読書感想文「グッド・コマーシャル」

「魔法のコンパス」や「革命のファンファーレ」といったビジネス書、「えんとつ町のプペル」などの絵本を書かれているキングコングの西野さんが書かれた小説。あらすじを一目見て、購入を決意した一冊です。

あらすじ

ゴーストライターの芥川は借金に苦しみ、人質たてこもり事件を企てる。一軒家で女を人質にとったはいいが、女は異常なほど従順で命を差し出してくる始末。これでは人質事件が成立しない。そこに自分勝手な交渉人が現れ、芥川のもくろみは片っ端から打ち崩される。

脳内に描かれる極上のコメディ

僕はビジネス書から西野さんの作品に入ったので、小説も書いているんだなぁくらいの印象でした。ですが、読んでみるとホントに面白い。登場人物たちが活き活きと動き出し、張りめぐらされた数々の笑い。やっぱり、お笑い芸人なんだなと再認識しました。

どうしようもない犯人の目論見は外れ続け、どんどん状況は悪化していく。果たして、どうやってこの状況を乗り越えていくのか。まるで、極上のコントを見ているような、気持ちのいいテンポと爽やかなクライマックスを迎える青春小説でした。

最後に、この小説の中のお気に入りのセリフを引用して。

「ハッピーエンドは汗で買いな!」