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自分を責める癖

 それから2年ほど、私は地元で過ごしました。その後とある事情から半年間だけ栃木県へ移住し、そこでも色々あって心身ともにボロボロになり、また実家へ帰ってきました。

 しかし悪いことばかりではありませんでした。栃木県に住んでいた頃、私はとても相性のいい心理カウンセラーの先生に出会うことができたのです。
 先生は私と同じ女性で、私の悩みをよく理解し受け止めてくれました。誰も頼れる人のいない栃木県で、先生は心の拠り所でした。
 栃木から岐阜の実家へ戻ることになり、一旦カウンセリングを卒業することになりました。しかし、卒業にはまだ少し早かったと、次第に感じるようになっていきます。
 実家へ帰ってしばらくは気持ちが落ち着いていましたが、仕事やプライベートでまた壁にぶつかり、精神的に弱っていきました。

 私には、何かあると自分を責める癖がついていました。
『どうせ自分が悪いんだ。自分が間違っているんだ。なぜこんなにもダメ人間なんだろう。私なんかどうせ幸せになれない。死ねばいいのに。生まれてこなきゃよかったのに。』
 心の中で、あらゆる暴言を自分に吐いて浴びせました。落ち着いていた自傷行為が復活してしまうこともありました。

 栃木県から実家へ帰って一年ちょっと経った頃、新型コロナウィルスが流行し始めました。そして一通の手紙が届いたのです。
 栃木県で出会ったカウンセラーの先生が、新型コロナウィルス流行の影響でオンラインカウンセリングを始めたという知らせでした。
 このままでは同じことを繰り返してしまう、変なことを考えて家族に心配をかけてしまう、という危機感を覚えていた私は、もう一度カウンセリングに通うことを決めました。


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