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【ガンガンに】チェンソーマン ザ・ステージを観に行った【個人の感想】



先日、自分の愛するコンテンツが一つの区切り(自分にとっては最早終わり)を迎えたことで少し、いや相当傷心中であった私はその悲しみを埋めるかのようにまた新たな現場へと赴いた。
失恋で欠けた心のピースは新しい恋のピースで埋めるのだ、たとえその形がひどく歪だったとしても。本当の意味では埋め直すことが出来なかったとしても。


(本当の意味での恋では無いが、あのコンテンツに向けていた私の想いは間違いなく恋そのものであった。私の指すコンテンツというものが一体なんなのか知りたいという方は以下の記事を読んでいただけたら幸いです。圧倒的誘導。)


前置きはここまでにして、さっそく本題であるチェンソーマン  ザ・ステージ、以降略してチェンステについて話していきたいと思う。


そもそも私は原作漫画のチェンソーマンが大好きで、藤本タツキ尊敬マンであった。だからこの作品の舞台化が決まった時、嬉しさと同時に不安も胸中で巻き起こった。
あの圧倒的混沌と倒錯的な絶望、眩暈のするような狂気を舞台上でどのようにして表現するのか?あの世界観を現実で演出することなんて可能なのか…?と、ハラハラドキドキした気持ちがあった。

また、キャスティングについても心配な気持ちがあった。原作では私は、気怠げなのにそれでいて熾烈、矛盾しているようで筋の通った男であるあのデンジというキャラクターが本当に好きだ。舞台とは別にコスプレ披露会でもなんでもなく演技力の勝負なところがあるから、必ずしもビジュアルに全振りしていなければいけないという訳ではない。しかしどうしても、大好きなキャラクターは大好きなあの姿で、目の前に現れて欲しいという願望は強く現れた。
上演決定という情報解禁を耳にした時は、過度な期待をして後から落胆をしてしまったらどうしよう、という緊張感を持っていた。

ところがどっこい、どうだろう!
ビジュアル解禁された時、私の口からは意図せず声が漏れ出ていた!

_____デンジだッッッッッッ!!!


挑発的な表情、いけすかなさが滲み出るかと思えばどこか愛嬌があるそんな雰囲気。まだ実際に見たわけではない、それでも感動した。あまりにも、これはデンジだった…………。


こうなるともうビジュアル面では文句なんて無い!というかこんな素敵なキャスティングをしてくれた舞台なのだから、きっとこのチェンステは演出だってなんだって最高を上回る完璧を舞台上に叩きつけ見せつけてくれるはずだ…!期待値はMAXだった。

迎えた観劇日。ちょっと個人的な事情で(上に述べたとあるコンテンツの区切りが原因)気分が後ろ向きであったので、ガッツリ作品にのめり込むことができるかどうか、楽しむことができるかどうか心配になりつつ席についた。

幕が上がり、そして__________。


最高だった!!!!!!!!!!チェンステ最高!!!!!!!!!!!!


チェンステは上演時間3時間10分(休憩20分)の作品だったのだが、体感30秒だった……!誇張なんかじゃない、本当の話だ!!!!!
眩いばかりの圧倒的ギミック、聴く人の全身を震わせるような音楽!!!
目が楽しい、耳が楽しい!!!!!!!!!!


舞台の専門用語には詳しく無いのでなんと言ったら良いのかわからないのだが、オープニングアクトの演出には思わず度肝を抜いた。



・舞台上のくるくる回るセット(上にデカい!!!まるでビルを思わせるくらいの高さ!)

・その上を駆けていく本物と言っても遜色ないキャラクターたち(動き一つ一つが「彼ら」だった)

・煌々と光を放つ映像(あれは最早目が痛いくらいで、視覚的な暴力と言ってもよかった。しかしコレが最高だった!中毒になりそう!)

・爆音で耳を壊しにかかるトンデモ音楽(上に述べた中毒になりそうなくらいの映像演出と同様、こちらも耳から脳内を侵食してくるかのようで完全に洗脳だった)


配信などは見ていないが、これはやはりどう考えても現地で観るのが絶対的に正解だ。生で観て摂取できる栄養素がここにある。脳汁が滅茶苦茶分泌されます。日々の暮らしに刺激が欲しい方ほどチェンステを浴びて欲しいです。


また、かの名シーン「永久機関が完成しちまったなアア〜!」の再現の仕方に思わず震えた。
何人も黙らせるような芸術が目の前で繰り広げられたからだ。
私の観劇経験というものが浅いゆえ、新鮮さを感じるのかもしれない。でも、あれはきっと舞台演出の世界の中でも稀にみるような、もしくはこれまでに無かったような演出だったのではないか。少なくとも私はあんなに斬新な演出を見たことがない。

どう言葉にすればいいのかわからないが、私はあの時チェンソーを振り回して血を撒き散らしまたそれを飲み込み、とにかく大暴れするチェンソーマンの姿を確かに目の前で見た。あまりにも残酷でリアリティが物凄くて、今夜布団に入ったらきっと夢に出てきてうんと高い熱でも出てしまうんじゃ無いか、とまで思った。

これは実際に見てほしいので、詳細についてじっくりと述べることは控える。現地で観ることが厳しければ、配信もあるようなのでそちらを是非観て欲しい。


登場する悪魔の再現のレベルの高さに思わずにっこりした。ちゃんと"そこ"にいるのだ。そもそも蝙蝠の悪魔なんかはあまりにも大きいから、ちょっと厳しいんじゃ無いのかな、なんて思っていたが杞憂だった。足りない部分は映像の圧倒的技術力で補っていたからだ。おかげでステージ上で飛び回る蝙蝠の悪魔とそれを追いかけるデンジの様子をなんの戸惑いもなく受け入れることが出来た。納得させられてしまったのだった。


実際に見て欲しいからこれもまた詳細は控えるのだが、アキくんの「コン」はヤバい。ヤバい、とだけ言っておく。あんなにもカッコいい演出があるのか。胸が高鳴るやら息を呑むやらで、あの瞬間私はちょっと忙しかった。公演期間が終了したらもしかしたら追記でこのシーンに関しての感想を書くかもしれない。


そして「チェンソーマン」の動きがいっっっちゃんとんでもない。しなやかな筋肉と、関節を自由自在に動かしまくる様には流石に本物すぎると脱帽した。チェンソーマンすぎる。あの予想を遥かに上回る動きを次から次へとこなしてくるのは。
デンジがチェンソーマンになる変身シーンは結構多いから(プリキュアみたいに言うな)、そこはどう表現するのかなあと思っていたらただ単に別の役者を用意するだけでなく肉体的に凄まじいスキルを身につけた役者を引っ張り出してくるのだからもう感動でした。


本当に色々なことを考えているし、作品へのリスペクトを感じるし…………なによりも、観客を飽きさせないカラクリが十分に備わっている舞台で私はもう完全に虜になってしまった。凄いよチェンステ…………。

私はあともう一回観劇する予定があるので、次はもっと冷静になってチェンソーマンの世界にずぶずぶになりたい。そして脳汁を炸裂させて最高にハイな気分になりたい。

チェンステ観るかどうか迷っている人は是非観てほしい。そんな人に観てほしいから、このnoteはかなり急ピッチで書いた。勿論、チェンステをもう既に味わった同胞にも読んで欲しくて。

またなにか書きたかったことを思い出したり、追加で書きたいことが思いついたら追記していきたい。


チェンステ最高!!!!!!!!!!

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