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「なよなよしい」ってどういうこと?



ずっと婚活をしている年上の友人がいる。最近では婚活アプリを使って頑張っているのだが、デートに漕ぎ着けても2度目がない。県内女性アカウントに絨毯爆撃をしかけたりして交際までいくこともあるのだが、まあ……今もまだ独身である。

なぜ彼はモテないのか? 周囲の女性に聞いてみると「なよなよしているから」とのこと。「なよなよしている」ってなんやねん? と思った私。

よくわからない。コトバンクさんでデジタル『大辞泉』を引くと

力がなくて弱々しいさま。しなやかなさま。

とある。彼はトーク下手で女性相手になるとうまく話せないとは聞いているが、それが当てはまるのだろうか?

男性陣に聞いても「いや、アイツはなよなよしとるで」と言うが、なんのこっちゃ抹茶に紅茶である。

そこで一休さんよろしく精神統一して考えてみたのだが、もしかして「自分から動かない」ところではなかろうか。彼は自分から出かけることをしないし、デート先も女性に決めてもらっていることが多かった。別に男が「男らしく」いなければいけないとは思わないが、「デートは男がリードするもの」というイメージは根強そうである。

もっとも女性の友人数人に聞いてみても、デートにかかわらずお店を選んで人を連れて行くというのは重荷に思っている人が多い印象だった。

私が昔彼女と大阪日本橋でお好み焼きを食べに出かけた時のこと。彼女はミシュランに選ばれたお好み焼き屋がいいと言った。別にお好みにタイヤメーカーの由緒あるお墨付きなんて要らないと思っていたが、まあ本人がそうしたいと言っているならと思って海外旅行客に混じって行列に並んでいた。私は普通のお好み焼きを御飯といっしょに食べられればそれでいいのである(こういうことを言うと「炭水化物に炭水化物とかわけわかんない」とおっしゃる方が多いが、そういう人は日本中のラーメン屋から炒飯セットを駆逐してから言ってほしい)。

ミシュランでも構わないが、あからさまにインバウンド向けにパッケージされたお店の味ってどんなものなのやら。混んでいるし割高でもあったが、「大阪のお好み焼きを食べに行きたい」と言い出した私として気になったのはそこだった。

という話を後輩女子にしたら「ミシュランだからって決めてくれるのはある意味楽ですよ」と。なにその自由の社会学(?)。そんなに人を外食に連れて回っているのかキミは? 

また「年下彼氏と付き合っているから私がデート先とか決めてリードしなきゃいけないから疲れる」なんていう子もいて、「大変なのねぇ」と思ったものだった。そりゃそうだろう。我々は中山美穂の旦那ではない。いや、眼鏡はかけてるけどさ。

私の「なよなよしている男」=「デートでリードできない男」という推測が大きく空振っている可能性もあるのだが、そう考えるとその友人に対する周囲の反応の平仄は合うのかなぁと思った。世の中女性の方が大変だと思うけど、男性にも男性なりに生きづらさがあるのかもしれない。

「なよなよしい」とは違うのだが、私もよく「女の子」っぽいと言われる。特にSNSでのコミュニケーションに顕著で、別に演技しているわけでもないし、「男性」とプロフィールに書いてあるのに「女性だと思っていました」と何回も何回も言われる。身長170センチ代後半パーフェクト肩幅の私だが、リアルでも度々同様の発言を頂戴している。型にはめ込まれるのはあまり好きじゃないけど、男らしさとか女らしさってなんだか煩雑でややこしい。

 かつて同い年の同僚に「邪悪生命体さんって女子ですよね?」と言われ、
「そんなことないですよ。野球観戦しながらビール飲んで叫んでることありますし、もはやおじさんですよ。……あ、でも最近はチューハイですね。ビールは太るかr……( ゚д゚)ハッ!」

そこか(笑)


※なお婚活アプリに関しては鷹ノ爪リリカ氏のブログが詳しい。

http://pairs.pink/

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