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地域ビジョン論の振り返り(2021年前期)

2021年前期に開講した「地域ビジョン論」は、今日が最終授業でした。ということで、振り返りを簡単にですが記しておこうとおもいます。

「地域ビジョン論」は、地域にビジョン(まちの未来像)がない、と言われて久しい中、自分の生まれた街の地域資源や行政計画を調べ、他地域の地域ビジョンのグッドプラクティスも学び、自分オリジナルの地域ビジョン名をつくって発表しあう授業です。

授業を始めるときに設定した目標

授業を設計するときに参加する学生のみんなにこのことは得てほしいな、と3つの授業目標を自分の中で設定していました。

① 自分の生まれ育った街の地域資源や行政計画を知ること。
② 自分自身の感覚を大事にし発想することの楽しさを感じられること。
③ 基本的なコミュニケーションツールと仲良くなること。

一つ目、大学1年生を対象した授業となり、高校まで育った街にどんな地域資源があるのか、またどんな行政計画があるのか、知ってもらう機会になってくれればと。

二つ目、大学生として主体的に学びを進め、自身で発想することの楽しさを味わってほしい。最終プレゼンテーションでは、自分オリジナルの地域ビジョン名(理由と込めた想いを含めて)をつくって発表しあう形式に。

最後に、これから何度も何度もお世話になるメールとパワーポイントは早めに仲良くなって使えるようになったほうがいいので、基本的なコミュニケーションツールに授業を通じて慣れていってほしいとおもっていました。

地域ビジョンとは?

授業では、そもそも地域とは?ビジョンとは?を言葉の定義も見ていき、長期的なまちの未来像としての地域ビジョンを模索していきました。

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例えば、日本中にたくさんの魅力的な地域ビジョンの事例があるよね、と。具体的には、渋谷区の事例を強く見ていきました。

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そして、魅力的な地域ビジョンには3つ特徴があることを抽出。最終プレゼンテーションに向け、自分オリジナルの地域ビジョンをつくる時の、大事なポイントにしました。

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地域ビジョンっていずこに?

国内のいろんな事例を知ったものの、改めてこれまで住んできた自分の街の地域ビジョンって考えてみたことってあったかな〜、と学生のみんなと振り返り、

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地域ビジョンが記載されている行政計画を実際に読んでみることに。総合計画やまち・ひと・しごと創生総合戦略などなど。行政がこのような計画を持っていることをはじめて知ることに。

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自分で地域ビジョンを発想する

自分の地元や住んできた街のことを改めて振り返り、どんな地域資源があるのか、どうな行政計画があるのかを調べたあとに、ここからは自分自身が地域ビジョンを発想するフェーズにはいりました。

地域ブランドの考え方は、佐藤可士和さんの『日本ブランド戦略2020』から学び、

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言葉のつくり方は、阿部広太郎さんの『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術』から学び、たくさんの言葉のアイデアを出していきました。

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また、パワーポイントの整え方は、『 伝わる[図・グラフ・表]のデザインテクニック 』を参考にしました。

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などなど。

授業プロセス

授業は全15回。前半はオンライン授業中心で、後半から対面授業に切り替わった。9回目に中間プレゼンテーション、10回目は中間プレゼンテーションから得られた学びの抽出と共有。そして、14回目に晴れて最終プレゼンテーション。最後の15回目は最後の振り返りの時間としました。

スパイスとしてのまちづくり活動と本の紹介

前半のオンライン授業の時には、学生のみんなが参加できる福井県内でのまちづくり活動やおすすめの本もスパイスとして紹介してきました。

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などなど。

最後に今後の改善点

改めて、学びは空間に影響をうけると強く感じました。オンラインならオンラインでの学びの在り方が、対面なら対面でどんな空間をつくっていくことが主体的な学びをつくっていけるのか、引き続き模索を続けていきたいとおもいます。私の宿題です。

また、学生と私の間のフィードバックの交換として、慶應義塾大学の井庭崇教授が実践されている「ふりかえりのたまご」のような仕組みをつくっていくことも大事だなとおもいました。

そしてそして、

最終プレゼンテーションの学生のみんなの発想力はほんと素晴らしかった。

みんな、お疲れさま!!

2022年の前期も開講予定ですので、自治体の方で地域ビジョンをつくることに関してなにかコラボレーションできそうな方がいらっしゃれば、ぜひお声がけください。

以上



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