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20-21 チェルシーGK・DFレビュー

やばいやばい!もうすぐ新シーズンが始まってしまう。CLゲットの記念すべきシーズンだったので、ちゃんと文章に残しておくよ。


GK
1:ケパ・アリサバラガ
セカンドチョイスとしてほとんどの時間を過ごし、試練のシーズンとなりました。チーム全体を見ると、メンディの獲得で「ひとまず5年はGK問題は解決」感があるが、ケパの処遇をどうするかはオフシーズンの課題になります。ひとまず今季は立場を受け入れ努力を尽くす、という彼の姿勢があり、モメたりすることは無かったですけど、それを来季も、というわけにはいかないでしょう。ビッグクラブでGKの世代交代を図ろうとしてるところも思い当たらないし、あったとして行けるのかという話でもある。

今季は早々にりばぽ戦でミスがあり、マネに完全にキャリアを潰された、、と絶望しましたが、そこからポジションを奪われてもへこたれずにFAカップは頑張った。プレイしてる時間が短かったから、悪い部分を見なくて済んだ、と見ることもできますが。とはいえ、彼自身は悪くないものの「何してんねん。。」としか言いようがないオウンゴールを食らってたりして、不憫でもあった(何してんねんジョルジーニョ、、)。

個人的に彼の勝気なアティチュードは好きなので、それを発揮できる環境に巡り会えることを願っています。どうなるかなあ。CL優勝が決まったとき、自分がアディショナルタイムに決勝ゴール決めたかのような勢いで膝スライディングキメてて、本当にいいやつだな、と思いました。

公開日に追記:契約延長してくれましたね!すげー覚悟が伺える。なんだかんだ愛されてるし、ずっと応援します。

13:ウィリー・カバジェロ
ここ数シーズン、ピッチ内外共にセカンドGKとしては完璧な仕事を果たしているおじさんも今季はベンチ入りできず。まあ昨季もケパがボロボロになって一時ファーストチョイスが続いたものの、完全にポジションを奪い切るわけでもなく、とはいえ「おじさんもアカンやんけ」と言われるようなこともなく、なんというか絶妙なバランス感覚でチームの結果とサポの信頼とケパの心身のコンディションを保つ仕事人。すいません、昨季の話です。

36歳くらいかと思っていたらもう39歳なんですね。来季はベンチに戻るのかどうなのか、、今季のプレーに関してはほとんど記憶にないのでコメントできません。サードチョイスでもあと1年くらいは居てくれるかな。。流石に退団かな。1シーズン残ってくれて、ビッグイヤー獲得できて本当に嬉しかった。

公開日に追記:退団が決まりましたね。このチームは第3GKまで印象的で愛される選手が多いです。ありがとうございました!

16:エドゥアール・メンディ
レンヌから来た新守護神。加入初年度にしてシーズンMVPに挙げるサポも多そう。普段リーグアンはパリのハイライトくらいしか見ない私からしたらマジで事前の印象がゼロで、レンヌ所属のセネガル代表28歳って聞いても全然ピンと来なかったんですが…(Not badな
選手なんだろうなあとは思うものの、「移籍金2200万ポンドNot badな選手がケパからポジションを奪う」というシチュエーションもどないやねん。。と思ってました)。ランパードはメンディではなくシュチェスニーを求めていた、なんて報道もありましたがそうならなくてよかった。マジで。

それが結果はシーズンMVP級ですからね。多分20以上はクリーンシート達成してますよね?2メートル近い長身で手足も長く、しなやか。マジで縦にも横にも広い。「それ届いちゃうんだ、、」的セーブも多数あり、やっぱ今のGKって2メートルないと駄目なんですね、、と思ってしまう。ポジショニングも良い。感情を表に出すことは少なく、手足の長いレンヌ出身、ということでわたくしは完全にツェフ様と重ねて見ています。来季も引き続き頼みます。

DF
2:アントニオ・リュディガー
ランパードに冷遇され、ベンチ入りも果たせない前半戦を過ごしたものの、監督交代に伴いポジションを取り戻して安定したパフォーマンスを披露。ランパードの冷遇は理解不能だった。好不調の波があって、チームが採用するシステムにパフォーマンスも左右されるアロンソはまだ分かるけれど、リュディガーは3バックも4バックもこなせますからね。。元々ドレッシングルームをいいムードにするキャラクターだし、ニューカマーのドイツの才能ある若者2人獲得のエージェントとしても活躍したというし、今も2人は彼の存在に助かってると思う。

監督交代後のリーグ後半戦はチームのディフェンスが立て直され失点数が大きく減少したが、それに大きく貢献したと言っていい。ベテランの雰囲気漂うがまだ28歳。 3バック(というか5バック)と4バックを併用するトゥヘル体制だと、来季も頼りたい存在。とはいえ、現金化するなら今、と考える心のないフロントに今オフで売られないか心配。古巣ローマでジョゼが待ってそう。やめてください。

3:マルコス・アロンソ
ランパードに冷遇され序盤は出場機会を失うも、監督交代に伴いポジションを取り戻した選手その2。ウイングバックとしては世界トップクラスだが、サイドバックとしては並という特殊なプレーヤーですが、今季の冷遇に関しては「監督の採用するシステムにハマらなかった」というわけではなく「監督にブチギレられた」という明快な理由で、その監督がチームレジェンド、かつ同ポジションで新加入のチルウェルが安定したプレーを披露、という役満でチームメイトもサポも何かができる状態では無かった。

サポーターからはラブもヘイトもどちらも集めているようで、私は個人的スタンスとして選手のパフォーマンスやアティチュードにガッカリはしてもヘイトは吐かないようにしてるのですが、まあ彼は言われますよね。めちゃくちゃ言われてる。とはいえ愛される理由もたくさんあって、運動量は多いし、空中戦も強いし、得点力もあるし(終盤で試合を決める重要なゴールの印象も強い)、フリーキックも蹴れる(最近は不発気味)。笑顔もよくて、華があるんですよね。久しぶりに見たバーンリー戦では超ハイレベルな浮き球処理からスーパーボレー決めてて笑ったし、マンチェスター・シティも沈めましたね。

後半戦の気持ちのいいプレーは、サポーターの入らないスタジアム環境もあったかもしれませんね。めちゃくちゃなブーイングされてて見てられない時とかあるからね。来季はどうなるかなあ。3バックを結構使うトゥヘル体制では求められそうだけど。出場機会を失ってた時は、最愛のパートナーであるコンテがいるインテルに行くのも彼にとっていいかも、と思ったけれど、シーズンを終えた今コンテがインテルからいなくなっていた。毎度のようにフロントと揉めてて流石である。

4:アンドレアス・クリステンセン
今季は先発15試合でしたか。そんなに少なかったっけ。トゥヘルになってから割と出てたような、出てなかったような。気の弱そうな見た目の印象や、昨季までのプレーの印象に反して、見た試合は割と潰しもハードに頑張ってた印象があります。25歳にして割とチーム歴も長いのだけど、いかんせんポジションの層が厚く30試合先発とかにはならない。その割に絶対的な存在のいないから、毎シーズンしっかりそこそこの活躍をしてる。トゥヘルの3バックはチアゴ・シウバとリュディガーが堅そう(残り1をズマ、アスピリクエタ、なぜかリース・ジェームズで争ってる)で、シウバのターンオーバーにたまに中央で使われるカンジなのだろうか。CLファイナルでは途中交代で出てきて完璧なパフォーマンスを披露。契約延長も近そうだが、なんとなく来季は耐えどころっぽい。

6:チアゴ・シウバ
世界最高のCBとして何年もイタリア、フランスで名を轟かせたブラジル代表キャプテンがキャリア最終盤にプレミア初挑戦。パリでは同郷の後輩マルキーニョスを自分の全盛期レベルまで仕上げて去ったわけで、最初から最後まで仕事が完璧過ぎましたね。獲得は驚いたし、36歳でプレミアって大丈夫なんか?と思いましたよ正直。なんかチアゴ・シウバが自分のチームにいるっていう感覚がピンと来なかったんですよね。

デビュー戦からいきなりキャプテンマークを任されてて笑った。そこで失点に直結するミスをしてしまい幸先のいいスタートとはならなかったのだけど、試合後のコメントがあまりに整ってて感心した記憶がある。調べたらこう言ってました。

「残念ながら、ハードワークしたことが期待通りに報われない日がある。動揺しているが、これまで僕がしてきたようにミスを犯したことの責任を取りたい。それは難しいことかもしれないが、これを乗り越えて前に進んでいかなければならない。チェルシーに加入して以来、継続的にサポートしてくれているチームメイトとスタッフに感謝したい。そのサポートには本当に感謝している。自分の持っている全てをピッチ上に捧げる。これからの試合に全てのエネルギーと決意を注ぐことをみんなに約束したい」
https://www.instagram.com/p/CFo9MdAFBOI/
カッコよすぎませんか??

実際にその後のパフォーマンスは凄まじくて、なんかもう所作が美しかった。潰し、カバーリング、ビルドアップ、浮き球処理、どれも優雅。相手のロングボールに対して跳ね返すか、トラップして収めるか(これがまたとんでもなく上手い)、GKに返すか、判断も間違えない。今までケーヒルとかダビド・ルイスとかズマとか、ブッ潰す迫力でブイブイ言わせるCBに慣れていたわたくし「優雅なディフェンス」を初めて体感した。金払って生で見たいですねこれは。

優雅なパフォーマンス、リーダーシップ、自クラブへの愛、ピッチ外での振る舞いから行く先々で全サポーターに愛される存在で、チェルシーでも彼のアンチなど1人もいない完璧超人だが、まさかパートナーが新聞紙にネタを提供するキャラクターだとは思いませんでした。めっちゃ笑った。

CLファイナルでは無念の負傷交代となったが、ミラノでもパリでも獲れなかったビッグイヤーを掲げ、彼のキャリアにとって忘れられない1年になり、サポとしても嬉しかった。1シーズン前に共に苦渋を味わったトゥヘルと共に、トロフィの前で抱き合う光景は感動。1年の契約延長間近っぽい?

15:クル・ズマ
シーズン序盤はチームリーダー感のあるパフォーマンスを見せていたものの、終盤に向けて序列を下げていった。パフォーマンスを落としたわけではないのだけど…。シーズンは結構なハイペースでCKからの有無を言わせぬヘッダーで得点力も発揮してました(5点取ってる。プリシッチやハヴァーツより決めてるね。はい。)トゥヘル式の3バックの仕組みを理解できていないので、彼をベンチに置いてリース・ジェームズが3バック右に置かれる意味が分からない。最終ライン3人全員がビルドアップの起点になれないと成立しないシステムなんてあるんですか?地上戦もエアバトルも最強レベルで無理の効く選手1人はピッチにいてほしくないですか?ズマもクリステンセンと一緒でクラブ歴の長い選手で、2人ともここで長く活躍して欲しいと思っています。どっちかがキャプテンになってくれたら最高なんだが。。移籍しないでね。

公開日に追記:移籍しそうじゃないか・・・トゥヘルが求めているらしいセンターバックのクンデ?が決まれば、タイプじゃなさそうなズマが押し出されそう。移籍するにしてもプレミア中堅クラブはもう嫌だ。プレミアでも最強レベルのエアバトラーだから、その迫力を別リーグで見せつけて欲しい。CBを補強ポイントにしてるクラブも多いだろうし。

21:ベン・チルウェル
昨季のレスターで一気に評価を上げてステップアップを果たしたレフトバック。昨季はレスター見てても全然印象無かったんですよね(エンティティとティーレマンスいい選手だな、という印象でした)。実際見てみたらすげーいい選手でした。ポジショニングがよくて安定感あって、飛び出しのタイミングも良く、配給も思いやりがあり間違えない(いつもコバチに無理目なボール押し付けてるアロンソとの差は大きい)。そんでクロス精度も良い。こう書いてたらアロンソの真逆過ぎて面白い。トゥヘル体制でベンチに座る機会が増えたのはウイングバックへの適性がアロンソの方があるからだけど、チルウェルも別にヘタなわけではなくて頼もしかった。

バランスとか派手さのないプレーの特徴ばかり挙げているが、実際は地味なわけではなく、いつもオールバックに髪型を整え、卒のないボール捌きに留まらず、要所要所でラフなタックルや身を投げ出したクロスへの飛び込み(ジエシュの右からの対角線クロスに対してポスト激突せんばかりの勢いで飛び込むのカッコいい)など、この辺もできるところがセクシーで大幅ポイントアップですね。ルックスからは今の若者っぽさとは別のチャラさを感じる。そんでめちゃくちゃ良い匂いがするらしい。

https://twitter.com/terry_komatsu/status/1395492123479261189?s=20

CLファイナルではマフレズに何もさせない完璧なパフォーマンス。なんかもう安心感がすごかった。どんどん男前に見えてきています。

24:リース・ジェームズ

リーグ戦32試合出場(25試合先発)で、DF陣の中で1番稼動したのは立派。ランパードだけでなくて、トゥヘルからも信頼が伺えます。無理めなサイドチェンジも分厚い胸板で綺麗に処理するあの胸トラップが好き。アスピリクエタからポジション奪ってしまったんか?ととも思いましたが割と併用気味。議論を呼んだのは今季最終盤、3バックの右インサイドにリース、ウイングバックにアスピリクエタが使われたシーン。未だに謎のままなんですが、来季はありませんように。ランパードにもボランチで使われたり、謎のトライをさせられがち。彼の魅力は対人の強さと精度の高いクロスなんですが、後者をあまり見せられてないですからね。。昨季は絶妙クロスをタミーが外しまくり、今季は(以下略

来季も不動のレギュラーとして右サイドでのバトルを見たいです。ハキミやアダマ・トラオレの噂なんかが出ており、確かにトゥヘルの求めるウイングバックなカンジはするが、選手が多すぎる。

28:セサル・アスピリクエタ
今年はCLを掲げて、名実共にレジェンド入りを果たしたキャプテン。監督やシステムが代わっても変わらず使われていたのは安定したパフォーマンスに、どのポジションでも器用に求められたことをこなす(高いレベルで!)理解度からで、ランパード政権時にリースの登用からベンチに座ることも少しは増えたが、細かくポジションや選手を変えていくトゥヘル体制だとそりゃ愛される。リースとの併用も多いですね。チーム全体の安定、リースの成長、新しく来るかもしれない若手CBのオーガナイズなど、特に後ろをまとめるにあたってまだまだ活躍をお願いしたい。

33:エメルソン・パルミエリ
全然出番無かったけどチャンピオンズリーグでゴール決めて爆笑を掻っ攫ってましたね…。このチームでのプレーを見た印象は攻守共に強みがよく分からないんですけど、マーケットの評価は高めっぽいし代表にもしっかり呼ばれ続けるし、本人が今のキャリアをどう捉えているのか分からないが、移籍した方がWin-Winな気はする。


急いでMF・FWも書かなくては!(まだ0字)。ご意見・ご感想お待ちしております!

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