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障害者雇用関連ニュースまとめ 【 2020/11/27 】

■ 今日のヘッドライン!

〇 突然のクビ通達、2度の休職を経て。ADHDの自分が「働ける」仕組みを追求して得た幸せーー高梨健太郎さん【連載】すてきなミドルエイジを目指して

皆さんこんにちは、伊藤です。

今日のヘッドライン!は当事者の方の生の体験談を中心にお届けします。

ADHDが原因で離転職を繰り返すなどご苦労されながらも、逆にその経験を生かされ、タスク管理支援ツールの企画・発案や就労支援のトレーナー、著書の執筆などでご活躍されている高梨健太郎氏のお話です。

高梨氏はADHDを含む他の発達障害をお持ちの方々に共通する、下記のようなご体験談があります。

・幼少期や学生時代は発達障害だと気付かなかった。

・就職をしてから仕事が上手くいかず離職して、原因をご自身で調べ医師の診断を受け発達障害が原因であったと判明する。

・学業優秀で高学歴。仕事で優秀な成果を上げたり、出世していく同級生などの存在に悩まされる。

やはり最近「 大人の発達障害 」ということで世間で話題になっていますが、大人になってから障害があることに気付くことが多いのがこの障害の特徴です。

そして高梨氏も休職をご経験されていますが、仕事が上手くいかず上司に叱責されたり、自己嫌悪に陥いるなどして気に病まれうつ病を発症するなど「 二次障害 」を発症してしまうリスクがあることも特徴の一つです。

そんな中、高梨氏はご自身の考え方を変えることで人生が好転されていきます。

それと同時に考えたのが、忘れたりミスをしたりするなら、そうじゃない自分になろうとあがくのではなく、忘れない・ミスが起きない環境をつ
くることで、このままの自分でなんとかやれないか、ということです。

自分を変えようとするのではなく、環境を変える

これは非常に重要な視点だと思います。

もちろん高梨氏も自分自身の苦手を克服すること自体の大切さはインタビューの中でも語られていますが、それによって心身を壊してしまうのであれば、環境を変えることの方が効果的だと思います。

やはり障害者の方の雇用における「 合理的配慮 」の基本の考え方がここに集約されているかたと思います。

そして具体的なプランとして高梨氏は下記のような対策を講じました。

復職直後は時間の余裕もあったので、勉強も兼ねて、自分ができないことをカバーする仕組みをExcelでつくっていきました。例えば、段取りがその場でうまく組めないのなら、あらかじめ組んでおいて、実行するときにチェックすればいいようにする。先送りするなら、やることを細かい手順に分けて、全てに締め切りを入れ、「今日はこれだけやればいい」とハードルを下げるようにする。

この取り組みが後のタスク管理支援ツールの開発のきっかけになったことは言うまでもありません。

そして何より高梨氏が雇用される企業側だけに配慮を求めるのではなく、自身で障害の特性を乗り越える工夫をしたことに大きな価値があったと思います。

私の就労移行支援で勤めていた頃にご利用者様に「 応募書類や面接の際に企業にどのように合理的配慮を求めれば良いですか? 」と質問されることが多々ありましたが、そしてこうお伝えしておりました。

「 なるべくご自身の特性に対してご自身で工夫して克服できるようであればそれをアピールし、工夫が難しい部分に関して配慮をお願いするのが良いかと思います。 」

やはり可能な限りご自身で特性を乗り越えるということが、自己肯定感を高め、仕事への意識を高めていくという意味で非常に大切なことだと、私は思います。

そして、高梨氏のこのご発言が同じADHDで悩まれる方のお気持ちを代弁しているように思います。

ただ、自分にとってのタスク管理の目的は、仕事ができるようになることそのものではありません。タスク管理をして、無理なく仕事を進められるようになった結果として、落ち着いて仕事ができるようになる。その気持ちの安定が、自分にとっては目的だったのかなあと思います。

そうです、仕事を上手く進めることが出来ないことに対する不安が大きいことがADHDの方の一番の悩みの種であることが伺い知れます。

そして高梨氏の体験談や開発されたタスク管理支援ツールなどがそういった方々不安を和らげ、更なる障害者の方々の就労の発展に繋がるのだと私は思います。

【重要なポイントまとめ】

・発達障害は大人になり仕事をし始めてから障害の存在を知る方々多い。

・発達障害の方の就労においてご本人の工夫+企業側の合理的配慮のバランスが大切

・ADHDの方はもちろんのこと、タスク管理などが上手くいかないと感じている方は是非高梨氏の書籍やツールのご活用をお勧めします。

ちなみに私もお恥ずかしいお話ながらうっかりミスや忘れ物も多いので、高梨氏の書籍やツールを活用したいと思っています!

※高梨氏の書籍はコチラ↓

※高梨氏のタスク管理支援ツールはコチラ↓

■ 障害者雇用

〇 前年度上半期ゼロだった障がい者の解雇、今年度41人の理由

やはりコロナの影響による障害者の解雇が全国で相次いでいるようです。

職種は社会福祉就労事業所の就労者や製造業、小売業が多くを占める。障害別は精神障がいが20人と最も多く、知的障がい11人、身体障がい10人が続いた。

特にこのニュースでは就労事業所の解雇が増えていることを報じており、っ心が痛む思いではあります。

事業所を解雇されてしまったご利用者様が逆に人手不足で困っている分野のお仕事などに再就職できるような、そんな取り組みの必要性を感じます。

〇 インタビュー:新しい雇用モデルで協業『阪和興業株式会社・株式会社革靴をはいた猫』が進む道・前編

先ほどは暗いニュースではありましたが、こちらは逆に障害者雇用の可能性を広げるグッドニュースですね。

靴磨きという職人的で集中力や根気のいるお仕事は障害者の方の特性によっては十分適性にマッチするお仕事かと思います。

そして2社間の協業というのが非常に良いですね。

全く分野の違う会社同士がそれぞれが持つ人的リソースやノウハウなどをシェアし合うことで全く新しい障害者雇用の形が次々と誕生する予感がします。

■ 就労支援

〇 総社デニムマスクの冬モデル発売 上品なブラックと厚手のベージュ

とてもおしゃれで暖かそうなマスクですね。

こういったコロナ過を逆手に取り、この状況で必要な商品やサービスを提供していくことが就労支援事業所が売り上げを伸ばすポイントになってきているようです。

〇 障害者の就労支援カフェ 日向にオープン コロナ禍、収入源に

■ 農福連携

〇 静岡県藤枝市、農福連携進む 体験期間で助成金も

いよいよ市の独自の農福連携への助成金が受給できるようになったのですね。

農福連携の促進にとって確実にプラスに働くかと思います。

■ 助成・補助制度

〇 障害者雇用の特徴と注意点!知って得する助成金を解説


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