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「マウストラップ〜ねずみとり〜」

入口看板

アガサクリスティ原作「ねずみとり」

ジャイルズ・ロールストン:椿泰我
(IMPACTors / ジャニーズJr.)
モリー・ロールストン:富田麻帆
パラビチーニ氏:鷲尾修斗
トロッター刑事:反橋宗一郎
ボイル夫人:伽代子
クリストファ・レン:松田将希
メトカーフ少佐:河相我聞
ミス・ケースウェル:釈由美子

椿泰我くん、誕生日おめでとうございます。
本日はジャイルズ役の椿泰我くんが生まれた日。

◼️SHOCKのはなし
昨年の今日はENDRESS SHOCK Eternalを観劇していました。貴重な公演、カーテンコールで光一さん始め出演者みなさんにお祝いされる姿と、スクリーンのHAPPY BIRTHDAYの文字と会場の明るいムードに癒されました。(向井康二の持ちネタ、もみあげ手裏剣してた)
ソーシャルディスタンスを考慮した構成(激しい殺陣は映像を使用など)に、ENDRESS SHOCKの後述談ストーリーだったため、時代に合わせた新しい挑戦が印象的でした。また、神様みたいな人にもいつか死は訪れる、普段は忘れたくて考えないことを思い出させてくれる作品でした。

SHOCK Eternal 

◼️マウストラップ〜ねずみとり〜感想
あらすじ
雪山奥のゲストハウスの平凡な若い店主夫婦が、そこへ訪れる6人の客人によって起こされた事件に巻き込まれていく。どうやら夫婦には秘密があって、お互いに内緒で旅行へ出かけたり、妻には夫も知らない暗い過去がある。しかも、犯人と同じ屋根の下、恐怖と疑いは一気に密室空間を澱ませる。
客人はどの人も個性的で訳あり。それぞれが疑いあい、雪山奥から抜け出せない密室はパニックを引き起こす。

釈由美子さんも謎の勝気な女性ミスケースウェルとして出演されていた。

マンホール姐さん(オフィシャルブログより)

正直、この人が居れば、犯人なんて一発で撃退できるだろう。本場から200人少ない300人キャパの客席から「釈さん行けえー!椿どこ行ったー!」と心で何度叫んだことか。

登場人物誰もが怪しい。

「この人鬱陶しいなあ、一番最初に被害者になるだろうな」
気持ちが良いくらいに、推理小説のセオリー通りに物語は進む。夕方から翌日までが2時間の幕間なしで展開されていく。

犯人は誰なのかを考えながら観客はひきこまれるお芝居。

仕掛けはあらゆる場面に隠されているので、毎場面で引っかかるたび悔しくなる。犯人の動機を聞けば、ねずみとりの外から俯瞰すれば「被害者と少し話せば解決したことなのでは」と思うものの、迷い込んだ客人の1人となった観客は「私たちも事件に加担していたかもしれない」と錯覚するくらい没入する。

最後はこの舞台のお決まりのセリフで「この結末は内緒に」とキャスト全員でネタバレ禁止令を出して終わる。70年ほど続いていて、有名な原作があるのにもかかわらず回避するのも無理なのだけど、閉ざされた空間に観客キャスト含めて秘密を共有している気分にもなる。

◼️錆魚シリーズ観たい
この作品を観ていて、西田大輔さんとこのオンリーシルバーフィッシュシリーズがまた観たくなった。綿密に様々な作品のオマージュだったり、仕掛けだったりが仕込まれていたのだと、あらためて気づいた。作中でもアガサクリスティの話題は出てくるし。小さな会場での公演の没入感はねずみとり以上にあったが。密室、あの人が犯人、ほぼ他人同士、同じくらい怪しい人たちに既視感があった。
推理小説で使う技巧がこれでもかと盛り込まれていた。

◼️俳優椿泰我の感想
滑舌は大丈夫なのかと思っていたけれど、全く気にならなかった。アガサクリスティ役もジャイルズ役も頑張って演じ分けていた。
開演時間には単独で話す時間があり、当日の注意事項と小話で会場の空気を暖めていた。本場を知らないが「今日はウケなかった」などと言ってみては、客席の反応をみながら毎日演じているのかとも思えた。そんな器用なタイプに見えないし、毎ステージ100%で真っ直ぐ打ち込んでいそうだけど。

本当は笑いたかったけど飛沫対策で我慢しました。

他のライブや舞台は少しずつ笑い声は聴こえてきていて、前年と比べて寛容になっていった。新しい感染対策スタイルが確立し始めている点では、私自身もそれほどシビアに考えず、今振り返ると気も抜け始めていたかもしれない。お客さんも落ち着いた方ばかりで、ノイズが入らない環境のなかで物語に没入できた。あの椿くんのギャグにほとんど笑わないのは偉い。

椿くんの演じたジャイルズの動作がどれも優しくて素晴らしかった。不安そうな奥さんを抱きしめて犯人から守る仕草など、役は頼りなさそうな旦那さんだったけれど的役だった。舞台での細かな動きでその人の性格が見えてくるようにも思う。帽子を奥さんに被せるときは逆になっていて、奥さんにすぐ直されていたのも若さが滲み出ていた。

椿くんを観たいと思ったきっかけの向井康二くんと関わりのある人物が、アガサクリスティ原作に出ているのも感慨深い。
室龍太くんは『オリエント急行殺人事件』に出演、椿くんも「マウストラップ〜ねずみとり〜」で主演、向井康二も何かやらないかな。

椿泰我くん、東京全公演座長お疲れ様でした。

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