第81期順位戦Ａ級８回戦一斉対局

2月1日、順位戦A級8回戦の一斉対局がありましたので、状況を確認しておきたいと思います。

最年少名人獲得の期待が掛かる藤井聡太竜王は、永瀬拓矢王座との対局がありました。角換わりの将棋で永瀬王座が研究手順で優勢となり、藤井竜王は攻め合いに勝負を託しました。藤井竜王は逆転の狙いを秘めた勝負手を放ちましたが、永瀬王座が駒得を活かして堅陣を築き、じわじわと寄せ切りました。

他の対局結果は以下の通りです（左が勝者）。
　広瀬章人八段 － 斎藤慎太郎八段
　稲葉陽八段 － 糸谷哲郎八段
　佐藤天彦九段 － 菅井竜也八段
　豊島将之九段 － 佐藤康光九段

藤井竜王が敗れ、6勝2敗で広瀬八段と並びました。最終一斉対局で両者がともに勝てばプレーオフ、どちらか一人が勝ち一人が敗れると勝者が挑戦権獲得となります。2敗で追っていた斎藤(慎)八段と菅井八段は5勝3敗に後退し、豊島九段と永瀬王座と並んでいます。最終局で2敗の2人がともに敗れた場合、6勝3敗の最大5人でのプレーオフとなる可能性が残されています。
最終一斉対局では、藤井竜王が稲葉八段と、広瀬八段は菅井八段との対局が組まれていますので、楽しみにしたいと思います。
一方残留争いは、残念ながら佐藤(康)九段に続いて、1勝7敗となった糸谷八段の降級が決まりました。来期はB級1組での戦いとなりますが、A級への返り咲きを目指して頑張って欲しいと思います。