お客様と地域をまもるクリーニング『ウイルスバリア』を始めるワケ

『パンデミック』

この聞きなれない言葉が、私達の社会で現実に起こるなどまさか想像もしませんでした。緊急事態宣言で経済活動は止まり、大阪梅田では歩く人もまばらな異様な光景。マスク姿だけでなく、フェイスガードを付けて接客をする店員さんの姿にも違和感を覚えなくなりました。こんな世の中が現実になるなんて！！

新型コロナウイルスが世界を覆い、誰もが感染の不安を抱えた社会生活が今も続いています。この不安が完全に消える日が待ち遠しくてなりませんが、ワクチンの実用化は来年以降、そのワクチンによって元通りの生活に戻れるのかも定かではなく、当面は様々な活動に制限のかかった生活が続きそうです。

さて、そのような感染への不安が完全には無くならない中で、正栄クリーニングに何か出来ることはないか？と考えてきました。もともとクリーニングは生活衛生の向上を支えるためのサービスなので、衛生的な衣生活に貢献はしてきました。しかしまだまだ続くであろうコロナ禍中の生活に、クリーニング事業者として、もう一歩踏み込んだ何かが出来ないのか、と考えるようになったのです。

そのひとつとして始めるのが『ウイルスバリア（抗ウイルス加工）』です。

ウイルスバリアとは、衣料品に抗ウイルス剤を塗布・浸透することで、生地に付着したエンベロープ型ウイルスを99.9％死滅させることができる抗ウイルス加工です。サービスの詳細についてはホームページ（https://shoei-cl.com/news/323）に記載しています。

要するに、お洋服がウイルスからまもってくれる、そんな効果が期待できる加工なのです。通勤や通学の電車の中、人混みの中で、ウイルスが服に付着した場合においては、そのウイルスをやっつけることが可能なのです。

ちなみにウイルスウイルスと言ってますが、効果が実証されているのは『エンベロープウイルス』に対してです。あらゆるウイルスを死滅させるわけではありません。エンベロープウイルスというのは、粒子の外側に脂質膜（エンベロープ）を持つタイプのもので、インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスもこのタイプに属します。「コロナに効くの？」という疑問に対しては、景品表示法及び薬機法の関係でハッキリとは書けないのですが、エンベロープウイルスに効くということから連想してもらえればと思います。

さて、このウイルスバリアをサービスとして開始するのに、実は大きな葛藤がありました。この時期にサービス化するということが、社会不安に便乗したサービスにならないか？という疑問があったのです。社会がこのような状況になっていなければ始めなかったであろうサービスを、今始めることが企業として正しいのか？

そんな葛藤を抱えながらも、サービスとしてリリースすることを決めたのには、いくつかの理由がありました。それは、感染がまだまだ収束には遠いであろうこと、そのことに不安を覚えている方が少なからずいること、冬にかけてはインフルエンザの脅威も同時に現れること。そして、そんな社会状況の中で、ウイルスバリアを加工した衣料品を多くの方が着用することで、お客様と地域に、ほんの少しでも安全と安心を提供できると考えたからでした。

サービス開始にあたっては、多くの衣料品に加工するために、10月以降は期間・種類を限定しての無料加工サービスを実施することにしました。感染の不安などほとんどないよ、という方にもおせっかいのようにウイルスバリアを無料で提供します。その方に不安は無くても、どこでどのようにして感染が広がるのかは未知だからです。ウイルスバリアをしておくことが、結果として感染への防御力を高める。だから無料で加工をしておきます、ということです。

私達クリーニング事業者は、これまで汚れた衣料品を洗うことで衛生的な生活を支えてきましたが、これからはウイルスからまもるためのクリーニングという新たな役割を担うことが出来ます。

～汚れを落とすためのクリーニングから、まもるためのクリーニングへ～

クリーニングサービスを通じて、お客様に、地域に、安全と安心を提供したい。その思いを形にし、地域の皆さまをまもるサービスとしてウイルスバリアを提供して参ります。