【SHO-SAN】工務店のマーケティング課題とは!?②~工務店マーケティング成功術~

皆様

こんにちは 株式会社SHO-SAN代表の高谷です。

前回は工務店のマーケティング課題とは?と題して大きく以下の2つの課題の方向性を提示しました。

A.そもそも工務店がマーケティングが苦手になる真因

B.そもそも工務店がマーケティングを強化しなければならない真因

その上で、Aに関しては

①リードタイムが長い、絶対的に消費案件数が少ない産業なのでPDCAが回りづらい

②会社のトップや責任者が、家を作ることは好きでもマーケティング的思考(論理的・戦略的・数学的)に興味がない方が多い。またそのような人材が流入しづらい領域である

③ビジネスモデルが導き出す組織構成上、広報担当/マーケティング担当の人員配置は優先順位として最下層になる

が要因だろうとご紹介致しました。しかし、これまで上記の状態でもなんとかなってきたからこのままでもいいんじゃない?と。いうご意見もあろうかと思いますので、今回はB.そもそも工務店がマーケティングを強化しなければならない真因にてこのままではだめだとお伝えしていこうと思います。

その理由は単刀直入にいうと以下2点です。

①新築注文住宅市場は今後間違いなくシュリンクするマーケットである

野村総研市場シュリンク

こちらは野村総研さまの予測ですが、今後世帯数の減少に伴い中長期的な着工棟数は間違いなく減少の予測です。2030年には55万戸となり10年前のリーマンショック前と比較で半分になるという恐ろしいスピードでのシュリンクです。ここではその要因についての言及はしませんが、規模はさておき市場がシュリンクしていくことは実際に事業をやられている皆様には肌感覚で感じていらっしゃると思います。これが意味するのは単純な「ターゲット母数の減少」です。

②カスタマー1組辺りが来場する社数が激減している

検討者数

※株式会社リクルート住まいカンパニー 注文住宅動向調査より抜粋

2015年から2017年にかけてのたった3年間でカタログ請求者数は約1社、営業と会った社数も約1社減少しています。たかが3年間で1社じゃんと思われるかも知れませんが、実はこれこのままのペースだとあと10年で営業と会う社数は1社になります。(さすがにありえないとは思いますが笑)

2010年では住宅展示場に行けば一人あたり7社ほど回る時代も有りました。そのような時代はもう戻ってきません。これが意味しているのは「ターゲット分母における分子の減少です」

理由は単純で情報社会の発展やITの発展です。今やお客様はWEBやVRでわざわざ現場に行かずとも、十二分に情報が取得でき、判断が可能です。それによって一人あたりがアクションする社数が減少しているのです。今後加速していくことは間違いないでしょう。

最近は大手HMも総合展示場撤退が目立ちます。理由はたくさんあると思いますが、その多くの理由が総合展示場の集客からの契約で採算が合わなくなった会社が多いことは間違い有りません。過去は集客装置として一世を風靡していた総合展示場ですが、総合展示場にいってから会社を探すのではなく、会社を探してからその会社がある総合展示場に行くという構造に逆転してしまっています。不動産紹介も同様に、最近はお客様が不動産会社が紹介する会社だとなかなか満足行かず、自分で好きな会社を調べて見つけてこれる時代です。他力本願な集客が通用しない時代はもう目の前まできています。


その結果、徐々に総合展示場や不動産からの紹介受注は期待できなくなってきます。事前に調べて決め打ち来場するのでふらっと沢山見て回ってるんです~と訪れるお客様も当然減ってきます。それはつまり、自社で自力集客ができる機能をもつ工務店だけが生き残る寡占化時代が訪れるということです。これが私がB.そもそも工務店がマーケティングを強化しなければならない真因として捉えている最も大きな理由です。

そしてこのあとが最も大切なのですが、上記が示すことは逆に言うと、

今後マーケティングできる会社が圧倒的勝利をおさめることが出来るということです。そして、前述したとおりこの領域にはマーケティングに多大な苦手意識があります。つまり、マーケティングを強化する会社には他社の追随を許さない"勝算"があるということなのです。


これが、私が考える工務店課題であり、同時に工務店マーケティングに目をつけている理由です。

一見工務店領域はリノベや賃貸というその他の住宅の選択肢からの圧力、ハウスメーカーとの競争の激化など厳しい時代が続くと見られていると思います。しかし、月並みですが「ピンチはチャンス」なのです。

苦手な人たちや会社が多い差が付きやすい領域で、圧倒的にブラッシュアップして輝く。

衣類メーカーというオリジナリティの高い商品開発が求められていた業界で生産合理化のブラッシュアップにより突如輝いたUNIQLOのように。カフェチェーンという回転率と原価低減ばかりに目がいく業界で空間設計で爪をといだスターバックスにように。

工務店という、質の高いモノ作りだけが求められてきた領域でマーケティング=売れる仕組みを作れる会社にこそ、一人勝ちできる時代が訪れます。

事業戦略規模で今、工務店がマーケティングに力を入れるべき理由があると思います。

頭一つ抜け出すために動き出すなら、今なのです。

これで皆様と目線があいましたら嬉しい限りです。

次回から実際の工務店マーケティング成功術を記載していきます!


株式会社SHO-SAN 

代表取締役社長 髙谷一起


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