詩/昼過ぎに起きて思う事

昼過ぎ
閉め忘れたカーテンから眩しすぎる光
当たり前に通知ゼロの携帯
目をこすって半身で構える電子タバコ

昨日折れた芯が
本体にぶち刺さったまま
なんかこれだけで今日はいい日になれない

SNSぼんやり眺めて
フォローはしてないけど君のアカウント
なんか見てしまう
5時間前の更新
起きてんなら何か一言くれたらいいのに
まあそうか
僕はもうそこから外れた残りカス
残留思念で吹き溜まり
勝手に思い続けてるだけのエイリアン

君のおはようの範疇に僕はもういないんだ

たまに思い出したりするよ。
また会いたいよ。
ありがとう君の指が画面に紡ぐそんな言葉たち
でも僕はそんな甘い言葉なんかより
ひとつのおはようが欲しい
起きた時思い出すのは僕がいい
君の朝を一緒に感じたいんだ 毎日

君と不健康な恋がしたかったわけじゃない
でも結果そうなってしまうなら
僕は身を引くだけで
なんかさ あれだな
君が
知らないところでずっと近い人と
華やかで永遠で美しい時間を過ごしていて
それがこの世に確実に存在していること
痛い程わかっていて

それでも
横たわったベッドでうつらと泣けてしまう
狂いそうな情を必死に抱きしめて
僕は平然な顔をした
ひとりぼっちすぎる時間に歯茎を噛んで
必死に心に平穏をもたらす作業をするんだ
ずっとずっと続けて 続けてきたけど
時限は突然やってくる
深々と刺さった芯はもう取れそうになくて

ねえ だから
君 もう僕のことなんかさっぱり忘れていいよ
たまに思い出したりしないでくれないか
迷惑なんだ
狂いそうになるんだ
少しでも僕が入り込んだ君が
この世界で他の誰かと一緒になっていること
許せそうにないんだ
涙が出るんだ

忘れないでって言ったのは撤回するよ
今やもう令和だし
二言なんかありまくりだし
なんかやっぱ今日はいい日になれない
ぜんぶ僕のせいで

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