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「影響力の武器」読書会~第七章~

梅雨も明けて、暑くなってきましたね、、
私は早くも夏バテ状態ですが、皆さん元気に過ごしていますでしょうか。

今回も前回に引き続き、「影響力の武器」の読書会についてです。
今回は「第七章 希少性ーわずかなものについての法則ー」を読み進めました。

「影響力の武器」の第7章では、希少性の原理について深く掘り下げています。この原理の核心は、人々が手に入れにくいものや、失う可能性のあるものに対して、より大きな価値を見出す傾向にあるということです。

「数量限定!!」「夏季限定キャンペーン!!」「閉店セール!!」などまさに心を揺さぶられますね(笑)

主要なポイントと感想

  • 損失回避:

    • 理論:人は何かを失うことを、同等の価値のものを得ることよりも強く恐れる。

    • 感想:乳がん検診の例が印象的でした。何が得られるかではなく、何を失うかを強調することで、検診の重要性をより効果的に伝えられるという点は、健康関連の啓発活動に大きな示唆を与えていると感じました。

  • 限定性の魅力

    • 理論:「数量限定」や「期間限定」といった戦術が効果的である。

    • 経験:上野のアメ横で「one day」という毎日閉店セールをしている店を思い出します。修学旅行で1000円の時計を買いましたが、大学生になって再訪したときも閉店セールをしていました(笑)この経験から、「限定」や「セール」という言葉の魔力と、その乱用による信頼性の低下について考えさせられました。

  • 情報の希少性:

    • 理論:限定的な情報も、物理的な商品と同様に価値を持つ。

    • 例:「将来牛肉の輸入が制限されます」「この情報はまだ出回っていません」というダブルの希少性メッセージが牛肉の購入量を増やしたという例は、情報の希少性の力を如実に示していると感じました。

  • 所有効果と損失回避:

    • 理論:人々は所有しているものを失うことに強く反発する。

    • 例:P&Gは消費者があまり使用していないクーポンプログラムを廃止しようとしました。このプログラムは、消費者が製品を購入する際にクーポンを集め、それを景品と交換できるというものでした。しかし、多くの消費者はクーポンを集めるものの、実際に景品と交換することはめったにありませんでした。
      P&Gはこのプログラムの運営コストを削減するため、廃止する決定をしました。ところが、この決定を発表すると、消費者から強い反発が起こりました。興味深いことに、最も強く反対したのは、実際にはほとんどクーポンを使用していなかった消費者たちでした、実際に使用していないものでさえ、失う可能性に対して人々が強く反応することを示しています。これは、製品やサービスの「無料トライアル」戦略の効果を説明する一つの要因かもしれません。

  • 競争と希少性:

    • 理論:競争状況下では、希少性がより強く作用する。

    • 例:オークションが希少性とコミットメントを利用して高値をつけやすくしているという点は、ビジネスにおける競争入札や限定商談の効果を説明する上で重要だと感じました。

  • 禁止の魅力:

    • 理論:制限や禁止が、かえってその対象への欲求を高める。

    • 感想:昼ドラはドロドロした禁断の恋や複雑な恋愛を描いたドラマが多いですが、人気なのは【禁止されているから】こそ魅力的に感じるという希少性の原理が働いているのかもしれません。この点は、マーケティングにおいて「エクスクルーシブ」や「メンバーズオンリー」といったアプローチの効果を説明する一助になるかもしれません。

まとめ

個人的な経験からも、希少性の原理が日常生活やビジネスの様々な場面で作用していることを実感しました。しかし、その効果は文脈や適用方法によって大きく変わる可能性があります。BtoBマーケティングにおいては、顧客企業の真のニーズと合致させ、誠実かつ戦略的に希少性を活用することで、win-winの関係構築につながる可能性を秘めていると考えます。

とはいえ、大原則はお客様のニーズにしっかりと答えていくことだと思っています。そのうえで「希少性」を活用して、より魅力的に感じてもらえるように磨き上げていきたいと感じました。

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