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「もう手遅れかも」と一度でも思ったことがあるプロダクト開発に関わる人に読んでほしいこと (PM入社エントリー)

こんにちは。PM(プロダクトマネージャー)として2023年4月からカミナシで働き始めた中村将平です。

今回、いわゆる「入社エントリー」的な記事なのですが、入社前からカミナシは自分にとってぴったし合いそうな組織だと思っていたし、今もそう思っているので、転職活動時点や入社直後のタイミングであまり悩んだりはしませんでした。

なので、この記事を通して、転職やキャリアで悩んでいる方に直接参考になるような情報を何か発信できるだろうかと考えましたが、折角の機会なので、PM的な仕事やプロダクト開発に関わっている人の参考になるようなこととか、カミナシの魅力を発信できればと思い、記事を書いてみることにしました。

1. 経験からの学び:何かを始めるのに「遅すぎることはない」

『しかし。しかし、あなたは死ぬべきではない。たとえすべてを失ったとしても、我々は生き続けるべきです。私はこれまで強制的に死を選ばされてきた死体を数多く見てきました。彼らの無念な顔は忘れることはできません。彼らのためにも我々は生きなければならない。それが我々生きている人間の、義務です。 よろしいですか。よろしいですか。たとえ、たとえですね。明日死ぬとしても、やり直しちゃいけないって誰が決めたんですか?誰が決めたんですか?まだまだこれからです。』

 このセリフはドラマ古畑任三郎で、自殺をしようとしている犯人に古畑が言ったセリフです。名言ですね。自分は勇気をもらいました。(若い人は知らないかも。昔のドラマです。)

死ぬ、とかそういう怖い話ではなくても、例えば、事業を進めて行ったり、その中でプロダクト開発をしていたりすると、いろんな課題が出てくるし、それってもう手遅れで、自分にはどうしようもできないし、今さら変えていくのもなー、みたいなことってないでしょうか?

自分は社会人になって十数年経つのですが、ここ5〜6年はtoCのPM(教育系サービス)をしたり、スタートアップでtoBのPM(医療系/営業向けSaaSなど)をしたりという感じで、PMとしてのキャリアを歩んでいます。(あとマネジメントもしてきました。)そういう自分のPMキャリアの中でも、今さら変えるのどうかなー、と思って行動せず失敗した経験が多々ありました。

例えば、事業フェーズが進み、資金調達のシリーズも進み、という段階で、「このプロダクトって本当にPMFしたんだっけ?」「このプロダクトは誰の、何の課題を、どうやって解決するものか明確に分かっているだっけ?」「あれも、これも、じゃなく本当に今集中的に解くべき課題ってなんだっけ?」みたいな問いに対し、あやふやな回答しかできなかったことが自分にはありました。

そういう段階になると、なんとなく「事業成長のために」とか、「顧客の要求に応えるために」という感じでプロダクトの計画(ロードマップ)はモリモリになっていったりします。目の前には決めること、やるべきことが盛りだくさんです。

でも、頭の片隅には、このまま進んでいいのか?立ち止まってちゃんと思考した方がいいのではないか?という考えがぐるぐるし、どうしよう、どうしよう、となったりもしました。

そして、気づきました。基礎がしっかりしていないと、やっぱ先には進めないぞ、と。プロダクトの価値、他のプレイヤーとの違い、僕らが描きたい未来、それを実現する体制、そういう前提に沿ったはっきりとした取捨選択、そういうのを改めてちゃんと考えるのに、「遅すぎることはない」なと。(事業成長させるためにも)

PMという職種は、本質的なプロダクトの価値を作り出すことがミッションなので、こういう考えは、PMという職種で結構大事な考えだなと思っています。そして、例えまわりの雰囲気が違っても、あえて空気を読まずに変えるべきところは変えていかないとなと、と思っていたりもします。これが、PMのキャリアを通して学んだ一番大事なことです。

「やり直しちゃいけないって誰が決めたんですか?」

2. カミナシ:「遅すぎることはない」を体現した組織

そういう経験や学びをしつつ、PMとして過ごしている中で、新しい環境に移ろう(転職しよう)と考えていた時に、カミナシに出会いました。

この記事を書くまでそこまで言語化できていなかったのでこういう表現をするのは初めてですが、カミナシという会社は、「遅すぎることはない」というのをいろんな意味で体現した会社だなーと思ってます。

自分はそういうところが気に入って入社を決めました。組織のカルチャーはぴったし自分に合いそうだし、世の中を少しでも変えていくのに貢献できそうだと思えました。

ということで、ここからはカミナシという組織がどういう観点で、「遅すぎることはない」というのを体現しているかを紹介したいと思います。

(1)向き合ってるユーザー

まず1つ目は、そもそも向き合っている課題、ユーザーが世の中全体の中での相対でいうと、すでに遅れている(非効率な仕組みがたくさん残っている)ということ。

カミナシは「ノンデスクワーカー」向けの、「デスクレスSaaS」を提供しているスタートアップです。(以下の記事で詳しく書いてます。)

日本にはノンデスクワーカー(カフェの店員さん、マンションの管理人さん、ホテルの清掃員さん、工場の製造ラインの作業員さん、工事現場の警備員さん、トラックのドライバーさん 等々)と呼ばれる人たりが就業人口の約60%にあたる3900万人もいます。

そんなノンデスクワーカーの仕事場は、非効率なアナログなものがたくさん残っています。

ちなみに、日本のデスクワーカーの環境ですら、仕事を効率的に、効果的に行うためのデジタル環境はアメリカより7〜8年くらい遅れているらしいです。(根拠はよくわからないが、よくそう聞く。)そんなデスクワーカーでさえ遅れをとっている日本という国の中でも、さらにノンデスクワーカーの仕事場は、より遅れている状態です。

カミナシは、そういう世の中全体から見ると相対的に「遅れている」ところに対し、あえて挑戦し、今から変えていこうしている組織です。


(2)遠回りをしてきた歴史

 詳しくは弊社CEO諸岡の記事を読んでいただければと思いますが(以下のリンク)、

とにかく、今の事業戦略、今のプロダクトにたどり着くまでに、幾度となく失敗してきた歴史があるようです。

一説によると、今のプロダクト(カミナシ)を作るまでに失敗したプロダクト(事業)が8つとか9つとか、もうすぐ両手で数えられなくなりそうなほどあるらしいです。

でも、そういう失敗(遠回り)をするたびに、しっかり振り返り、このままでいいのか?どうするのがいいのか?そういう学びを蓄積し、やっと現在の成長状態にある事業を手に入れたとのこと。(まだ、成し遂げたいことからすると1%ほどの達成度だと思いますが)

こういう、自分たちが解決したい課題を解決するために突き進みつつも、そこから学び、どうするのが本質的に良いのかを考える。創業してしばらく経ったタイミングで学びをもとにピボットをして進んでいく。

カミナシは、そういう歴史を歩んできた組織です。

(3)組織の歴史が作り上げた強固なカルチャー

そういう失敗とそこからの学びがあるからこそ、カミナシのカルチャーは強固だと思ってます。最近入った自分でもそう感じます。カミナシでは、そういうカルチャーを言葉にした「自分たちのビジョンを実現するために有用だと考える大事な価値観」をバリューとして定めています。

元々カミナシには3つのバリューがありました。「現場ドリブン」「全開オープン」「β版マインド」の3つです。この3つは今までの歴史から学んで大事にしたいこととして定めたもの。

でも、これだけじゃなく、今はさらに2つが追加されてます

「外向きベクトル」「自分リノベーション」です。これは、どんどん変化していきたいという意思表明という意味合いが強いと思います。(詳しくは以下の記事を読んでみてください。)

強固なカルチャーがちゃんとありつつ、さらなる進化を求め必要に応じてアップデートする。そうしていくことに、やっぱり「遅すぎることはない」と考えているんですね。

(4)やっと見えた未来の姿

 カミナシは2023年3月に(この記事を書く少し前に)将来こういうふうにノンデスクワーカーの人たちを取り巻く環境を変えていきたい、そのためにこういうふうに現場のノンデスクワーカー向けのデジタル環境を整えていきたい(リデザインしたい)ということで、「まるごと現場DX構想」を発表しました。
・機能習得の難しさ(ノンデスクワーカーは入れ替わりが比較的激しい)
・作業現場でのツール利用の難しさ(1分1秒の時間に追われる環境の中での複数のデジタルツール利用は煩雑)
・予算捻出の難しさ(パートタイムの従業員が多いなど個人にかけるデジタルツールの投資額は限られる)
を解決するために、「多くのことを」「安価に」「1つのサービスで」完結できるオールインワンサービスで実現する構想を「まるごと現場DX構想」と呼んでいるのですが、この構想も事業開始時やプロダクトローンチ時に最初からあったわけではありません。

本当は壮大なミッション、ビジョンから逆算した事業戦略があり、それを実行していくという順番が美しいのだと思いますが、別に最初からビジョンを描き切る必要はありません。ブレないミッションさえあれば、後から描いていけばいいのです。とことん、「遅すぎることはない」を体現してますね。

3. 「遅すぎることはない」を胸に、カミナシで実現したいこと

ここまで「遅すぎることはない」みたいなのを、しつこく繰り返してきたのは、今は上手くいっていなくても、今から少しでも何かを変えてみよう!とプロダクト開発に関わる人や何かしらの事業に関わるたちに思ってもらうきっかけになれればという思いからでした。(全然入社エントリーじゃない)

てことで、最後のパートでは入社エントリーらしく、これからカミナシで何を実現したいかを書いて締めたいと思います。

(1)世の中に向けて

やはりカミナシという組織に入ったからには、遅れていると言われる日本のノンデスクワーカーの働き方をアップデートしていきたい気持ちがあります。そして、その結果として日本の生産性を上げたいという気持ちがあります。

自分の妻は保育士(ノンデスクワーカー)です。彼女の話を聞くともっと効率よく働いたり、自分のスキルや知識を磨いたり出来る環境がまだまだないのかもなと思ってきます。環境さえ整えば、もっと創造的な仕事ができたり、自分のスキルアップに目が向けられるのではと思えてくるのです。

妻は去年、数ヶ月仕事をしていない期間がありました。その期間でセミナーに行ったり、本を読んだりすることで新しい知識やスキル(発達障害に関するもの、ベビーマッサージの講師など)を得ていました。
でも、仕事をしている時はそこまでの余裕がなかったりもします。たまたま仕事をしていない期間があったことで、新しいことに挑戦できた側面が強いなと。これを変えていき、働きながらも、自分の可能性を広げていけるような世界になればいいなと思います。

そのためには余裕が生まれるほどの効率の良さ、そして自らの能力を伸ばしていき新しいことに挑戦することで、やりがいを感じられたり、得られる賃金が向上したりすることで報われる世界。そういう世界を作る必要があると思っています。

 一部のデスクワーカーだけがどんどん効率化していく世界ではなく、日本を支えるノンデスクワーカーも効率的に働き、新しいことに挑戦し、それが報われていく。今からでも、遅すぎることはありません。日本をよくしていきたいです。

(2)自分たちに向けて

これまで、幾度となく自分たちの事業、プロダクト、カルチャー、ビジョンをアップデートしてきたカミナシという組織。

シリーズBの資金調達をしたこのタイミングだからこそ、今までの自分たちのやり方を変えて、改めてプロダクトとして、誰に、どういう価値を、どういうアイデアで解決するのか、何を優先し、何は劣後させるのか、どういうプロダクトマネジメントの仕方もアップデートしていきたいです。シリーズB調達後のタイミングですが、全然遅すぎるということはないはずです。

どんどんプロダクトマネジメント体制を良くして、プロダクトの進化を早め、ビジョン実現に向かう速度を早めていきたいです。

再掲:「やり直しちゃいけないって誰が決めたんですか?」 

4.採用(おまけ)

カミナシでは、あらゆるポジションを絶賛募集中です!
少しでも、共感できる部分があった方は、まずはカジュアル面談で話して見ませんか?
特に、PM、デザイナー、エンジニアのみなさんお待ちしてます!


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