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全男性に送る育休のススメ③人生の主人公になる

家事や育児に協力的だと自他共に認めてきた私。振り返れば、決してポジティブな意味ではないと言いきれます。「主担当ではありませんよ」と断言しているのと同義だからです。

育休に入ると、当然家事も育児も主担当になります。言い換えるならば、主役ですし主人公です。色々とこなしていくうちにやっと気づけました。「あ、今まではずっと脇役だったんだなぁ」ってことに。

金銭的な精神的な報酬があるわけではありません。ただただ、自らの達成感や肯定感など、内側から出てくるポジティブな感情がドバドバ感じられます。自分の行動が家族を支えているんだという実感と責任感が心地よいものです。洗濯を、掃除を、買い物を、料理を……丁寧にすれば丁寧な生活が待っているし、雑にすれば雑になる。そんな当たり前の生活のステージ上に立てたということを感じられます。何言ってんだこいつ、と思うかもしれません。でも、きっと世の男性は育休に入ったら同じように思えるはずです。

漠然とした物言いになりますが、男性にとって「家事能力を高める場」は多くありません。進んでやれる人は別です。私が言いたいのは強制的にでも家事能力を高めることができる場が少ないということです。女性だって同じだとは思います。でも、おそらくは男性の方がそんな機会が少ないと思うのです。いかがでしょう。

だから家事や育児ができなくていい、という主張ではありません。女性だって誰もが初めてお母さんになるわけですから同じはずです。私が言いたいのは、だから育休が必要なんだよってこと。

子育ても夫婦生活も家族生活も子どもが小さい時で終わりません。何年も何十年も伴走していく道のりが待っています。そのスタート地点近くにて、育休という家事能力向上期間を経ることが、夫婦や家族にとってどれほどのロケットスタートになることか。仕事で自分の存在意義を得ているならば、家庭での存在意義の確認は、より良い仕事をする上で役に立つはずです。

ここから先は女性が、というか妻さんが見ていないつもりで書きますが、ぶっちゃけ「家事能力高めちゃったら今後もやらなきゃいけないからめんどくさっ」という男性の皆さんお待たせしました。その不安は杞憂に終わりますから安心してください。

身につけた家事能力がもたらすのは「家事ぬるい」という自信とスキルアップです。今まで未知の世界だった料理や洗濯、掃除に片付けなどの家事は一切億劫でなくなります。さらに、苦労を肌で感じてわかっているので、これまでの妻への感謝よりも深く感謝するようになります。

完全に「一皮剥けた」状態が手に入るということです。周りの方と比べてどうかはわかりません。しかし、間違いなく言えるのは、以前の自分より今の自分の方がハイスペックであるということです。

だらだらと長文になってしまいましたので、この辺で。育休取得を迷う方1人にでも思いが届くといいなぁ。

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