大事し、利益よりも信頼を重視します。

決して、お金は大事ではない、というお話ではなく、お金を大事にするより、まず人と信頼を大切に、そうすればお金も利益もついてくる、ということですね。

「いい人を増やす、いい会社にする」ために必要なことは、お金よりも人を大事し、利益よりも信頼することで、その結果が売上や組織が大きくなることに繋がるのだと思っています。

だからこそ、この思想を大切に、人を中心とした事業とプロダクトを通じ、人と信頼の輪を広げて、関わる人へ還元する仕組みを会社というプロダクトを使って実現していきたいと考えています。

6,本当にやり抜きたいことがある”ことが尊い

起業しなくても、本当にやり抜きたいことを実現する手段や組織はあったりしますし、起業すること=やり抜くことが重要、ではないです。

様々なスタイルがあって良いと思っています。

かく言う僕自身も起業当初は、全くやり抜きたいことがあったか、と問うと、具体的にありませんでした。

当時はそんなことも考える余裕もなかったように思えます。

全ての人に当てはまることではないかもしれませんが、ただただ、リスクなく、毎日、会社や社会の愚痴を言ったり、不満を持ちながら生きるような退屈な人生よりも、たとえ苦しい道のりでも、やり抜きたいことがある、涙が出る程、熱狂できること目の前にあることがどれだけ尊いことか。

その熱狂できる何か(事業やプロダクト)に人生を賭ける意味を見出せること自体が尊いプロセスであり、仕事人として生きる原動力、の一つになるのではと感じるようになりました。

今、色々な遠回り、失敗、挫折を経て、目の前に賭ける価値、解決しがいのある課題に向き合えている実感があります。

僕は、(ここでは記載はしませんが)この課題解決できるチャレンジをしていきたいと考えています。

7,最後に

実は、まだ出資されていないのにも関わらず、今毎週毎週事業の壁打ちの時間を頂いているVCのキャピタリストの方がいます。

心からその方に僕は感謝しており、何より期待を超えていきたい、と考えています。

直近で走れそうそうな事業があり、このnoteを見て頂いた方で、徳満に興味を持って頂いたかたがいらっしゃいましたら

0からプロダクトを一緒に作って頂けるエンジニアの方・デザイナーの方

が、ぜひ一度ご連絡頂けますと嬉しいです。

来年の誕生日は、今よりもっと熱狂していたい。

悔いなく、大切な時間を使おうと思います。

よろしければ、サポート頂けると泣いて喜びます!